高速コピーツール「FastCopy」で自動バックアップを
パソコンを使用している上で、どうしても失くしてしまうと困るデータというのが存在している人は多いのではないでしょうか。
特に仕事のためにパソコンを使用しているという人にとって、突然データが使用できなくなってしまうのは大問題です。
また、プライベート用にパソコンを使用しているという場合でも、趣味などのファイルの中にどうしても保存しておきたいものがあるでしょう。
こういったデータは、絶対に安全なものではありません。
様々な要因によってファイルが破損してしまい、読み込めなくなる可能性があります。
いざこういった自体に陥ってしまったときに安心できるように、HDD(ハードディスク)のバックアップを定期的に取っておくことが重要です。
ここから先では、ハードディスクのバックアップに関する情報を紹介します。
まず、なぜハードディスクのバックアップが重要なのか? についてです。
ここまでに紹介してきた内容でも重要性は十分ですが、それ以上のポイントがあります。
次に、バックアップをとるために効果的なソフトウェアは? についてです。
適切なソフトを使うことで、バックアップは格段に取りやすくなります。
そして、手動バックアップの取り方、自動バックアップの方法、という4つのポイントについて紹介していきます。
なぜハードディスクのバックアップが重要なのか?
ハードディスクは、パソコン上のデータを保存しておくためのドライブの1つです。
昨今では類似するものとしてSSDというものが登場していますが、HDDとは根本的に仕組みが違います。
特にバックアップを定期的にとっておきたいのは従来から使用されているハードディスクの方です。
ハードディスクのバックアップを定期的にとっておくことが重要なのは、ハードディスクが物理的に損傷する可能性が高いことです。
ハードディスクは、磁気媒体に対して物理的なデータ保存を行っているデバイスです。
そのため、多くの故障を引き起こす原因があり、これは日常的にもかなり起こりやすいものです。
磁気に弱い
まず、磁気によって記録を行っている関係上、その他の磁気に弱い性質があります。 何かの手違いによって強い時期を近づけてしまった場合は故障が発生してしまう可能性があります。このような故障原因を「外部磁界」と呼びます。
湿度や温度の影響
ハードディスクは温度や湿度などによる影響も受けやすい傾向があります。 特に日本の高温多湿な気候条件も影響し、これらによる故障が起こりやすい傾向があります。
衝撃に弱い
この他にも、落下などによる衝撃も故障を引き起こしてしまう原因となります。 地震などによって故障を起こしてしまったり、外付けハードディスクの場合には誤って落としてしまうことによる破損の可能性も低くありません。
経年劣化
ハードディスクはパソコンのそれぞれのパーツの中でも特に経年劣化が発生しやすいデバイスの1つです。適切な環境状況を満たしている場合でも約5年程度で寿命を迎えてしまう可能性が高いです。
また、使用頻度が高い場合については更に短く、累計通電時間が2万時間ほどが1つの寿命ラインだと言われます。
もちろん環境によってはこれよりも早く故障してしまう可能性もあるため、やはり細やかなバックアップをとっておくことがデータ保全上重要です。
バックアップをとるために効果的なソフトウェア
それでは、前述のように重要なハードディスクのバックアップは、どのようにしてとるのが良いのでしょうか。
Windows(ウィンドウズ)パソコンを使用している場合にはウィンドウズに標準で搭載されているバックアップツールを使用することもできます。
ただし、これはそれほど利便性が高いというわけではありません。
さらに、バックアップコピーを作成する速度が遅いのもデメリットの1つです。大容量のデータのバックアップを作成したいと思う場合にはかなり時間をかけることになってしまうでしょう。
そんな場合に使用できるソフトウェアとして、「FastCopy」があります。
FastCopyはフリーウェアのダウンロードサイトである窓の杜やVectorなどからダウンロードできます。
寄付歓迎となっているため、使用感が気に入った場合については作者にお礼の料金を支払うこともできます。
FastCopyの性質として、まず大きなポイントは、パソコンの性能を最大限に生かしてコピー作成やデータ削除を行える点です。
その上ソフト自体がコンパクトでユーザーインターフェースも分かりやすいため、パソコン初心者でも使用できます。
また、動作が軽量でハイスペックパソコンでなくとも使用することができるという点から、往年の定番コピーソフトウェアとして人気を博しています。
対応している環境はウィンドウズXPから10となっており、Macintosh(マッキントッシュ)のパソコンには対応していません。
FactCopyは使用方法が簡単で、右クリックメニューに登録することができます。そのため、コピーを行いたいファイルをすぐに選択してFastCopyを使用したコピー、削除を実効できるようになっています。
キャッシュを使用しないように作られているのもメリットの1つです。これにより、ソフトウェアが動作している間も他のソフトウェアに対して大きな影響を与えません。
さらに、バックアップを作成するという場合だけでなく有効なのが、移動先フォルダ側から移動したいファイルを呼び出してコピーを行える点です。
移動先フォルダ側でFastCopyを作動させ、移動元となるフォルダを指定してそこに移動したいファイルの名前を入力します。
これで、自動的に移動元フォルダからそのファイルを呼び出して移動先フォルダへとコピーしてくれます。日常的にも使用することができる有用性の高さが長く使用されるソフトウェアである理由の1つです。
FastCopyを使用した手動バックアップの方法
バックアップを自動化する前に、FastCopyを使用して、手動でバックアップをとるための方法について紹介します。
これは簡単な手順で行うことができますが、一部注意して設定しなければならない部分があります。
FastCopyを起動すると、画面上部にSourceと表示されているプルダウンメニューと、DestDirと表示されているプルダウンメニューがあります。
この内、Sourceという表示がある方のプルダウンメニューに、バックアップをとりたいフォルダを指定します。
例えばCドライブ内のユーザー情報全体を指定したい場合については、「C:¥ユーザー名」というように指定すればOKです。
より細かくバックアップをとりたい場合であれば、逐次そのフォルダを指定するようにします。
次にDestDirと表示されている方のプルダウンメニューに、バックアップ先となるフォルダを指定します。
同じハードディスクの中に作成しても破損時のバックアップとして機能しなくなってしまうため、必ず別のハードディスクを指定するようにしましょう。
この時、注意したいのがDestDirと表示されているプルダウンメニューの右下に表示されている「同期」の基準の設定です。
同期を選んでいる場合、もしコピー元フォルダに存在しないファイルがある場合、同一の状態にしようとします。
つまり、バックアップ先フォルダからもそのファイルが消えてしまいます。
間違って消してしまったファイルなどがそのまま消えてしまうことになるため、注意しなければなりません。その分、最新状態を維持できるため、容量は節約することができます。
対して、ここを差分としておくと、元フォルダにないものであってもコピー先フォルダには残してくれるようになります。
サイズや日付が大きいもの、遅いものを優先して残してくれるようにする設定です。
コピー先となるハードディスクに容量の余裕がないという場合を除けば、こちらを選択しておいたほうが安全です。
FastCopyを使用した自動バックアップの方法
引き続き、FastCopyを使用したバックアップの自動化方法について紹介します。
前述した手動でのバックアップの方法がわかっていれば、こちらはそれほど難しいことはありません。
上記のバックアップ設定をFastCopy上でジョブとして登録することができます。
このジョブとして登録された作業内容については、バッチファイルからコマンドプロンプト経由で実行できるようになっています。これを使えば、複数のジョブを自動的に指定することができます。
差分設定にしているとどんどんファイルが増えていってしまうため、自動バックアップにする場合にはバックアップ先となるハードディスクを複数用意しましょう。
差分で受け取るためのバックアップと、その中から最新のものだけを同期保存するバックアップとをそれぞれジョブとして用意しておきます。
これを元にして、バッチファイルを作成します。
ジョブ1に差分設定でハードディスク1にバックアップを行う設定を行います。
次に、ジョブ2に同期設定で、ハードディスク1の最新フォルダからハードディスク2にバックアップを行う設定を行います。
その上で、以下のようなバッチファイルを作成してください。
path C:\Program Files\FastCopy
fastcopy.exe /job=set1 /force_close
fastcopy.exe /job=set2 /force_close
pause
fastcopy.exe /postproc=”シャットダウン”
引用元:https://btopc.jp/repair/fastcopy-backup.html
後はこれを自動実行するようにタスクとして登録しておくことで自動的にバックアップをとることができます。
pathの部分はFastCopyの保存場所にあわせてディレクトリを変更する必要があります。デフォルトと違う場所にインストールしている場合は注意が必要です。
FastCopyを使用したバックアップまとめ
FastCopyを使用したバックアップの作成は、手動で行うのにも自動化を行うのにも便利です。
フリーウェアでありながら高性能であることから長く使用されている信頼感があることもポイントの1つです。
定期的なバックアップを行っておくことで、データの安全性を確保できるようになるため、できるだけ行うようにしましょう。