外付けSSDって何? 役割と使い方は? 外付けHDDとの違いも解説

外付けSSDって何? 役割と使い方は? 外付けHDDとの違いも解説

一般的なSSDやHDDであれば、ご存知の方は多いのではないでしょうか? どちらもパソコンに内蔵されるパーツの一つで、内蔵ストレージとも呼ばれ主に記憶装置としての役割を持ちます。また、SSDはHDDよりも耐久性に優れていたりデータの読み書きの処理が速いなど、優秀な部分が多いことで知られています。

では外付けSSDの場合ではどうでしょうか? そもそも外付けSSDとは何なのでしょうか? もちろん、外付けSSDがあれば外付けHDDも存在します。今回は外付けSSDとはどういったものなのか、また外付けHDDとの違いについても解説して参ります。その他にも外付けSSDの意外な使い方や、おすすめの外付けSSDもご紹介しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。

外付けSSDとは

外付けSSDがどんなものなのかを知っていなければ、外付けHDDと比較しても意味がありません。そこでまずは外付けSSDとは具体的にどういったものなのか、その役割や使い方についてご紹介します。

前述の通り、一般的なSSDはパソコンに内蔵される記憶装置になります。一方で外付けSSDは、その名の通り外部接続で使用する記憶装置になります。よって、例えばUSBメモリのように、一時的にデータを保管したり他のパソコンにデータを移すこともできるのです。

他にも、外付けSSDの容量次第ではパソコンの容量が足りなくなってしまったときや、大切なデータのバックアップにも利用することができます。もちろん接続はUSBメモリと同様に、パソコンのUSBポートに差し込むだけで簡単に行えます。ちなみに外付けHDDも、外付けSSDと同様の役割と使い方になります。

外付けSSDと外付けHDDの違い

外付けSSDと外付けHDDがどういった用途で使用される機器なのかは、ご理解いただけたと思います。ただ外付けSSDと外付けHDDは、どちらも記憶装置という同じ役割を持っています。となると外付けHDDと迷ってしまったり、「本当に外付けSSDを選んでも良いの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。

そこで、ここでは外付けSSDと外付けHDDの利点と欠点を挙げ、それぞれの違いや特徴について解説致します。

外付けSSDの利点と欠点

一般的にHDDよりもSSDの方が、機能性に優れていると言われています。そして、それは外付けタイプのものでも同じことが言えます。では、具体的にどのような部分が優れているのでしょうか?まずは、外付けSSDの利点と欠点を見ていきましょう。

利点


●読み書きが速い

基本的に、SSDは読み書きが速いという特性を持っております。実際に通常のSSDであれば、HDDに比べ読み書きが5倍も速かったという結果も出ています。また、USB3.0やUSB3.1に対応した外付けSSDあれば、読み書きはさらに速くなります。
ちなみにUSB3.0は端子の部分が青いのが特徴で、理論上はUSB2.0の10倍ほどの転送速度を誇ります。そしてUSB3.1になると、USB3.0のさらに2倍ほどの速度になります。またUSB3.0は3.1Gen1、USB3.1は3.1Gen2と記載されることもあります。

●本体が軽くて衝撃に強い

SSDはHDDに比べて本体が軽く、衝撃に強い設計になっています。メーカーや機種によっても本体の重量は異なりますが、多くの場合ポータブル型の外付けSSDのは約50g、ポータブル型の外付けHDDは約200gとなっています。またSSDが衝撃に強いとされる理由は、本体の軽さだけでなく構造からも言われております。

具体的にはSSDの構造はHDDとは大きく異なり、基盤とメモリなどのチップのみで形成されているため、あらゆる衝撃に耐えることができるのです。またこの構造により、本体が熱を持ちにくくなったり静音性が保たれるなどのメリットもあります。

欠点


●価格が高く容量が少ない

一見すれば機能性に優れたSSDですが、価格を見るとどれも高額でさらに容量も少ないというのが現状となっております。例えば、「BUFFALO ミニステーション ポータブルHDD 1TB」と、「BUFFALO ポータブルSSD 960GB」で比較してみましょう。

どちらも容量は約1TBとなっており、USB3.0にも対応しています。
しかし価格を見てみると外付けHDDはおよそ7,000円ですが、外付けSSDはおよそ2万円となっているのです。つまり同じ規格であっても、HDDとSSDの価格にはおよそ3倍の差があるのです。また、現在一般的に出回っている外付けSSDの容量は2TBほどになります。

外付けHDDの利点と欠点

外付けSSDでは価格が高くなってしまいますが、その分機能性に長けています。では、一方の外付けHDDは具体的にはどのようになっているのでしょうか?続いては、外付けHDDの利点と欠点を見ていきましょう。

利点

●価格が安く容量が多い

前記した通り外付けHDDは外付けSSDとは逆に、価格が安く容量が多い傾向となっております。また外付けHDDでは、ポータブル型でも4TBの容量も一般に出回っています。ちなみに、ポータブル型で4TBの容量を持つ「BUFFALO ミニステーション ポータブルHDD 4TB」の価格はおよそ1万4,000円になります。

欠点

●読み書きが遅い

前記した通り、HDDはSSDよりも5倍ほど読み書きは遅くなります。ただ外付けHDDにおいても、USB3.0に対応したものを選ぶことによって読み書き速度は大きく異なります。ちなみにUSB3.0を使用した外付けHDDは、USB2.0の外付けHDDと比べておよそ4倍も読み書きが速くなるというデータもあります。USB3.1の場合であれば、さらに2倍速くなります。

●衝撃に弱い

HDDの内部にはディスクが組み込まれており、それにデータを書き込む仕組みとなっています。ディスク自体は硬い素材で作られていますが、HDDには他にもディスクを回転させるためのモーターなど精密な機器が搭載されているのです。もちろん、それらの駆動部分が壊れてしまうとHDDは機能しなくなってしまいます。

その上、HDDの本体はやや重たいため落下などの衝撃には特に弱くなります。その他にもHDDの構造上、熱を持ちやすかったり音がうるさいなどの問題も生じてしまいます。

外付けSSDを安くする方法

外付けSSDは機能性に優れている一方で、外付けHDDよりも価格が大幅に高くなってしまうという大きな欠点が存在します。やはり、いくら機能性が優れていても価格が高ければ高いほど、手は出しづらくなってしまうものです。

しかし、実はそんな外付けSSDでも工夫次第では安く入手することも可能なのです。ここでは、外付けSSDを安くする方法について解説します。

外付けSSDを自作する


そもそも外付けSSDといっても、その構造は単純であり内蔵SSDを専用のケースで覆っただけのものなのです。そして、既製品の外付けSSDには内蔵SSDに加えてケースの料金が含まれています。
つまり、外付け用のケースを自分で調達し外付けSSDを自作することでケース料金が抑えられ、既存の製品よりも安く済ませることができるのです。

ちなみに、外付けSSDのケースは安いものであれば1,000円ほどで購入できます。また自作といっても、簡単に組み立てられるものがほとんどです。では具体的な例を見ていきましょう。例えば、SanDiskの内蔵SSD 1TBと、weiruixinの2.5インチ9.5mm/7mm対応ケースを組み合わせて自作するとします。

この場合の価格は内蔵SSDがおよそ1万7,000円、ケースの価格がおよそ1,500円で合計はおよそ1万8,500円となります。
なお、こちらのケースはUSB3.1にも対応したものになります。一方で、すでに完成している外付けSSDを同じくSanDiskの「外付けSSD 1TB エクストリーム ポータブル」で見ていきます。

こちらの製品はUSB3.1にも対応しているほか、防滴や衝撃などの耐性が非常に優れております。そして、その価格はおよそ2万7,000円となります。

つまり、あくまでも一例にすぎませんが、自作した場合であれば8,500円も安く外付けSSDを手に入れることができるのです。

また、基本的に内蔵SSD自体には長期の保証期間が設定されているため、自作すると既存の製品よりも保証期間が長くなることも魅力の一つです。ちなみに、上記の既存の製品は3年の保証期間が設けられていますが、内蔵SSDには5年の保証期間が設けられております。

外付けSSDは実はPS4にも使用できる!

実は、外付けSSDはPS4でも使用できます。「使用できるとは言っても、容量が増やせるだけでは?」と思う方もいるかもしれません。

しかし、PS4に外付けSSDを使用することで得られる恩恵はそれだけではありません。もともとPS4にはHDDが内蔵されています。ただ、やはりHDDでは読み書きが遅いため、ゲームの読み込みにも時間がかかってしまうのです。

一方でSSDは、HDDよりも読み書きが速い特性を持ちます。
つまり、PS4で外付けSSDを使用することで容量の確保はもちろん、ゲームの読み込み時間の大幅な短縮が可能なのです。実際に以下のように外付けSSDによって、ゲームの起動時間が通常に比べ1.5倍ほど速くなったという結果も出ております。

「モンスターハンター:ワールド」

SSD導入前:43.15秒
SSD導入後:31.08秒

「Detroit: Become Human」

SSD導入前:53.22秒
SSD導入後:42.74秒

「ゴッド・オブ・ウォー」

SSD導入前:43.15秒
SSD導入後:25.17秒

引用:PS4を外付けSSDで高速化させる方法を解説。内蔵HDD換装より手軽にできる!

では次にPS4に外付けSSDを実装する、具体的な手順を見ていきましょう。具体的な手順として、まずPS4のホーム画面から「設定」に移動し、その中の「周辺機器」を選択します。次に「USBストレージ機器」という項目を開き、接続している外付けSSDを選択します。そうすると「拡張ストレージとしてフォーマットする」が表示されるので、それを選びフォーマットを行います。

次にゲームのデータを外付けSSDに移します。まず設定から「ストレージ」を開き、その中の「本体ストレージ」を選択します。さらにその中の「アプリケーション」を開くと、ゲームの一覧が表示されます。その画面でコントローラーの「option」を押すと、「拡張ストレージに移動する」という項目が出るので、それを選択します。

データの移行には時間がかかりますが、これが完了するとゲームの読み込み時間は大幅に短縮されます。またPS4の外付けSSDは、容量が250GB以上でUSB3.0以降に対応している必要があるので注意しましょう。

用途別のおすすめの外付けSSD

ここまで、外付けSSDについて多くのことを解説してきました。それに伴って、外付けSSDの実用性も知っていただけたと思います。ただ実際に外付けSSDを選ぶとなると、やはり迷ってしまう方は多いでしょう。そこで、ここでは用途別のおすすめ外付けSSDをご紹介します。

持ち運びや大量データのバックアップにおすすめ Sumsung 外付けSSD T5 2TB

こちらの製品は、容量が2TBでUSB3.1にも対応するハイパフォーマンスな外付けSSDです。USBポートはType-Cで、最大転送速度は540MB/sとなります。本体は7.4×5.7×1cmで重さは51gと、コンパクトかつ軽量な作りとなっています。ですので、ノートパソコンなどと一緒に持ち運ぶ際にも便利です。また容量が多く性能にも優れているので、デスクトップのバックアップにも十分利用できます。

さらにPS4での動作も確認されていますので、ゲームを快適にしたい方にもおすすめです。 そんなSumsung 外付けSSD T5 2TBの価格は、およそ5万5,000円です。ちなみに、保証期間は3年となっております。

携帯におすすめ SunDisk 外付けSSD 1TB エクストリーム ポータブル

こちらの製品の容量は1TBで、USB3.1にも対応しており最大転送速度は550MB/sです。USBポートはType-AとType-Cに対応しています。そして本体サイズは9.6×5×0.9cmで、重量は40.8gと非常に軽量な造りになっています。またケースは防滴性と防塵性、さらには2mの高さからの落下にも耐えるという、優れた耐久性も兼ね備えています。

高い耐久性を持ちながらも軽量であることから、持ち運びには特におすすめです。もちろんPS4の動作も実証されています。価格はおよそ2万7,000円で、3年の保証期間が設けられております。

PS4におすすめ BUFFALO ポータブルSSD 480GB

こちらの製品の容量は480GBで、USB3.0まで対応しています。USBポートはMicro-Bに対応しており、本体サイズは11.5×7.6×1cmで重量は110gとなります。そして、PS4での動作も問題ありません。上記に比べ性能はやや劣りますが、その価格はおよそ8,000円と安価になります。

比較的安価に外付けSSDを入手し、PS4のゲームの読み込みを速くしたいという方には特におすすめです。また保証期間は1年間となっています。

外付けSSDの役割と使い方まとめ

今回は外付けSSDの役割や使い方をはじめ、安く入手する方法や意外な使用方法などもご紹介しましが、いかがだったでしょうか? 外付けSSDをご存知なかった方でも、様々な魅力を知っていただけたのではないでしょうか。ただ、性能に優れているとはいえ現在の外付けSSDは、どれも価格が高くなかなか手が出しづらいのが現状です。

そのため、安さを重視したいのであれば外付けHDDを選ぶのも手です。しかし今回ご紹介したように、外付けSSDを自作し価格を抑えるという選択肢もあります。いずれにせよ、大切なデータを守るためには日々のバックアップが大切です。ですので、ぜひこれを機に自身の目的に合った外付け記憶装置の導入を考えてみてはいかがでしょうか。

※記事内の商品価格は弊社にて確認した時点の価格を表記しております。金額や内容の詳細は公式サイトをご確認ください。

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