iPadにマウスやキーボード、トラックパッドを繋ぎたい!iPad OSでついに接続可能になります!
iPadを使っている方で、「マウスやキーボードを使って作業をしたい」とお思いの方は多いのではないでしょうか。2019年6月、そんな根強い要望を受けてiPadでもマウスを使えるようになる「iPad OS」が発表されました。
この記事では、iPadでのマウスの使用を可能にするiPad OSの特徴とリリース時期をお伝えします。
iPadでマウスとキーボードを使えたら利便性は格段に向上します
iPadはiPhone同様にタッチスクリーンを採用しています。2015年からは指だけでなくApple Pencilというスタイラスペンでの操作もできるようになりました。
Apple Pencilの登場でiPadを使ってのデザイン作業環境は大きく変わり、デザイン用途で使われる方も増えたのではないでしょうか。
しかし、手のひらで操作するには少しサイズが大きいiPad。一番サイズの小さいiPad miniでも7.9インチの大きさがあり、それはiPhoneの2倍ほどのサイズにもなります。
手で持つには少し大きいため、机に置いてスタンドを使っていらっしゃる方も多いようですが、そうなるとタッチスクリーンが押しにくくなるという難点が出てきます。
ExcelなどのオフィスソフトもiPadで使えますが、セルの指定を指で操作するなどの細かい作業はタッチパネルだと難しいです。思うようにタッチできず、「マウスがあればもっと楽なのに」と思うシーンは数多くあるでしょう。
手で持って使うには収まりが悪く、スタンドを使って立てかけるとタッチ入力がしにくくなる。iPadはそのままだと決して操作性が良いとは言えないガジェットなのです。
しかし、iPadにマウスやキーボードを装着できれば操作性は格段に向上します。タッチスクリーンも備えていますので、作業内容や使うアプリによってはMacBookよりも思いのままに操作することも可能でしょう。
iPadはMacBookよりも軽いので持ち運びもラクです。App Storeに関してもmacOSよりもiOSの方が充実していますので、より多くのアプリを楽しむこともできるのです。
iPadのスペックはノートパソコン以上とも言われます。しかし使い勝手は決して良いとは言えないものでした。ノートパソコンほどのスペックを持っているからこそ、マウスやキーボードを繋ぐことができれば利便性は大きく向上するのです。
iPadにマウスは繋げられるの?
現在Apple社からは純正パーツとして、キーボード、マウス、トラックパッドなどの周辺機器が発売されています。
しかし2019年6月時点では、残念ながらマウスとトラックパッドをiPadで使うことはできません。iPadのOSであるiOSは、キーボード以外の機器を認識する機能を持たないのです。そのため他の機器を使うことはできません。
キーボードに関しては、Apple社純正のMagic Keyboard の他にも、logicoolやAtreckなどが製品を販売しています。Apple社の純正品でなくても、「iPad○○世代対応」となっているものであれば基本的に使うことができます。
キーボードはUSB接続かBluetoothで接続でき、iPadに装着して使用する「一体型キーボード」と他のパソコンでも使える「分離型キーボード」があります。分離型のキーボードの中には「折りたたみ型キーボード」などもあり、様々なラインナップから選ぶことができます。
しかし、マウスに関しては今のところ正式な形では使うことができません。
iPad対応としてCitrix社などからマウスが販売されていますが、マウスが使えるアプリが非常に限定されます。ホーム画面やSafariなどのインターネットブラウザでは使えませんので、「iPadでマウスを使いたい」というニーズを満たすものにはなっていないでしょう。
2019年6月発表「ipad OS」にてついにマウスの使用が可能に
2019年6月3日にApple社が開催した「WWDC ( 世界開発者会議 ) 2019 」にて、iPadに関しての大きな進化が発表されました。それは一言でいうと、iPadに独自のOS「ipad OS」を搭載させるというものです。
iOSからiPad OSに変わることにより、これまで出来なかった「マウス操作」や「トラックパッドの利用」が可能になるとのことです。
これまでApple社はMacではmacOSを、iPhoneとiPadではiOSを搭載していました。iPadにはiPhoneと同じOSを搭載し、「iPhoneの大きい版」としての役割を担わせていたのです。iPadはMacの系統ではなくiPhoneの延長線にあるものだったのです。
そのためiPadでは、「パソコンのように使用する」マウスの操作は認めてきませんでした。インターネットブラウザにおいてもスマートフォン・タブレット用のサイトが基本表示されます。サイトによってはパソコン版の閲覧ができないものもありました。
ウェブアプリケーションの中にはパソコン版でしか行えない作業もあり、その場合はiPadで作ったデータを一旦パソコンに共有してから行わなければなりませんでした。iPadだけではできない場面に遭遇した方も多いのではないでしょうか?
そうしたiPadを使っている上での歯痒さがiPad OSにより解消されるかもしれません。
iPadの使用環境はiPad OSの誕生で大きく変わることが予想されます。マウスやトラックパッドを使えることや、パソコン版のウェブブラウザで表示されることによって、これまではiPhone寄りだったものがMacに近くなるイメージです。
では、マウスが使えるiPad OSが他にどのような機能を持ち合わせているのか見てみます。
ipad OSって何?いつから使えるの?
WWDC 2019 にて発表されたiPad OS。2019年6月時点では開発者向けのベータ版が公表されている段階で、一般ユーザーへの提供はまだ始まっていません。一般ユーザーへの提供は2019年秋頃の予定ということです。
また、iPad OSには対応機種があり、「iPad Air 2」または「iPad mini」以降の機種に限られるようです。残念ながらそれ以前の機種の方は、OSのアップデートが出来ませんのでマウスも使うことができません。
iPad OSになってできることは以下のようなものになります。
キーボード、Apple Pencilに加えてマウス、トラックパッドの使用が可能に
使用可能デバイスが増えることはその分、様々なシーンで使えることを意味します。マウスは有線接続だけでなく、Bluetooth接続も対応とのことです。
また、iPad OSではマウスやトラックパッドが使えるようになっただけでなく、Apple Pencilの機能やツールパレットの中身も追加されます。iPad上で出来る操作はさらに増えるようです。
iPadはデザインやクリエイティブ分野でアプリが充実しています。そうした作業における快適性は格段に向上するでしょう。
ファイルアプリケーションの改良
iPad OSはUSBやSDカードなどの外付けストレージにも対応します。それらの外部ファイルや内部ファイル、オンラインストレージまでもiPad OSでは一元管理ができます。また、macOSに搭載されている、ファイルをわざわざアプリケーションで開かなくても閲覧できる「クイックビュー機能」もiPad OSに搭載されます。
ホーム画面の刷新
これまでのホーム画面はスマートフォンの表示をそのままiPadサイズに引き伸ばしたものでしたので、アイコン間のスペースが異様に広く取ってありました。iPad OSではホーム画面も最適化されます。
より多くのアプリを表示できるデザインになり、リマインダーなどの必要な機能をホーム画面に表示できるようになります。
lide Over 機能追加
iOSでは一度に複数のアプリケーションを起動させることはできず、別のアプリを使うには今使っているアプリを閉じなくてはいけませんでした。Slide Overは一度に複数のアプリを起動でき、スワイプ操作によりアプリの行き来を可能にする機能です。
メールや写真の編集、ゲームなど、同時にいくつかのアプリを起動して行き来するシーンはよくあります。macOSには複数デスクトップ機能がありますが、そのiPad版といった形で非常に楽しみな機能です。
Split View 機能追加
Split View 機能は、一つのアプリを同時に複数おなじ画面上に表示させることができる機能です。
例えばメールを開いているときに、別のメールの内容を確認したい時があったとします。その場合、一度いま開いているメールを閉じてから別のメールを開く必要がありました。しかしiPad OSでは、同時にメールアプリを2つ起動させて別のメールを並べて表示させることができるようになります。
Safariのデスクトップ版対応
先述したように、従来のiPadではパソコン版のウェブサイトが使えない場面もありました。しかしiPad OSのSafariは、ウェブサイトにアクセスすると自動的にデスクトップ版のページを表示します。
また、ダウンロードマネージャーやタブ管理機能、30種類のキーボードショートカットにも対応するとのことで、Safariの快適性も向上します。
このようにiPad OSの登場で非常に楽しみな進化を遂げるiPad。今秋のリリースが待ち遠しいですね。
iPadがパソコンの代わりになる日も遠くないかもしれません
2018年に発売されたiPad Proは、公式サイトにて「市場で販売されている92%のパソコンより高速です」と表現されました。
iPadはこれまで、iPhoneの大きいサイズでありながらパソコンほどの性能は持たないという中途半端な位置付けでした。そこに高スペックなiPad Proが発売され、そのスペックの高さに期待する人も多くいました。
しかし、スペックは高いもののパソコンで出来ることがiPadではできないことも多く、結局はパソコンの代わりにはならないという意見が多くみられる残念な結果となりました。
ですが、今回のiPad OSの発表でiPadはもう一度大きな注目を集めています。
これまでパソコンでできることが出来なかったのは、スマートフォン用のiOSを使っていたからです。iPad OSでは上述したような「よりパソコンに近い機能」を備えます。
キーボードだけでなくマウスやトラックパッドも使えるようにしたことで、今後のiPadの用途は今以上に広がっていくでしょう。
2007年のiPhoneの誕生で、スマートフォンが携帯電話に取って代わりました。
同じように、iPad OSの登場でiPadはいよいよノートパソコンに取って代わるかもしれません。
ノートパソコンといえばiPadという日も遠くないのではないでしょうか。
iPadの修理への対応を承っております
このように新OSの搭載で注目されるiPadですが、持ち運んで使うことが多い以上故障の可能性も高くなります。ぶつけたり落としたりしてディスプレイが割れてしまったり、飲み物をこぼして電源が入らなくなったという事例もみられます。
弊社ではiPadの修理にも対応しています。Apple社に限らずパソコンやタブレットはメーカーに修理依頼をすると修理金額が割高になる傾向があります。
パソコンの修理専門店があることはご存知の方も多いと思いますが、iPadでも修理することが可能です。
お困りの際はお気軽にご相談ください。