あなたのスマホは安全?セキュリティ対策が必要な理由と対策方法
「スマホはパソコンじゃないし、セキュリティ対策って必要なの?」
この記事は、このような疑問を持つあなたに向けた記事です。
この記事の中では、スマホのセキュリティ対策が必要な理由から、具体的なセキュリティ対策方法を解説しています。
読み終える頃には、スマホのセキュリティ対策方法が理解できます。
スマホのセキュリティ対策が必要なワケ
スマホのセキュリティ対策が必要な理由は、誰しもが犯罪に巻き込まれる可能性があるためです。なぜ、犯罪に巻き込まれる可能性があるのか、その理由を解説します。
スマホとパソコンは別物ではない
スマホとパソコンは別物だと考えていませんか?確かにスマホとパソコンを動かすためのOSは異なります。
しかし、スマホはガラケーと呼ばれていた旧時代の携帯電話と比べて、機能が豊富でとても便利ですよね。便利なものには、セキュリティ的なリスクが含まれるものです。
パソコンを使う上で「セキュリティ対策は必要」という考え方は、一般的に浸透していますが、スマホに対してのセキュリティ対策は、あまり意識していない人も多いでしょう。
パソコンでインターネットやソフトウェアを使って、オンラインショッピングをしたり、仕事をすることができるように、スマホでもほぼ同等のことができます。
スマホでもオンラインショッピングはしますし、仕事で連絡先を保存したり、ファイルのやり取りをすることもありますよね。パソコンと同等のことができるということは、パソコン同様にセキュリティリスクを含んでいると言えます。
そのため、スマホでもセキュリティ対策が必要です。
平成30年のインターネットバンキングに関わる被害総額は4億円超え
警視庁が発表している広報資料に、平成30年のインターネットバンキングに係る不正送金事犯の発生状況のデータが示されています。
データによれば、平成30年の実被害総額は約4億400万円です。そのうち、個人が約3億6,400万円であり、被害総額の96%を個人が占めている結果となっています。
年々被害総額は減少傾向にありますが、まだまだ膨大な被害額ですよね。
あなたも他人事ではなく、自分自身が被害者になる可能性があることを覚えておかなければなりません。
参照:参照元:警視庁 広報資料「平成30年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢について」
スマホに潜むセキュリティ脅威の種類
スマホを使う上で、具体的にどのようなセキュリティ脅威があるかご存知ですか?
スマホに潜むセキュリティ脅威としては、次の5点が挙げられます。
情報漏えいのリスク
スマホは個人情報を保持しています。あなたの個人情報だけでなく、友人や知人の個人情報まで含まれているため、個人情報の流出に気をつけなければなりません。
マルウェア感染のリスク
インターネットに接続する端末であるため、ウィルスなどの不正なソフトウェア(マルウェア)の感染リスクもあります。マルウェアに感染するとデータを抜き取られたり、個人情報を盗まれる可能性が考えられます。
通信データ盗聴のリスク
スマホは無線でインターネットに接続するため、通信データを盗聴される可能性があります。あなたが日常的に使用するWi-Fiでは、通信データの盗聴に対する対策がなされていない場合があるので注意しましょう。
金銭的被害のリスク
マルウェアの一種であるランサムウェアや、フィッシング詐欺などによって、金銭を騙し取られるリスクがあります。ランサムウェアは、ファイルを暗号化して読み取れなくし、身代金を要求するマルウェアです。フィッシング詐欺は、ログイン情報や口座情報、個人情報を不正に取得するために、銀行などを装って、情報を入力させる不正なWebサイトに誘導する手口を表します。
データ紛失のリスク
スマホは持ち運ぶことを前提とし、小型であるために紛失するリスクがあります。スマホを紛失すると、あなたの個人情報や友人、知人の個人情報を不正に抜き取られる可能性があります。
具体的なスマホのセキュリティ対策
スマホのセキュリティリスクに対して、どのような対策をするべきでしょうか。ここでは、具体的な対策方法を紹介します。
OSのアップデートを行う
WindowsやMacを使用していると、定期的にアップデートの通知が来ますよね。スマホの場合も、メーカーから定期的にOSのアップデートに関する通知が届きます。
OSのアップデートでは、OSの中に含まれるプログラムのバグなどによって発生する、プログラムの弱い部分(ぜい弱性)の対策を行っています。機能の追加も含まれていますが、ぜい弱性対策のためにOSのアップデートファイルを配布することが多いでしょう。
ぜい弱性は、悪意のある第三者が攻撃するための「隙」となります。隙を見せないようにするためにOSのアップデートを行いましょう。
セキュリティソフトをインストールする
パソコンでもセキュリティソフトを使用するように、スマホでもセキュリティソフトをインストールしましょう。ウィルスなどのマルウェアは、セキュリティソフトを使用しないと検知・駆除することができません。
また、マルウェア対策以外にも、不正Webサイトへのアクセスを制限する機能もセキュリティソフトには付いています。
さまざまなセキュリティ会社から、スマホ用のセキュリティソフトが販売されています。
スマホ用のセキュリティアプリに関しては、後ほど紹介します。
むやみにアプリをインストールしない
アプリをインストールする場合、基本的には「ストア」を使用しますよね。iPhoneであれば「App Store」、Androidであれば「Google Play ストア」が該当します。
これらのストアにあるアプリは、AppleとGoogleによってマルウェアでないことを確認した上で、公開されています。iPhoneはストア以外からアプリをインストールすることができません。
しかし、Androidの場合はストア以外からアプリを入手することが可能です。「野良アプリ」などとも呼ばれる、ストア以外で公開されているアプリの中には、マルウェアが紛れ込んでいる可能性があります。
スマホの画面ロック、パスワードを使用する
スマホは携帯電話という特性上、個人情報を多く持つ端末です。そのため、取り扱いには注意する必要があるのですが、生活の一部に馴染みすぎたため、あまりその意識がない人もいます。
もし、あなたがスマホを紛失してしまったとき、スマホの画面ロックやパスワードを使用していないと、簡単にスマホのデータを見られてしまいますね。スマホの中には電話番号やSNSのログイン情報など、非常に多くの情報が詰まっています。
画面ロックやパスワードを使用するだけで、紛失時のリスクを大幅に減らすことができます。
公衆無線LAN(Wi-Fi)に接続しない
カフェやコンビニなどで、無料で使える公衆無線LANを使ってWi-Fi接続することがありますよね。
Wi-Fiは無線通信であるため、簡単に通信を傍受することができます。通信内容を他人に見られないように、通信内容を暗号化していることが多いのですが、中には通信内容を暗号化せずにインターネットへ接続するものもあります。
通信が暗号化されているかどうかを確認するためには、Wi-Fiの接続画面で「鍵マーク」が付いているかどうかで判断しましょう。また、鍵マークが付いているWi-Fiでも、セキュリティが「WPA」か「WPA2」であることを確認してから接続します。
鍵マークが付いているWi-Fiの中でも、セキュリティが「WEP」と表示されているものは、暗号化はされているものの、簡単に解読ができるため接続しないようにしましょう。
iPhoneとAndroidのセキュリティ事情の違い
実はiPhoneとAndroidでセキュリティ事情が異なります。iPhoneとAndroidのセキュリティ事情について紹介します。
iPhoneはマルウェア感染しない?その理由
iPhoneはセキュリティレベルが高く、マルウェアに感染する可能性はほぼありません。アプリもApp Storeからしかインストールすることができないことも、大きな理由の一つです。
マルウェアを無効化する仕組みがあり、どのようなアプリもiPhoneのシステムや他のアプリに接続することができないように作られています。具体的には、サンドボックスと呼ばれる仕組みで、OSの中で外部から隔離された領域を用意しています。インストールしたアプリは、このサンドボックス内で動かすため、他のアプリに接続ができないようになっています。
このことから、マルウェアに感染する可能性がほぼないというわけですね。
しかし、iPhoneはマルウェア感染のリスクがないものの、セキュリティソフトを導入するべきです。セキュリティソフトはマルウェア感染を防ぐ以外にも、フィッシング詐欺などの対応ができます。フィッシング詐欺は、偽のWebサイトを表示して、個人情報やログイン情報などを盗み取る行為です。
フィッシング詐欺はアプリによって行われるものではなく、ブラウザを使用しているため、iPhoneの標準機能では防ぎきれません。
Androidは自由度が高い!その分セキュリティリスクも高い
AndroidはiPhoneと比べて自由度が高いところが特徴です。Google Play ストア以外からもアプリを入手することができ、iPhoneと比べてホーム画面などの細かいカスタマイズもできます。
iPhoneの開発元はAppleのみですが、Androidのスマホは多くの会社から、さまざまな機種が販売されていますよね。Android OSをカスタマイズして販売していて、機種ごとに特徴があります。
このようにAndroidは自由度が高いのですが、その分セキュリティリスクもiPhoneと比べて高くなります。iPhoneではマルウェア感染のリスクはほとんどありませんが、Androidでは「野良アプリ」を簡単に入手できることからも、マルウェア感染のリスクが高くなります。
セキュリティ会社のMcAfeeによれば、2017年の第3四半期だけで1,600万件ものモバイルマルウェア感染を検知したとのデータがありました。セキュリティ対策において、マルウェア対策は必須であることがわかりますね。
おすすめのセキュリティ対策アプリ
iPhoneとAndroidで、それぞれにおすすめのセキュリティ対策アプリを紹介します。無料のアプリはサポートを受けられず信頼性も低いため、セキュリティを専門にした会社が販売しているアプリを紹介しています。
【iPhone版】おすすめセキュリティ対策アプリ
iPhoneはマルウェア感染のリスクがほぼ無いため、「不正Webサイトブロック機能」があるもの、その他の付随機能に注目して3つ選びました。
カスペルスキー Safe Browser
不正Webサイトブロック機能のみを提供するアプリで、カスペルスキー社はセキュリティ性能が高いためおすすめです。さらに、機能を限定しているため無料で使える点も、おすすめできる理由の一つです。
ノートンモバイルセキュリティ
不正Webサイトブロック機能のほかにも、パスワード管理やデータの暗号化など、機能が豊富である点が特徴です。世界シェアNo.1のノートンなので、迷ったらこれを選択しましょう。
ウイルスバスターモバイル
不正Webサイトブロック機能のほかにも、パスワード管理やペアレントコントロール機能があります。ペアレントコントロール機能は、親が子供に見せたくないWebサイトを制限するための機能です。管理画面がわかりやすいため、初心者におすすめです。
【Android版】おすすめセキュリティ対策アプリ
Androidはマルウェア対策を最も重要視すべきであるため、「マルウェア対策性能」が高いもの、その他の付随機能に注目して3つ選びました。
カスペルスキー インターネットセキュリティ for Android
マルウェアの検出率No.1である、カスペルスキー社のAndroid版セキュリティアプリです。マルウェア対策以外にも、盗難対策やペアレントコントロール機能があります。マルウェア対策では、最もおすすめできるアプリです。
マカフィーモバイルセキュリティ
マカフィーモバイルセキュリティは、セキュリティ対策機能の他にもパフォーマンスを最適化するための機能が搭載されています。スマホのパフォーマンス改善のために、複数のアプリを使用している場合は、マカフィーモバイルセキュリティに統一させることが可能です。
ウイルスバスターモバイル
トレンドマイクロ社の日本での市場シェアは40.8%であり、ウイルスバスターは非常に市場シェアが高い製品です。マルウェア対策はもちろん、LINEなどのアプリで送られてきた不正Webサイトも検出することができます。サポートも充実しているため、初心者におすすめのアプリです。
スマホこそセキュリティ対策を万全にしよう!
スマホもパソコンと同じように、セキュリティ対策が必要です。セキュリティ対策をしないと、犯罪に巻き込まれる可能性があります。
さまざまなセキュリティリスクに対して、簡単にできるセキュリティ対策方法を紹介しましたので、ぜひ試してみてください。iPhoneとAndroidによって、多少の違いはあるもののセキュリティ対策の基本は同じです。
中でも、いざというときにあなたを守ってくれるセキュリティソフトを導入することは、とても重要です。あなたにあったセキュリティソフトを導入しましょう。