パソコンが突然動かなくなった! フリーズの原因と解決法は?
パソコンは様々な機能を持っている精密機械です。
それだけに、なにかトラブルが発生してしまった場合、どこに問題があるのかを判断するのが難しいものでもあります。
そんなパソコンに発生するトラブルの1つとして、「フリーズ」という現象があります。
フリーズはその名前の通り、パソコンの動作が突然凍り付いたように止まってしまうことを意味しています。
ここから先では、パソコンの良くあるトラブルであるフリーズについて紹介します。
最初に紹介するのは「フリーズはなぜ発生するの?」についてです。
フリーズの発生原因は1つではなく、いくつもあります。
何が原因で発生しているものなのかを判断しなければ、適切な対処法がわかりません。
次に紹介するのは「原因がわからない場合にまずすること」についてです。
フリーズの原因はすぐに分かるものばかりではありません。
原因がわからない場合にはまずどのような対応を取るべきかについて紹介します。
3つ目に紹介するのは「熱暴走の場合の対応方法」についてです。
熱暴走というのは、パソコンの処理によって発生する熱が適切に排出できず、機械が高温になりすぎることで動作に異常を起こすことを意味します。
そんな熱暴走が原因となっている場合の対処法を紹介します。
4つ目に紹介するのは「メモリ不足の場合の対応方法」についてです。
メモリというのはパソコンの処理のために必要なパーツの1つです。
この容量が不足していることによって処理が停止してしまいフリーズを起こすことがあるため、その対処法を紹介します。
最後に紹介するのは「ハードディスク故障の場合の対応方法」についてです。
パソコンのデータを保管しておくためのパーツであるハードディスクは、パソコンの中でも故障しやすいものの1つです。
もしハードディスクが故障してしまっている場合、どう対応できるかを紹介します。
フリーズはなぜ発生するの?
それでは、そもそもフリーズという現象はなぜ発生してしまうものなのでしょうか。
これには以下のような原因が考えられます。
・熱暴走
・メモリ不足
・ハードディスクの故障
・熱暴走
パソコンは稼働によって熱を発生させます。
この熱はファンを使って外に排出されるようになっていて、パソコン内部には篭もらないように作られています。
しかし、様々な原因でこの排出が適切に行われず、熱が高くなりすぎ動作に異常が発生することがあります。
熱が適切排出されなくなってしまう理由としては、
・ファンが故障している
・排気口が詰まっている
・設置場所の室温がそもそも高い
の3つが考えられます。
・メモリ不足
パソコンでデータを処理するときには、基本的にCPUという装置がその作業を行っています。
このCPUが処理をするためのデータを一時的に保存しておくためのパーツがメモリです。
メモリは作業机のような役割を持っていて、大量のデータを処理したいときにはここに多くのデータが詰め込まれることになります。
このメモリの容量が足りない、つまり作業机が狭いと、処理するべきデータが溢れてしまい処理ができなくなり、エラーを起こすことがあります。
そのような状態になると、処理能力の低下や、よりひどい状態だとフリーズを引き起こすことになります。
・ハードディスクの故障
ハードディスクはパソコン上のデータを保管しておくための場所です。
ハードディスクは磁気ディスクを使用して、物理的にデータを書き込むという仕組みを取っています。
そのため、データの読み込みや書き出しを行うときに、ハードディスクが故障しているとこの作業が正常に行えません。
こうなると処理が進められなくなり、フリーズを引き起こす可能性があります。
ハードディスクはパソコンのパーツの中でも、物理稼働しているために衝撃に弱く、故障しやすい性質があります。
ハードディスク間のデータ移動などの際にフリーズするときには、この原因を疑うとよいでしょう。
原因がわからない場合にまずすること
どのような原因でフリーズが発生しているのか明確な場合には適切な対応方法が判断できますが、必ずしも原因が明確とは限りません。
それでは、もし原因がわからないフリーズが発生している場合には、どのように対応するべきなのでしょうか?
フリーズが発生したときにはじめにするべき対応を紹介します。
1.動くまで待つ
2.パソコンを再起動する
3.フリーズしたソフトを再インストールする
1.動くまで待つ
画面上の動きはフリーズしていても、内部的にはデータの処理が進んでいる場合があります。
例えばハードディスクの駆動音などが聞こえたままになっている場合は、単純に処理に時間がかかってしまっている可能性が考えられます。
こういったときの対応法として、まず考えられるのが「しばらく待ってみる」ことです。
時間がかかっているものの処理が進んでいるのなら、時間が経てば処理が完了してまた動かせるようになります。
2.パソコンを再起動する
パソコンを再起動してみるのも対応方法として効果的です。
システムやプログラムの処理が進まなくなっていることでフリーズを起こしている場合、一度それをリセットできるためです。
マウスやキーボードが動く場合には、スタートメニューからシャットダウンをしましょう。
ただ、フリーズ中にはスタートメニューからではシャットダウンができないこともあります。
この場合はタスクマネージャーを開き、そこから再起動を行いましょう。
タスクマネージャーはタスクバー(画面下部にある、アイコンが並んでいるバー)の右クリックメニューから開けます。
または、キーボードの「Ctrl」「Alt」「Delete」キーを同時に押下することでも開くことができます。
タスクマネージャーを開いたら、メニューの「ファイル」を選び、「新しいタスクの実行」を選びます。
すると表示されるウィンドウに、「shutdown /r /t 0」と入力し、OKを押します。
shutdownはパソコンの電源を切ることを意味しています。
/rはrebootの頭文字で、再起動させるという意味です。
/t 0は実行までの時間を指示するもので、0の場合は「即座に実行」するという意味となります。
これで、即座にパソコンを再起動することができます。
3.フリーズしたソフトを再インストールする
フリーズの原因は、フリーズを起こしたソフトの側にあることもあります。
インストールに失敗していることがフリーズを引き起こしている可能性があります。
そのため、一度そのソフトを再インストールしてみることで状況が解決することもあります。
データの保存などがどこに行われているかはソフトによって違うため、よく確認してから一度アンインストールを行います。
その上で、もう一度同じソフトをインストールすることで状況が解決することもあります。
「熱暴走」の場合の対応方法
フリーズの原因が熱暴走だと考えられる場合の対応方法としては、以下の3つが挙げられます。
1.一度パソコンを終了させ、しばらく待つ
2.ファンを掃除する
3.設置場所を変える
1.一度パソコンを終了させ、しばらく待つ
熱暴走はパソコン内部の熱が溜まってしまうことによって発生します。
パソコンの熱はパソコンが稼働していることによって発生しているため、一度シャットダウンして電源を切り、しばらく待ってみましょう。
自然と熱が発散して、問題なく動く状態になることもあります。
2.ファンを掃除する
時間を置いても、動かし始めるとまた熱暴走を起こしてしまう場合は、そもそも排熱がうまくできていない可能性が高いです。
特にこの原因となりやすいのはファンが埃で汚れていることです。
そのため、一度電源を切りコンセント
を抜いた上で、ファンの掃除をしましょう。
まずパソコンケースの外側にある排気口が詰まっていないかを確認します。
詰まっている場合には、埃を取り除きましょう。
続いてパソコンのカバーを開け、中のファンの状態を確認します。
ファンの羽に埃がまとわりついている場合、これが排熱の妨げとなっている可能性があります。
ブラシを使って埃を払うようにしましょう。
パソコンの内部は精密な機械のため、静電気等による故障を防ぐため、静電気除去シートを使ってから作業を行うようにしてください。
3.設置場所を変える
また、パソコンの設置場所が問題で熱暴走が発生していることもあります。
部屋の隅のような熱のこもりやすい場所においていると、排熱ができずに熱暴走が起こる可能性が高くなります。
床に直置きしている場合も熱がこもりやすくなるため、すのこなどを本体の下に敷くのも効果的です。
ノートパソコンの場合、こたつの上などで使用するのは熱暴走を引き起こしやすいため、特に冬場は注意しましょう。
「メモリ不足」の場合の対応方法
メモリが不足していることが原因でフリーズを起こしている場合は、以下の2つの対処法が考えられます。
1.並行して動かしているソフトの動作を止める
2.メモリを増設する
1.並行して動かしているソフトの動作を止める
複数のソフトを同時に動かしている場合、それぞれの動作にメモリの容量が使用されます。
そのため、単独で動かしている場合には問題がなくても、並行して動かすとメモリ不足でフリーズするケースがあります。
例えば、ウェブブラウザはメモリの使用量が多いソフトの1つですので、他のソフトを使うときには終了させてみると効果が期待できます。
2.メモリを増設する
単独のソフトを動かしているときでもフリーズが発生するときは、そもそもメモリ容量が足りていない可能性が高いです。
この場合はメモリを増設し、容量を増やす方法をとりましょう。
パソコンの説明書に、使われているメモリの種類が記載されていますので、まずはそれを確認します。
メモリにはDDR3とDDR4という2つの種類があり、この2つには互換性がありません。
使用されている種類と同じ種類のメモリを購入しないと、増設ができないということです。
同じ種類のメモリを購入したら、パソコンのカバーを開けてメモリを差し込むスロットに差し込みましょう。
このとき、必ず電源を切り、コンセントを抜いて作業を行うようにしてください。
「ハードディスク故障」の場合の対応方法
ハードディスクが故障していることでフリーズが発生している場合は、ハードディスク自体の修理や交換で対応するほかありません。
OSがインストールされているハードディスクでなければ、別のハードディスクを用意し差し替えることで対応できます。
OSがインストールされているハードディスクの場合は、新しいハードディスクに交換した上でOSのインストールを行う必要があります。
購入時に付属していたOSのインストールディスクを使用して再インストールを行って下さい。
中古品などでインストールディスクがない場合は、メーカーに問い合わせ対応方法を確認しましょう。
フリーズに関するまとめ
パソコンがフリーズしてしまうと、故障したのではないかと不安になってしまうものです。
ただ、実際に故障が原因でフリーズしているケースはそれほど多いわけではありません。
まずは落ち着いて、原因がどこにあるのかを探してみましょう。