パソコンがインターネットにつながらない!? その原因と対処法
パソコンがインターネットにつながらなくなってしまったら……。 メールのやりとりもできなければ、Webサイトも閲覧できず、困ってしまいますよね。
しかも、インターネットを使って調べものができないから、どうやって対処すればいいかわからないなんて事態になるかもしれません。
ここでは、そんなときに覚えておきたい、パソコンがインターネットにつながらないときの原因と対処法についてご紹介します。
とりあえずハード機器を再起動してみよう
突然パソコンがインターネットにつながらなくなったとき、まず試していただきたいのがハードウェア機器の再起動です。再起動を行うことで機器がリセットされ、一時的な不調を解決できることがあります。
まずはパソコンの再起動を行ってみましょう。
パソコンを再起動しても状況が変わらない場合は、モデム、ルータ、ONUといった通信機器を再起動してみましょう。
インターネットがつながらないというトラブルも、これだけで解決できるケースが数多く報告されています。
通信機器の再起動は、機器に再起動ボタンがついていれば、それを押して、再起動させてください。
もし再起動ボタンがついていない場合は電源コンセントを抜き、10秒〜1分程度放置したあと、再びコンセントを入れてください。これで再起動できます。
なお、通信機器を再起動しても状況が変わらない場合、通信機器に熱や静電気が溜まって一時的に不具合を起こしているケースがあります。これを改善するには、通信機器に接続されているLANケーブルや電源ケーブル等のすべてのケーブルをいったん外し、そのまま10分〜30分程度放置してください。その後、ケーブルを接続しなおして、電源を入れましょう。これで解決できる場合があります。
パソコンおよび通信機器を再起動しても、インターネットにつながらない場合は、どこかに不具合が生じている可能性が高いです。パソコン、ケーブル、通信機器など、どこに原因があるのかを突き止めて、対処していく必要があります。
接続の問題をチェック
ケーブル接続の確認
インターネットにつながらない原因で意外に多いのが、ケーブルがしっかり接続されていないというケースです。
通信機器(モデム、ルータ等)とパソコンをつなぐLANケーブルがきちんと接続されているか。電源コンセントのケーブルはきちんと接続されているか。配線に問題がないかを確認してみましょう。
また、無線接続の場合、まれにパソコン側の無線LANスイッチ(Wi-Fi設定)がOFFになっているケースがあります。きちんとWi-Fiが使える状態になっているか、今一度確認してみましょう。
有線接続の場合、LANケーブル自体が断線や接触不良を起こしているケースも考えられます。もし予備のLANケーブルをお持ちでしたら、いったんケーブルを取り替えて、インターネットにつながるかどうかを検証してみましょう。それでつながれば、使用していたLANケーブルに問題があったということになります。
LANポートの確認(有線接続)
通信機器に複数のLANポートがある場合、現在挿さっているLANケーブルをいったんLANポートから抜き、別のLANポートに挿してみましょう。それでつながれば、通信機器のLANポートが1ヵ所故障していたということになります。
SSIDの確認(無線接続)
Wi-Fiでインターネットをつないでいる場合、別のSSIDに切り替えてみましょう。通常、Wi-Fiの通信機器には複数のSSIDが設定されているため、現在お使いのSSIDをいったん解除し、別のSSIDを選択してパスワードを入れてください。 まれにこれだけでつながるケースがあります。
パソコン上の問題をチェック
パソコンを再起動しても状況が変わらない場合、次の項目を確認してみましょう。
Webブラウザの確認
インターネットを閲覧するためのソフトウェアが不具合を起こしている可能性があります。現在お使いのブラウザを終了させて、別のブラウザでインターネットにつながるかどうか検証してみましょう。
もし複数のブラウザをインストールしていない場合、Google ChromeやFirefoxなどの無料のブラウザソフトをダウンロードして試してみてはいかがでしょうか。
ウイルス対策ソフトの確認
パソコンにウイルス対策ソフトを入れている場合、防御力が強くなりすぎて、インターネット通信を遮断しているケースもあります。
一時的にウイルス対策ソフトを無効にして、パソコンを再起動させてみましょう。もしそれでインターネットにつながれば、ウイルス対策ソフトが原因ということになります。その場合はウイルス対策ソフトの設定を見直してから、再度有効に戻すようにしてください。
なお、ウイルス対策ソフトの有効・無効の設定は、ソフトやバージョンによって異なるため、メーカーのホームページ等でご確認ください。
設定の確認
アカウント情報からインターネットの接続設定を確認してみましょう。通信事業者(プロバイダ)が発行したIDやパスワードの再入力も試してみるといいでしょう。
そのほか、TCP/IPが有効になっているかも確認してみましょう。
また、まれにインターネットの通信料金をうっかり支払い忘れて、IDおよびパスワードが無効になっているケースもあります。心当たりがある場合は、プロバイダに連絡して事情を話し、対応策を相談しましょう。
パソコンそのものの確認
もし複数台のパソコンをお持ちでしたら、別のパソコンを通信機器と接続して、インターネットにつながるかどうかを試してみましょう。無線接続の場合は、タブレットやスマートフォンで試してみましょう。
もし他の機器でつながるようであれば、お使いのパソコンそのものが壊れているか、あるいは設定が間違っている可能性が高いです。
通信機器(モデム、ルータ、ONU等)の問題のチェック
通信機器を再起動しても状況が変わらない場合、次の項目を確認してみましょう。
有線・無線併用機器の確認
無線でも有線でも接続可能なモデムやルータを使用している場合、無線でつながらないなら有線で、有線でつながらないなら無線でつないで試してみましょう。もしそれでインターネットにつながれば、前者はWi-Fiアダプターの故障、後者はLANケーブルもしくはLANポートの故障などが考えられます。
ドライバーのアップデート
通信機器に内蔵されているドライバーのバグなどが原因であることも考えられます。 通信機器の製造メーカーのホームページから、ドライバーを再イントールしてみましょう。 また、ドライバーのバージョンがアップされているようであれば、最新のドライバーにアップデートしておきましょう。
設定の確認
通信機器にもIDやパスワードの設定がされています。Webブラウザなどを通じて通信機器の管理画面に入り、設定に問題がないか確認してみましょう。IDやパスワードの再入力も試してみるといいでしょう。
管理画面への入り方については、各通信機器の取扱説明書をご参照ください。
機器の初期化
再起動や上記の対処法でもつながらない場合は、通信機器を初期化するという方法があります。初期化の方法は機器によって異なりますが、機器の裏側に小さな穴が空いたリセットボタンがあり、針金等の細長いものを穴に挿し込んで初期化するという方法が一般的です。
ただし、通信機器を初期化してしまうと、インターネット接続の設定を再度行う必要があるため、設定に自信のない方にはあまりおすすめできません。通信機器の初期化は、いろいろな対処法を試したあと、最後の手段にしたほうがいいかもしれません。自信はないけれど初期化せざるを得ない場合は、機器を提供している通信事業者やプロの修理業者に連絡した上で、作業を行うことをおすすめします。
電波干渉の問題をチェック
無線接続の場合、電波干渉によって通信が妨げられているケースがあります。たとえば、近くで他のWi-Fi機器が使用されていたり、電子レンジやコードレス電話機を使用していると、それらが発するノイズがWi-Fi通信に影響を及ぼすというわけです。
通常の場合、こうした電波干渉を検知すると、通信機器側で自動的にチャンネルを変更して、適切なチャンネルを選択します。しかし、この機能がオフになっていると、電波干渉によってインターネットにつながらないケースがあります。設定方法は通信機器によって異なりますが、取扱説明書などを参照しながら、チャンネルが自動的に変更される設定になっているか、調べてみましょう。
通信事業者(プロバイダ)の問題
ご自身のパソコンや通信機器の問題ではなく、外部の問題であることもあります。たとえば、ネットワーク上の通信障害や、プロバイダによるメンテナンス工事などによって、インターネットがつながらないというケースです。
もしスマートフォンをお持ちでしたら、加入しているプロバイダのホームページを確認してみましょう。障害情報やメンテナンス情報などが掲載されているかもしれません。
もしも通信障害やメンテナンス等でインターネットにつながらない場合は、復旧を待つしか手立てはありません。
最後に
これまで紹介したきたように、パソコンがインターネットにつながらない原因はさまざまな可能性があります。
パソコンに問題があるのか、通信機器に問題があるのか、接続に問題があるのか、外部に問題があるのか。もしパソコンに問題がありそうとなった場合でも、機器そのものの故障なのか、設定の問題なのか、ウイルス対策ソフトの問題なのか、ウイルスに感染しているのかなど、多くの可能性があります。
原因特定にはこれらをひとつひとつ切り分けて検証しなくてならないため、結局はご自身で特定できないケースも多くなっています。
上記の確認方法や対処法を試してもうまくいかない場合は、パソコンメーカーや回線事業者のお客様相談窓口に問い合わせるか、プロの修理業者に相談されることをおすすめします。