ワイヤレスマウスはあり?なし?特徴と選び方を紹介
パソコンの入力装置として、キーボードとともに欠かせないのがマウスです。マウスは有線でUSB接続するタイプが一般的でしたが、最近ではワイヤレスマウスも人気となっています。
今回の記事では、ワイヤレスマウスのメリットとデメリットを解説し、その選び方をご紹介します。
ワイヤレスマウスのメリット
次世代のマウスであるワイヤレスマウスには、たくさんのメリットがあります。
コードレスですっきり
ワイヤレスマウスの最大のメリットは、コードがないことで机の上の作業環境がすっきりすることです。さらにキーボードもワイヤレス化すれば、机の上のレイアウトは自由自在。快適な作業環境があれば、仕事や勉強もはかどります。
また、ノートパソコンをモバイルする機会が多い方なら、移動するたびに毎回USBケーブルを抜き差しする必要がなくなります。
リモート操作できる
ワイヤレスマウスは、パソコン本体から最大10mほど離れていても操作が可能です。そんなに離れてパソコンを操作することはないのでは、と思うかもしれません。
しかし、例えばパソコンをプロジェクターと接続して映像を楽しむ場合などには、手元で操作できるのでとても便利なのです。
ワイヤレスマウスのデメリット
ワイヤレスマウスは、有線マウスと比べると弱点もあります。
電池が必要
ワイヤレスマウスは、電池が必要です。有線マウスの場合、パソコン本体からUSBケーブルを通して給電されるのですが、ワイヤレスマウスは機器内に電池が必要になります。
また、ワイヤレスマウスは電池の消耗を抑えるために、使うたびに電源スイッチのオン・オフを手動で行う必要があります。(自動電源オフ機能があるワイヤレスマウスもあります)
初期設定が必要
USB有線マウスなら、USBコネクタをパソコン本体のUSBポートに挿し込むだけですぐに使用できるようになります。しかし、ワイヤレスマウスの場合は、方式によってはペアリングという初期設定が必要です。
【選び方1】BluetoothタイプとUSBレシーバータイプ
ワイヤレスマウスの無線接続方式には、主にBluetoothタイプとUSBレシーバータイプがあります。まずはこの2つの違いからみていきましょう。
Bluetoothタイプ
Bluetoothタイプは、近距離無線通信の国際規格であるBluetoothプロトコルでパソコン本体に内蔵されている「Bluetoothレシーバー」と通信をします。Bluetoothマウスの通信距離は、「Class 2」の10mが一般的です。
Bluetoothは親機(パソコン本体)と子機(ワイヤレスマウス)を自由に組み合わせることができるのが大きな特徴です。そのため、最初にワイヤレスマウスを使う前に、「ペアリング」という操作で親機と子機を結びつける必要があります。
パソコンのBluetoothレシーバーがバージョン4.0以上なら、Bluetooth4.0以上のワイヤレスマウスを選べば「BLE」(Bluetooth Low Energy)という低消費電力モードを使うことができます。
Bluetoothタイプは、Bluetoothレシーバーが内蔵されているパソコンをお使いの方におすすめです。また、Bluetoothタイプはスマートフォンやタブレットにもすぐに接続できます。
USBレシーバータイプ
USBレシーバータイプは、パソコン本体のUSBポートに小型のレシーバーを装着し、2.4GHz帯などの無線でワイヤレスマウスと通信を行います。無線の通信プロトコルは、各社独自仕様となっています。
USBレシーバータイプのワイヤレスマウスは、USBレシーバーとマウスがセットで販売されています。Bluetoothマウスと違い、ペアリングなどの初期設定は不要で、レシーバーをUSBポートに差し込めばすぐに使えるようになります。
USBレシーバータイプは、あらかじめメーカーが親機(USBレシーバー)と子機(ワイヤレスマウス)の結び付けを設定した状態で出荷しています。この設定はユーザーが変更することはできません。そのため、もしUSBレシーバーを紛失してしまうと、マウスの方が無事でもそのマウスはもう永遠に使うことができなくなってしまいます。
また、パソコンの数少ないUSBポートを常に占有してしまうこともUSBレシーバータイプのデメリットです。
USBレシーバータイプは、Bluetoothレシーバーが内蔵されていないパソコンでマウスをワイヤレス化したい方におすすめです。
スマートフォンやタブレットにも接続できますが、USBのコネクタをType-AからType-CやMicro USBに変換するアダプタが別途必要となります。
ロジクール Unifying
「Unifying」は、ロジクール社独自規格の小型USBレシーバーです。パソコンのUSBポートにUnifyingレシーバーを1つ差し込めば、6台までのUnifying対応機器と同時接続できます。
UnifyingはBluetoothと同様にユーザーのペアリング操作で親機と子機を結びつけるので、複数の親機(パソコンやタブレット)と子機(マウスやキーボード、ヘッドホンなど)をフレキシブルに接続可能です。
Unifyingはキーボードとマウスを同時に接続できるので、机の上をすっきり整頓しておきたい方や、モバイルシーンが多い方におすすめです。
【選び方2】乾電池式と充電式
ワイヤレスマウスは自身で電源を供給する必要があります。乾電池式と充電式の2通りが主流です。
乾電池式
乾電池式の場合、単三乾電池1本又は単四乾電池2本いずれかのタイプになります。
乾電池式のメリットは、電池が切れてしまった場合でもコンビニなどですぐに新しい乾電池を調達できることです。海外に持っていく場合でも、乾電池は現地で容易に調達できるので、飛行機に搭乗する際に電池持ち込みの心配をする必要がありません。
エネループなどの充電式乾電池を利用している方なら、ワイヤレスマウスも乾電池式にしてエコシステムに組み込むのもおすすめです。
充電式
充電式のワイヤレスマウスは、USBケーブルでパソコン本体やUSB充電器に繋ぎ定期的に充電して使用します。
電池の入れ替えは不要ですが、せっかくのワイヤレスなのにケーブルが必要という自己矛盾を抱えた形態になっています。結局パソコンに繋ぎっぱなしということにもなりそうです。
マウスパッドからワイヤレス給電できる近未来なタイプの製品も登場していますが、金額的にも普及にはもう少し時間がかかりそうです。
【選び方3】読み取り方式
一昔前のマウスは、トラックボール方式というマウス内部の小さなボールを転がして位置を読み取るマウスが主流でした。現在では、ほとんどが光線で読み取るタイプに置き換わっています。同じ光学式でも、主に4つの方式があり、それぞれ違った特性があります。
BLUE LED方式
読み取り精度が非常に高いことが特徴です。光沢面やガラス面、白い面でも読み取ることができ、使う場所を選びません。ハイエンドモデルを中心に採用されています。
レーザー方式
読み取り精度が高く、光沢面や白い綿でも読み取れます。多少凹凸のある面でも利用できるのが特徴です。
IR LED方式
赤外線LEDを使って読み取りをするタイプです。4つの方式の中で最も消費電力が低く、乾電池式のワイヤレスマウスに適しています。電池寿命が1年以上の製品も販売されています。
赤色方式
4つの方式のなかで最も安価なタイプです。読み取り面の素材が限られるので、マウスパッドを併用するのがおすすめです。
【選び方4】解像度
マウスの解像度はディスプレイなどの解像度とは意味合いが異なります。マウスを1インチ動かした際に画面上のポインターが移動する距離の指標で、単位はdpiです。
オフィス系アプリなどの操作なら、一般的な800~1,600dpi程度の製品で充分です。
「Photoshop」や「Illustrator」などデザイン系アプリで細かい作業をする方は、dpiの切替ができる製品がおすすめです。使うアプリに応じてdpiを設定できるので、1台のマウスでさまざまな作業に適用することができます。
e-スポーツのプロフェッショナルが使うゲーミングマウスは、16,00dpiのものもあります。
【選び方5】ボタン数
3ボタン
最もオーソドックスなマウスは、「クリック」・「右クリック」・「スクロールホイール」の3ボタンタイプです。スクロールホイールは、Webブラウザの快適操作などに欠かせません。
3ボタンマウスは形状もシンプルで小型なので、モバイル用に向いています。
5ボタン
3ボタンの親指部分に小さなボタンを2つ追加したのが5ボタンマウスです。この小さな2つのボタンは、「戻る」・「進む」機能が初期設定されています。Webブラウザのページングや、エクスプローラーの操作などに便利です。この2つのボタンに任意の機能をユーザーが割り当てられる製品もあります。
5ボタンマウスは、オフィス系アプリなどで効率よく作業したい方におすすめです。
その他の機能
スクロールホイールを左右にチルトして横スクロール操作できる製品もあります。この機能があると、Excelのシートなど横スクロールを多用する作業に重宝します。
ゲーミングマウスでは、各ゲームのさまざまなコマンドを割り当てられる10個前後のボタンが付いている製品が一般的です。
【選び方6】感覚
触覚
マウスは、ユーザーの意思をコンピューターに伝えるための大切な装置です。長時間使うなら、しっかりと手に馴染み、疲れにくいエルゴノミクスデザインのマウスがおすすめです。
聴覚
マウスはカチカチというクリック音が発生します。静かなオフィスや図書館、カフェなどで使う機会が多い場合は、静音設計のマウスを選ぶとよいでしょう。
まとめ
ワイヤレスマウスは、コードがないので机の上がすっきりし、モバイルにも適しています。電池交換が必要なことがデメリットですが、最近では電池寿命の長い製品が増えてきています。
よく使うアプリや作業環境に最適なワイヤレスマウスを選び、快適なパソコン環境を実現してください。