パソコンの液晶が壊れたときの対処法は? 修理はできる? 費用も解説
急にパソコンの液晶が壊れてしまったら、どのように対処すれば良いのか分からず困ってしまいますよね?
また、壊れたといってもモニターが映らないだけの場合や、物理的に壊れてしまった場合などがあります。そして当然、それぞれの場合によって対処法は異なります。
いずれにしても、パソコンの液晶を修理することができるのか不安になりますよね?
そこで今回はパソコンの液晶が壊れたときの対処法と、その修理について解説致します。また修理を依頼する際の、費用相場についてもご紹介しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
パソコンの液晶が壊れたときの対処法
パソコンの液晶が壊れたと感じても、実は液晶ではなく他に原因がある場合も存在します。
よって、液晶の故障を疑う前に、まずパソコンがどのような状態なのかを確認することが大切です。また、パソコンの種類や状態によって対処法は異なるので注意が必要です。
ここでは液晶が壊れたときの、パソコンの状態別の対処法をご紹介します。
液晶が映らない
パソコンの電源を入れても、液晶が映らない場合は配線の接触不良の可能性もあります。
デスクトップ型のパソコンであれば、本体とモニターを繋ぐケーブルや接触部分を確認し、再接続などを行うことによって解決する場合があります。
ただ、ノートパソコンや一体型のパソコンの場合は、内部で配線が組まれており自分で確認するのは難しくなります。よって、その場合には修理業者に依頼するのが無難になります。
また、放電を行うことで液晶が映らない現象を解決できる場合もあります。放電はデスクトップ型だけでなく、ノートパソコンや一体型でも有効です。
放電の具体的な方法は以下のようになります。
1.まずパソコンの電源を完全に落とし、電源コードを抜いた状態で10分ほど放置します。
2.その後、再び電源コードを差し込みパソコンの電源を入れて完了になります。
放電を行っても解決しない場合は、マザーボードやCPUの故障も考えられます。その場合の確認方法としては、他のモニターに接続してみることが挙げられます。
他のモニターに接続しても映らなければ、マザーボードやCPUの故障の可能性が高いでしょう。
ただ、映るのであれば配線や液晶が原因となります。いずれにしても、配線や放電で解決しない場合は、修理業者に診てもらうことをおすすめします。
液晶の色がおかしい
液晶画面が暗かったり色がおかしいと感じたら、まずはパソコンやモニターの設定を確認してみましょう。
また、ケーブルの接触不良によって引き起こされている場合もあります。パソコンやモニターの設定に問題がなければ、ケーブルの再接続を試してみましょう。
これらを試しても解決しない場合は、バックライトやインバーターの故障の可能性があります。一概には言えませんが、液晶のバックライトの寿命は1日10時間使用した場合、5年ほどと言われております。
長年使用している液晶であれば、バックライトが故障してもおかしくありません。そして、この場合には液晶のバックライトやインバーターの交換が必要になります。
また、液晶画面の色が部分的におかしい場合は液漏れの可能性があります。液漏れは外部損傷によって起こると思われがちですが、圧力が加わることで内部だけが損傷し液漏れを起こすこともあるのです。
そのため、こういった液漏れは特にタッチパネルに対応したものが起こりやすいようです。そして、この場合には液晶の修理および交換が必要になります。
液晶の物理破損
液晶が割れてしまうなどの物理破損は、特に持ち運びができるノートパソコンに多い事例になります。落下による液晶割れはもちろん、物を挟んでしまい気づかぬうちに液晶が割れてしまうケースもあるようです。
ただ、ノートパソコンの液晶が割れてしまった場合は、直ちに行わなければならないことがあります。それはデータの救出です。
液晶が割れてしまうと多くの場合、同時に液漏れを起こしてしまいます。そのためノートパソコンであれば流れ出た液の侵出よって、内部にまで影響を及ぼしてしまう恐れがあるのです。
仮に内蔵されているHDDやSSDに影響が出れば、大切なデータは消失してしまいます。ですので、液晶が割れたらまずはデータのバックアップを試してみましょう。
ただ、その際に画面が割れていて思うように操作ができない状態であれば、ノートパソコンを他のモニターに接続して行いましょう。
また、データの保存先や他のモニターが確保できない場合は、内蔵されているHDDやSSDを直接取り出しましょう。
データを無事救出することができたら、あとは業者に修理を依頼するかパソコンの買い替えを検討するだけになります。
ただ、落下によって液晶が割れてしまった場合は、衝撃で内蔵HDD自体も壊れてしまっていることがありますので、破損がないかしっかり確認しておきましょう。ちなみにHDDは修理業者に依頼することで修理することができ、その相場はおよそ3万円程度となります。
パソコンの液晶は修理できるの?
パソコンの液晶が壊れたといっても、その壊れ方や度合いは様々でしょう。
しかし中には液晶の損傷が激しく、本当に修理が可能なのか不安になる方もいると思います。ノートパソコンや一体型のパソコンであれば、なおさら不安になるでしょう。
そこで、ここでは損傷が激しくてもパソコンの液晶は修理ができるのかについて解説致します。
他にも液晶を自分で修理したい場合や、パソコンや液晶を処分したい場合についてもご紹介します。
基本的に修理はできる
修理といっても、基本的には液晶パネルなどの交換になります。破損が激しくても、損傷部分が液晶だけであれば基本的に修理は可能です。
ただし、発売から長い年数が経過しているパソコンだと、部材が足りず修理ができないこともあります。
自分で修理することはできる?
結論から言うと、自分でも修理および液晶パネルの交換を行うことはできます。
ただし、液晶パネルの取り出しが比較的簡単なノートパソコンのみに限ります。一体型などの場合は、交換は難しくなりますので修理業者にお願いしましょう。
では、ノートパソコンの液晶パネルの具体的な交換方法を見ていきましょう。
1.始めに、使用しているノートパソコンに対応する液晶パネルを調達します。
2.替えの液晶パネルが用意できたら、まずはノートパソコンの液晶パネルのカバーを取り外します。ドライバーでネジのカバーとネジを外すことで、液晶パネルを覆うカバーを取り外すことができます。
3.カバーが外せたら、さらに液晶パネルを固定するネジを外します。
4.その後、液晶パネルのコネクターを外し完全に取り出します。
5.そして、元のように替えの液晶パネルを接続し、再びネジやカバーを取り付ければ完了です。
このように自分で修理すれば、費用を抑えることもできます。例えば、東芝のdynabook T5/Kに対応する液晶パネルであれば、7,700円ほどで調達することができるので自分で修理した場合の修理費用は同じく7,700円となります。
一方で、同じものを業者に修理してもらう場合の費用は、およそ4万円程度になります。
パソコンや液晶を処分したい場合は?
中には液晶が壊れてしまったことをきっかけに、パソコンや液晶自体を新しく買い替えたいと考える方もいると思います。
しかし、そうなると壊れた方は当然必要なくなるので処分しなければいけません。では、パソコンや液晶はどのように処分すれば良いのでしょうか?
パソコンや液晶の処分には、いくつかの方法が挙げられます。具体的に言えば、メーカー・自治体・リサイクル業者などに処分やリサイクルを依頼する方法や、パソコンの買取業者に買い取ってもらう方法があります。
処分やリサイクルでは、リサイクルマークが付いている場合を除いて基本的に処分には費用がかかってしまいます。ちなみに、その費用はノートパソコンであればおよそ3,300円となります。
しかし、買取業者に依頼すれば、費用がかかるどころか逆にお金を得ることができます。
ただし、損傷が激しかったり付属品などが欠如している場合は、値段が付かないのはおろか有料になってしまうこともあるので注意が必要です。
また、いずれにしてもパソコンを手放す際には、まずデータのバックアップと削除を行う必要があります。理由はデータに重要な個人情報が含まれていると、悪用されてしまう場合があるからです。
そして、データは完全に削除しなければいけません。データを完全削除しておかなければ、データ復元ソフトで簡単にデータを復元されてしまうのです。
ただデータを完全削除するには、専用のソフトウェアを使用しなければいけません。もちろん、処分と同時に業者にデータを削除してもらうこともできますが、手違いが起こらないとも限らないのです。
またデータを削除する以前に、パソコンからHDDを抜き取ってしまうのも一つの手段です。HDDを抜き取った状態であっても、処分はもちろん買い取ってもらうこともできます。
パソコンの液晶の修理費用の相場
パソコンや液晶を処分する方法もご紹介しましたが、購入して間もないなどの理由からどうしても修理したいと考える方もいると思います。
また修理するとはいっても、自分で行うのは簡単ではありません。とはいえ業者に依頼するとなると、やはりかかる費用が気になまりますよね?
そこで、ここでは業者に依頼した際に、パソコンの液晶の修理にかかる費用の相場を解説致します。
ノートパソコンの液晶修理の相場
一般の修理業者による、ノートパソコンの液晶修理の費用は1.5〜5万円程度になります。機種や画面のサイズによって金額は変動するため、このようにかかる費用には大きな差が見られます。ちなみに、バックライトやインバーターの交換は1.5〜2万円程度になります。
また、メーカー修理の場合はさらに高くなり富士通が5.5~8万円程度、NECが6~8.5万円程度になります。
一体型パソコンの液晶修理の相場
一体型パソコンの場合、一般の修理業者による修理費用は4〜6万円になります。そして、バックライトやインバーターの交換費用は2.5~4万円です。
またメーカー修理の場合、富士通であれば6.5万円以上の費用がかかります。
パソコンの液晶が壊れたときの対処法まとめ
今回はパソコンの液晶が壊れたときの対処法について解説して参りましたが、いかがだったでしょうか?
普段から問題なく使用できていても、突然のアクシデントや長年の劣化によって液晶が映らなくなってしまうかもしれません。ただ、その時に今回ご紹介した対処法などを知っていれば、解決できる場合もあると思います。
また修理が必要な状態であれば、専門の業者に依頼してみるのも良いでしょう。とはいえ、修理にはそれなりの費用がかかってしまいます。
ですので、後になって後悔してしまわぬよう、修理を行うのと処分をして新しく買い替えるのはどちらが最善手なのか、前もってしっかり決めておきましょう。