Bluetoothマウスってどんなもの? 有線マウスとの違いは?
パソコンのマウスには有線マウスの他に、無線で接続できるタイプのものがあります。そして、無線で接続するタイプのマウスには種類があります。その中の一つである、Bluetoothマウスをご存知でしょうか?
従来では無線マウスといえば、USBレシーバーを必要とする2.4GHz方式のマウスが主流でした。
しかし、BluetoothマウスではUSBレシーバーが不要であることから、現代では無線マウスの主流ともされているのです。
とはいえ、そもそもBluetoothがどんなものなのか分からない方もいると思います。そこで今回はBluetoothについてはじめ、Bluetoothマウスと有線マウスの違いや接続方法などを解説して参ります。
他にも、おすすめのBluetoothマウスもご紹介しております。今回の記事を読んでいただくことで、マウス選びの幅をより広げられます。また、すでにBluetoothマウスが気になっている方であれば、マウス選びに迷う心配はなくなるでしょう。
ぜひ最後までご覧ください。
そもそもBluetoothとは?
最近では、Bluetoothという言葉はよく耳にするのではないでしょうか。それもそのはず、今やBluetoothはマウスだけではなく、スマートフォンやパソコンなどの身近な機器にも標準的に搭載されているのです。
ただ身の回りに普及しているとはいえ、具体的にどのような原理で接続できているのか、その仕組みを詳しく知る方はあまりいないと思います。
ではBluetoothとは具体的にどんなものなのでしょうか?
Bluetoothは無線通信規格の一つであり、機器同士を接続するためのものになります。無線通信規格には他にもWi-Fiが挙げられますが、それとは全く異なります。
厳密に言えば、Wi-Fiは通信速度が速く範囲も広いため、主にインターネットに接続するためのルーターなどに使用されております。ちなみに、現在の最高規格である11acであれば通信速度は最大で6.9Gbpsになります。
一方のBluetoothは、通信速度が遅く範囲も狭いためインターネットの接続にはあまり用いられません。ちなみに、Bluetoothの最大通信速度は24Mbpsで有効範囲は数十メートルになります。
Bluetoothの接続方法
Bluetoothで接続するには、機器同士の接続設定を行う必要があります。そして、その接続設定のことをペアリングと言います。ここでは、実際にパソコンとBluetoothマウスをペアリングさせる方法を見ていきましょう。
多くの場合はパソコンにはBluetoothが内蔵されていますが、内蔵されていない場合もあります。
まずは使用しているパソコンがBluetoothに対応しているのかを確認しましょう。
以下はWindows10での確認方法になります。
1. 画面左下のWindowsマークを右クリックし、デバイスマネージャーを開きます。
2. デバイスマネージャーに「Bluetooth」という項目があるか確認します。
2において「Bluetooth」の項目が存在しない場合、そのパソコンはBluetoothに対応していないということになります。
では次に、パソコンとBluetoothマウスをペアリングさせる方法を見ていきましょう。こちらもWindows10でのペアリング方法になります。
1. 画面左下のWindowsマークをクリックして設定を開きます。
2. 次に「デバイス」を開きます。
3. Bluetoothがオンになっていることを確認し、「Bluetoothまたはその他のデバイスを追加する」という項目を選択します。
4. Bluetoothマウスのペアリングボタンを長押しします。
5. 再びパソコンの画面に戻り「Bluetooth」を選択します。
6. すると対象のBluetoothマウスが表示されるので、それを選択すればペアリングは完了になります。
ちなみにパソコンがBluetoothに対応していない場合でも、専用のレシーバーを使用することでペアリングが可能になります。
Bluetoothマウスと有線マウスの違い
ご紹介した通り、Bluetoothマウスは無線接続が可能です。一方の有線マウスは、パソコンに直接コードを繋ぐ必要があります。
このように、Bluetoothマウスと有線マウスでは当然異なる箇所が存在します。では、さらに具体的に見ると他にはどのような違いがあるのでしょうか?
ここではBluetoothマウスと有線マウスの特徴を挙げ、それぞれの違いについて解説します。
Bluetoothマウスの特徴
●無線接続ができる
やはりBluetoothマウスの大きな特徴には、まず無線接続ができるという点が挙げられます。無線接続では、当然コードが必要ないので邪魔にはなりません。
またBluetoothはレシーバーが必要ない場合もあり、USBポートの場所もとりません。
ただし、Bluetoothの場合は初回に限りペアリングを行わなければいけません。
●パソコンとの距離があっても操作が可能
Bluetoothマウスは、基本的に最大10mの距離までの通信ができます。そのため、多少離れた場所からでもパソコンの操作ができます。
そしてBluetoothにはクラスが存在し、以下のようにクラスによって出力や最大通信距離が異なります。
クラス | 最大出力 | 最大通信距離 |
---|---|---|
Class1 | 100mV | 約100m |
Class2 | 2.5mV | 約10m |
Class3 | 1mV | 約1m |
ちなみに、ほとんどのBluetoothマウスはClass2に属します。
またClass1のBluetoothレシーバーを使用したとしても、BluetoothマウスがClass2であれば最大通信距離は10mになります。
有線マウスの特徴
●有線で接続する
有線マウスの場合はUSBコードをパソコンに繋ぐだけで、ペアリングの必要もなくすぐに使用できます。
また直接パソコンに繋ぐため、無線マウスに比べて操作が安定しやすいのも特徴です。
ただ、やはりデメリットにはコードが邪魔になってしまうことが挙げられます。
●バッテリー切れの心配がない
有線マウスは常にパソコンから電力を供給されるので、バッテリー切れの心配がないのも大きな特徴です。
それに伴い、当然充電や電池交換の必要もありません。
●操作が可能な距離が限られる
当然ですが、有線マウスはコードが繋げられる範囲でしか操作を行うことができません。そのため、コードが短すぎると不便になってしまう場合があります。
ただ、逆にコードが長すぎても邪魔になってしまうので、あくまでも自身の環境に合ったコードの長さのマウス選びが重要になります。
Bluetoothマウスは充電式と電池式どっちがいいの?
Bluetoothマウスに限らず、無線マウスには充電式タイプと電池式タイプが存在します。そのため、いざBluetoothマウスに決めても再び迷いが生じるかもしれません。
ただ結論を言えば、どちらも一長一短であり性能にも変わりはありません。ですので、どちらを選んでも特別に損得が発生することはないでしょう。
とはいえ、やはりそれぞれのメリット・デメリットを知らなければ選びようがありませんよね?そこで、ここでは充電式マウスと電池式マウスのメリット・デメリットを解説します。
充電式マウスのメリット・デメリット
●電池交換の必要がない
充電式マウスのメリットは、電池交換を行う必要がないという点です。専用の充電機器にマウスを接続するだけで、電力を補給することができます。
電池交換の必要がなければ、電池を購入し続けるランニングコストもかかりません。
また、無線マウスでありながら有線接続ができるものもあります。このタイプのマウスは充電が切れたときでも、有線接続をすることで充電を行いながら操作ができるのです。
他にも、マウスパッド型のワイヤレス充電機器を使用することで、充電に時間をとられたりコードに繋ぐ必要はなくなります。
ちなみに、マウスパッド型のワイヤレス充電機器とは、マウスをパッドの上に置くだけで充電ができるという優れた機器になります。
●充電に時間がかかる
前述の通り、充電しながらでも操作が行えるものもありますが、やはり最大まで充電するには時間がかかってしまいます。
また従来の充電式マウスであれば、充電中にマウスを使用することはできません。そのため充電が完全に切れてしまうと、少しの間操作を行うことができなくなってしまいます。
電池式マウスのメリット・デメリット
●電池の交換が必要
電池式マウスのデメリットとして挙げられるのは、電池の交換が必要になる点です。電池の交換頻度はマウスや電池にもよりますが、頻繁に交換を行うのであればやはり煩わしさを覚えてしまいます。
また電池式マウスでは、電池を購入し続けるランニングコストがかかります。多くの場合は単三電池1本で稼働できますが、それでも電池の交換頻度が高ければコストがかかってしまいます。
●種類によっては電池が長持ちする
無線マウスの種類によっては、電池が長持ちするものもあります。例えば、Logicoolのワイヤレス マラソンマウスが挙げられます。
こちらのマウスでは単三乾電池が2つ必要になりますが、一度の電池交換で約3年間もの使用が可能であるとされています。
3年に一度の電池交換であれば、その都度電池を購入するランニングコストがほとんどかからないと同時に、電池交換の煩わしさもほとんど感じることがないでしょう。
おすすめのBluetoothマウス
ここまでBluetoothマウスについて解説してきましたが、やはり同じBluetoothマウスでも機種によってその特徴や機能は異なります。
また、一口にBluetoothマウスといっても数多くの種類が存在します。では、その中でも実際にどのようなBluetoothマウスが選ばれているのでしょうか?
ここでは、実際に人気がありおすすめのBluetoothマウスをご紹介します。
省電力が人気 ELECOM M-BT20BBシリーズ
こちらのマウスは、Bluetooth4.0に対応した省電力タイプで電池式のものになります。そのため、単4電池2本で約1年半もの継続使用が可能です。
サイズはMサイズで、握りやすさを追求したデザインとなっております。また、サイドには「進む」と「戻る」の動作が簡単に行える2つのボタンが設けられています。
読み取り方式はBlueLEDを採用しているため、ガラス・布・紙の上でも問題なくマウス操作が行えます。
機能性に優れていながら、価格はおよそ1,500円(2019年5月現在)と比較的安価な点からおすすめのBluetoothマウスです。
高速充電が人気 Logicool ワイヤレス モバイル マウス MX Anywhere 2S
こちらのマウスは、Bluetoothと付属のレシーバーによる2.4GHz通信での接続が可能です。
そして最大3台のパソコンと同時接続を行うことができ、1つのパソコンから他のパソコンへのカーソル移動およびデータの移動ができます。
もちろん充電式となっており、リチウムポリマーという強力な充電式電池が内蔵されています。それにより、わずか3分充電するだけで1日中問題なく使用でき、最大まで充電すれば約70日間継続して使用することができます。
読み取り方式はレーザーですがDarkfieldセンサーを採用しているため、ガラスを含めたあらゆる環境でのマウス操作が可能です。ボタンは7つ設けられ、スムーズなスクロールが実現できる機能も搭載されております。
そして、気になる価格はおよそ1万円(2019年5月現在)となっております。やや高価に感じられるかもしれませんが、実際に使用すれば誰もが納得できるハイクオリティなマウスです。
超薄型で軽量が人気 Microsoft Arc マウス
こちらのマウスは、Bluetooth4.0に対応しており電池式のマウスになります。単4電池2本を必要とし、一度の電池交換で約6ヶ月間の継続使用ができます。
マウスの厚さはわずか14mmで、重量はたったの80gほどになります。そのため、持ち運びには特に便利なBluetoothマウスと言えるでしょう。
また持ち手部分はスナップ式となっており、アーチ状に折り曲げることでマウスの電源を入れることができます。ただ、通常のマウスに比べて持ち手部分の面積が狭いので、操作性が若干異なります。
他にもこちらのマウスでは、フルスクロールプレーンというタッチ操作が採用されており、上下だけでなく左右のスクロールも可能にしています。
また、「進む」「戻る」など40種類の操作の中から割り当てて簡単に操作ができる、3本指クリックの機能も搭載されております。
そんなMicrosoft Arc マウスの価格はおよそ8,250円(税込)(2019年5月現在)となっております。持ち運びが便利な点はもちろん、デザイン性や機能性にも優れている点からおすすめのBluetoothマウスになります。
Bluetoothマウスは利便性が高い
今回はBluetoothマウスについて、有線マウスのと違いを交えて解説して参りましたが、いかがだったでしょうか?
有線マウスや2.4GHz方式の無線マウスとは違い、Bluetoothマウスはコードもレシーバーも必要ありません。
他にも今回ご紹介したように、機種によってはバッテリーが長持ちしたり充電に時間がかからないなど、魅力的なBluetoothマウスが多く存在します。
現在、有線マウスを使用しているけれど「コードが邪魔」、あるいは無線マウスを使用しているけれど「レシーバーが邪魔」と悩む方もいるのではないでしょうか?
そうであれば、まずはパソコンにBluetoothが搭載されているかを確認してみましょう。その上で、ぜひBluetoothマウスの導入を検討してみてはいかがでしょうか?