MacとWindows、今買うならどっちがおすすめ?3つの違いから徹底比較!
いままではWindowsを使ってきたけど、iPhoneの使い勝手の良さを知り、Macを使ってみたいという方も多いのではないでしょうか? 美しいデザインもMacの大きな魅力ですよね。
しかし、使ったことがないシステムを購入するのはちょっと勇気がいります。今回の記事では、MacとWindowsの違いを詳しく解説しています。仕事で使っているワードやエクセルは使えるの? といった基本的な疑問にもお答えしています。ぜひ、パソコン選びの参考にしてください。
MacとWindowsの大きな違いは?
MacとWindowsはともに世界中で使用されているOSですが、どういった違いがあるのでしょうか? 両者の大まかな違いからみていきましょう。
Macとは?
Macは、アメリカ合衆国カリフォルニア州に本社を置く「Apple」(アップル)が製造・販売する、OSとハードウェアが統合された製品群です。創業者の一人である故スティーブ・ジョブズ氏は、IT界の偉人として伝説になっています。
Macは、OS(オペレーティング・システム)だけでなく、ハードウェアも自社のみで開発しているのが大きな特徴です。
パソコンのラインナップは、ラップトップ型が「Macbook Air」、「Macbook」、「Macbook Pro」の3種類。デスクトップ型は「iMac」、「iMac Pro」、「Mac Pro」、「Mac mini」の4種類です。最新のOSバージョンは「macOS Mojave」となっています。
Windowsとは?
Windowsは、アメリカ合衆国ワシントン州に本社を置く「Microsoft」(マイクロソフト)が製造・販売するOSです。創立者のビル・ゲイツ氏は、Windowsの大ヒットにより世界長者番付第2位(2018年)の大富豪となりました。
Windowsは、他社にOSをライセンス販売しているのが自社独占のMacと大きく異なる特徴です。「Dell」(デル)や「富士通」、「ASUS」(エイスース)など世界中のメーカーが多様多種なWindowsパソコンを製造・販売しているのです。また、Microsoft自身も「Surface」シリーズを製造・販売しています。最新のOSバージョンは「Windows 10」です。
OSのユーザビリティはどちらが優れている?
MacとWindowsでどちらのUI(ユーザーインターフェィス)が優れているかという議論は、Mac派とWindows派で永遠に争われているテーマです。
この争いに水を差すわけではありませんが、現在では「どちらも使いやすい優れたUIを持つOSである」といえます。互いに相手の良いところを吸収し、成長し続けている好敵手といった関係性なのです。
ただし、両者でキーボード配列やマウス操作に若干違いがあるので、MacとWindowsの二刀流はちょっと苦労するということは覚えておいたほうがよいでしょう。
市場シェアは?
気になるMacとWindowsの市場シェアを見てみましょう。
【世界のパソコンOSシェア率】
・Windows 75.47%
・Mac OS 12.33%
(StatCounter 、2019年1月)
【日本のパソコンOSシェア率】
・Windows 63.62%
・Mac OS 22.1%
(StatCounter 、2019年1月)
世界ではWIndowsが圧倒的なシェアを誇り、Mac OSは約1割と少数派なことがわかります。国内では多少Mac OSが増えていますが、まだまだWIndowsの優勢は続きそうです。
続いて、モバイルOSのシェア率を見てみましょう。
【世界のモバイルOSシェア率】
・Android 74.45%
・iOS 22.85%
(StatCounter 、2019年1月)
【日本のモバイルOSシェア率】
・Android 21.34%
・iOS 78.38%
(StatCounter 、2019年1月)
世界のモバイルOSでは、Googleの「Android」が圧倒的なシェアを誇っており、Appleの「iOS」は約2割と少数派。ところが、日本国内では見事に逆転現象が起きていて、iOSが約8割のシェアを占めています。
このように、日本国内においてはiPhone人気でiOSやMacOSが増えていますが、ワールドマーケットではWindowsとAndroidが圧倒的に優勢なのです。
ハードウェアの違いは?
MacとWindowsは、OSだけだなくハードウェアにも違いがあるのでしょうか? こちらでは、ハードウェアの性能、セキュリティやデータの互換性についても説明しています。
ハードウェアの性能は違う?
MacとWindowsで、ハードウェアの性能に大きな違いはありません。かつてMacは自社でCPUを開発していましたが、現在ではWindowsPCと同じIntel社製のCPUを使用しています。チップセットやメモリ、SSDなどの基本性能も大きく変わりません。
ただし、Macはハイエンド寄りのスペック構成が中心なのに対して、WindowsPCはローエンドからハイエンドまで多様なスペックが選択できます。
デザインは?
スタイリッシュなデザインに魅力を感じてMacを選ぶという方も多いでしょう。確かに、Macは研ぎ澄まされたスリムなデザインが美しく、カフェでMacを開いているとそれだけでおしゃれな人に見えるという効果もあるようです。しかし、デザインにこだわる余り、USBなどのインターフェィスが犠牲になっていることに対する不満の声もよく耳にします。
一方、WindowsPCは「Macのデザインを追従している」というイメージがあります。メーカーによってデザインに対するスタンスが異なるので一概には言えませんが、ブランドイメージを除けばMacとWindowsに大きな違いはなく、ユーザーの好みで選ぶとよいでしょう。
価格は?
同等スペックのパソコンなら、WindowsPCのほうがコストパフォーマンスがよいと言えます。
MacはApple独占販売のため競争原理が働きにくく、製品に求める細やかな品質も高いので高価になりがちです。また、定価販売が基本になっています。
WindowsPCはコストパフォーマンスを重視するメーカーが多く、販売店も自由価格で販売できるので安く購入できる場合が多いのです。
例えば、下表のように13インチのモバイルノートをMacとWindowsで比べてみると、価格差が歴然。両者はほぼ同じスペックですが、MacはWindowsの2倍以上の価格です。この価格差をどう捉えるかが、Mac購入の大きなポイントになりそうです。
モデル | Apple MacBook Air | Dell Inspiron 13 7000 |
---|---|---|
OS | macOS Mojave | Windows 10 Home 64bit |
CPU | Core i5 1.6GHz/2コア |
Core i5 8250U 1.6GHz/4コア |
メモリ | 8GB DDR3 | 8GB DDR4 |
ストレージ | 256GB PCIeベースSSD | 256GB SSD |
ディスプレイ | 13.3インチ Retinaディスプレイ |
13.3インチ |
メーカー直販価格(税込) | 172,480円 | 84,197円 |
※Apple、Dell公式オンラインストア直販価格(2019年2月9日現在)
データの互換性は?
写真や動画、文書などのファイル形式は、基本的にMacとWindowsで共通です。職場ではWindows、自宅ではMacという場合でも、同じアプリのファイルならどちらのマシンでも編集可能なのです。
ただし、標準ファイルシステムはMacが「HFS+」で、Windowsの「NTFS」と異なります。そのため、外付けハードディスクなどを使ってファイルを共有する場合は、「exFAT」という共通で使用できるフォーマットを使うことになります。
ソフトウェアの違いは?
OSやさまざまなアプリは、MacとWinsdowsでどちらが優れているのでしょうか? 利用アプリ別に比較してみました。
Webブラウジングするなら?
インターネットでSNSをしたり、動画を見たりする程度なら、MacとWindowsで大きな違いはありません。
WebブラウザとしてMacが「Safari」、Windowsが「Microsoft Edge」を標準搭載しています。
もちろん、Macでも「Google Chrome」や「Mozilla Firefox」といった人気ブラウザを使うことができます。
オフィスアプリを使うなら?
Macには、無料のオフィスアプリ「iWork」が付属しています。「Pages」(ワープロ)、「Numbers」(表計算)、「Keynote」(プレゼンテーション)の3アプリが含まれているので、基本的なビジネスドキュメントを作成可能です。
また、Microsoft OfficeのMac版を購入して利用することもできます。サブスクリプション版の「Office 365 Solo」なら、WindowsとMacでライセンスを共有できるのでとても便利です。
デザインアプリを使うなら?
かつて、「Photoshop」などのプロ向けデザインアプリはMacでしか動きませんでした。このため、Macはプロデザイナー御用達のパソコンとして世に認知されてきたのです。
しかし、現在ではPhotoshopなどの主要なデザインアプリは、Windowsでも動きます。UIや操作性も両者で大きく変わりません。
敢えて言えば、Macのほうがディスプレイの表現力が優れているので、紙媒体のデザイナーにとっては大きなアドバンテージとなっています。
ゲームをプレイするなら?
もしあなたがゲーマーなら、選ぶべきはWindowsです。
なぜなら、ほとんどのパソコン・ゲームは、Windows用しか開発されていないからです。そして、GPUを搭載した「ゲーミングPC」というカテゴリもMacにはありません。
セキュリティは?
MacとWindowsで、セキュリティ性に大きな違いはありません。
Macにはセキュリティ対策ソフトは不要という話を聞いたことがあるかもしれません。確かにMacはシェアが少ないので狙うハッカーも少ないという傾向にはあります。でも、Macがコンピューター・ウイルスに侵入されないということはありません。
Windowsはシェアが大きく、政府やインフラなど重要なシステムでも多く使われているので、ハッカーに常に狙われているという危険性はあります。しかし、Windowsは常にセキュリティ・アップデートを行っているし、Windowsに付属の「Windows Defender」機能で十分に対策できます。
いずれにせよ、OSのセキュリティ・アップデートを欠かさず、サポート期限が終了したバージョンは使わないといったことのほうが重要です。
MacでWindowsが動く!?
実は、MacでWindowsを動かすことができます。Macに付属する 「Boot Camp」というユーティリティを使うことにより、1台のMacにmacOSとWindowsの2つのOSを同時にインストールできるのです。
OS用のディスク領域が必要だったり、OSの切り替えにある程度時間がかかるなど制約はありますが、MacでWindowsのアプリを実行できるのは大きなメリットです。
MacとWindowsの垣根は低い
現在、MacとWindowsでハードウェアやソフトウェアに性能差はほとんどありません。仕事で使っているWindowsのアプリがMacでは動かないなどの障害がなければ、気軽にMacを試してみましょう。惚れ惚れするようなデザインと素晴らしいUIがあなたを待っています。