【初心者必見!】家庭用プリンターを選ぶポイント
資料のプリントアウトや写真、年賀状の印刷など今や多くの家庭で活躍しているプリンター。パソコンを購入する際にもプリンターの同時購入をすすめられますよね。
今やパソコンと並び私たちの身近にある家電の1つであるプリンターですが、あまり使わずに家でほこりをかぶっていませんか?また、そろそろ寿命に差し掛かり買い替えを検討している人もいるでしょう。
店員さんにすすめられるがままプリンターを購入するのも悪くはありません。ですが、せっかくお金を出すのであれば、他人が選んだプリンターよりも自分で選んだ納得できるプリンターを購入し、使いたいと思いませんか?
今回は家庭用プリンターを選ぶときのポイントと長持ちさせる方法についてご紹介します。
【初心者必見!】家庭用プリンターのタイプ
プリンターのタイプは、印刷する紙の種類やインク、大きさによっていくつか種類があるのですが、家庭用プリンターのタイプは以下の3種類に絞られます。
●インクジェットプリンター
●フォトプリンター
●レーザープリンター
ここではそれぞれのプリンターの種類とその特徴についてまとめてました。
インクジェットプリンター
インクジェットプリンターは、インクを直接プリンター用紙に噴きつけて印刷するプリンターのことを言います。使用するインクの種類やインクを紙に噴きつける方法はメーカーによって違いますが、インクに圧力や熱を加えて微粒子に変えて、噴きつけることによって印刷を行う仕組みになっています。家庭用のプリンターと言えば、インクジェットプリンターを指すことが多く、価格も5,500円~33,000円とリーズナブルな値段で購入できます。
《インクジェットプリンターの特徴》
●色の再現度が高く写真印刷に向いている
●印刷するときの消費電力が少ない
●プリンターのサイズが小さく、本体価格が安い
●インクを蓄えるカートリッジが小さいため印刷枚数が多いとコスパが悪くなる
●レーザープリンターと比べて印刷速度が遅い
レーザープリンター
レーザープリンターは感光体と呼ばれる筒状の部品(ドラム)にインクを吹き付け、感光体を押し付けながら印刷するプリンターのことを言います。レーザープリンターの印刷手順を詳しく見てみると以下のようになります。
《レーザープリンターの印刷手順》
1.コンピューターから送信された印刷データをプリンターで画像化し、印刷イメージを作成
2.プリンターで製作された印刷イメージに従って、感光体にレーザーを照射
3.感光体にトナー(粉状のインク)を噴きつける
4.トナーに熱を加えて溶かし、プリンター用紙に押し付けて印刷
文字印刷に向いているレーザープリンターは、インクジェットプリンターの約25倍の速度で印刷をすることができます。以前は会社でのみ使用されることの多かったレーザープリンターですが、最近ではサイズもコンパクト化されたことから在宅ワーク用として購入するご家庭も増えています。値段は、27,500円~66,000円と少々割高です。
《レーザープリンターの特徴》
●印刷スピードが速い
●トナーの交換回数が少ない
●印刷枚数が多ければ多いほどコスパが良くなる
●インクジェットプリンターと比べて色の再現度が低い
●インクジェットプリンターと比べてプリンターのサイズが大きく、トナーなどの交換部品が高額
フォトプリンター
写真印刷に特化したプリンターで、印刷の仕組みはインクジェットと同じになります。機能が少ない分値段は3,300円~22,000円とリーズナブルな値段で購入できます。
《フォトプリンターの特徴》
●インクジェットよりもコンパクトなサイズで持ち運びができるものもある
●フォトプリンター本体で写真や年賀状を作成できる
●パソコンなしで写真を印刷可能
●写真・はがき以外の印刷ができない
初めてプリンターを購入する人はどのタイプを選ぶべき?
家庭用の3種類のプリンターにはそれぞれメリット・デメリットがありますが、初めて家庭用プリンターを購入するのであれば、インクジェットプリンターの購入をおすすめします。
在宅ワークをしていて、資料などを大量印刷する予定があると言う方は、レーザープリンターでも良いのですが、写真や年賀状の印刷には向いていません。また、最小限の機能しかないフォトプリンターは、パソコンで作った資料やWEBページの印刷をすることができないので、使っていくうちに不便さを感じることがあるかもしれません。
2.インクジェットプリンターの選び方
インクジェットプリンターの種類や価格は様々で、安価なものは5,500円から高価なものだと33,000円以上するものもあります。高価なインクジェットプリンターは、A3サイズが印刷できたり、解像度が高かったりと機能や性能が高いものが多いです。
ですが、初めて家庭用のインクジェットプリンターを購入する人が高性能で多機能なプリンターを購入しても、使いこなすのは難しくお金の無駄になってしまいます。ここでは、初めて家庭用インクジェットプリンターを購入する際に知っておきたい選び方のポイントをご紹介します。
1.インクの種類・形状で選ぶ
インクジェットプリンターのインクの種類や色数、形状はプリンターのモデルによって違います。インクの種類・形状で印刷物の解像度や印刷コストが変わってきますので、用途やコストに合わせたものを選びましょう。
インクカートリッジの形状
インクカートリッジの形状には、【独立型】と【一体型】の2種類あります。
独立型のカートリッジは、色ごとにカートリッジが独立しているタイプで、どれか一色が切れたらその色のみを交換することができます。印刷コストを抑えたいならば、独立型を選ぶのが良いでしょう。
一方、一体型のカートリッジは、すべての色のインクが同じカートリッジに収められているタイプ。交換は簡単ですが1色が切れたら全てのカートリッジを交換しなければならないので、印刷コストがかかります。フォトプリンターは一体型のカートリッジが多いので、年賀状などの大量印刷をする場合は補充用のカートリッジをあらかじめ用意しておくことをおすすめします。
エコタンクタイプ
2016年にエプソンで販売されたエコタンク付きプリンター。カートリッジの代わりに液状のインクをタンクに入れることで印刷することができます。
インクの値段がカートリッジよりも安く、家庭でも大量に印刷する人におすすめです。ただ、プリンターの本体価格は通常のインクジェットよりも割高で安くて22,000円から高価なものだと110,000円近くになるものもあります。
そのため、大量印刷するのであれば、1枚当たりの印刷コストが安くなりますが、それ以下の枚数しか印刷しない場合は印刷コストが高くなるので注意が必要です。
現在、エプソンのみの販売で14種類のモデルが販売されています。
インクの色数
一般的にインクジェットプリンターが対応している色数は、「ブラック」「イエロー」「シアン」「マゼンタ」の4色になります。ですが、一部の最新モデルでは先程紹介した4色に「ライトシアン」、「ライトマゼンタ」を加えた6色対応のものも販売されています。色数が増えることで、写真や画像の再現度がより高くなります。
インクの種類
インクジェットプリンターのインクの種類は「顔料」と「染料」の2種類あります。プリンターのモデルによって顔料のみ使えるもの、染料のみ使えるもの、両方使えるものがあります。それぞれのインクの特徴を予備知識として覚えておきましょう。
顔料インク
用紙に染み込まず表面にとどまるタイプのインクで、黒文字をくっきりと印刷できるため、文章の印刷に適している。
染料インク
用紙に染み込むタイプのインクで、発色性が高く写真を綺麗に印刷したいときに適している。
2.接続方法で選ぶ
以前はパソコンの近くに置いてUSBケーブルやLANケーブルなどで接続して印刷するしか方法がなかった家庭用のプリンター。現在では、Wi-FiやBluetoothを利用したワイヤレス接続のプリンターが販売されています。
Wi-Fiを利用できることになったことから、プリンターから離れた場所にいてもパソコンまたはスマホから簡単に印刷できるようになりました。また、複数のパソコンを使用しても、USBケーブルなどを差し替える手間なく印刷できるのも魅力的です。
Bluetooth接続
最近では、Bluetoothを使用したワイヤレス接続ができるプリンターも販売されています。Bluetooth対応のプリンターがあれば、Wi-Fi環境がない家庭やオフィスでも使用することができますよ。
ただ、Bluetooth接続はWi-Fi接続に比べて通信速度が遅く、印刷に時間がかかります。また、電波が安定しないため、印刷がエラーで止まってしまうこともあるので使用の際はご注意ください。
3.スペックで選ぶ
家電量販店で家庭用のインクジェットプリンターを購入しようとすると、価格の下に「dpi」や「印刷速度」、「給紙トレイ」などのスペックが記載。スペックの読み方を知っておくことで、プリンターの性能を知ることができます。ここでは、初めてプリンターを購入する人が最低限知っておきたいスペックの読み方をご紹介します。
解像度
写真や画像などの印刷物をよく見ると小さな点で書かれているのが分かります。この点の集まりは「ドット」と呼ばれ、このドットの数を表すのが「解像度(dpi)」になります。
dpiとは「Dot per Inch」の略で、1インチ(25.4㎜)当たり、どれだけの点の集まりがあるかを示します。例えばプリンターの解像度が2400dpiだった場合、そのプリンターは1インチに最大2400個のドットを出力できるということになります。
dpiの数が大きければ大きいほど、写真や画像は鮮明に印刷されます。ですが、私たち人間の肉眼はそこまで性能が高くないため、「300dpi」の印刷物も「2400dpi」の印刷物もほぼ同じように見えます。
写真を趣味にしている方は、解像度が高いプリンターを選ぶのがいいと思いますが、それ以外の人はプリンターを購入する際にそこまで解像度にこだわらなくても良いでしょう。
印刷速度
頻繁にプリンターを利用する方、一度に数十枚の印刷をする方は、作業効率のためにもプリンターの印刷速度を確認しましょう。プリンターの印刷速度はモデルによって異なり、さらにカラー印刷とモノクロ印刷でも違います。スペック表には1分間あたりのモノクロ・カラー印刷の枚数が書かれているので、プリンター購入の際にチェックしてみましょう。
給紙トレイ
プリンターの用紙の入れ方には前面給紙と背面給紙の2種類あります。
前面給紙
プリンターの前面に引き出し式の給紙トレイがあり、プリンターの中に用紙を収めることができます。用紙をプリンター内で一度曲げて印刷をするので、紙詰まりが起きやすいというデメリットがあります。
背面給紙
プリンターの背面に給紙トレイがあるタイプです。紙詰まりは起こしにくいのですが、プリンターの背面に場所を取り、少量ずつしか印刷できないというデメリットがあります。
最近では、前面給紙が主流になっていますが、プリンターによっては写真やはがきは背面給紙、資料などの印刷は全面給紙といったように前面・背面の両方が備わったプリンターも販売されています
3.インクジェットプリンターを長持ちさせる方法
インクジェットプリンターの寿命は、A4用紙の印刷で約1万枚と言われています。年数で言うと大体3~5年くらいだそうです。ただ、印刷の頻度、印刷の内容、設置場所や日頃のメンテナンス、そして使用するインクによっては寿命がもっと短くなることもあります。
良いインクジェットプリンターを買ったのであればできるだけ長く使いたいですよね。ここでは、インクジェットプリンターを長持ちさせる方法についてご紹介します。
プリンター本体の取り扱いに注意する
家庭用のインクジェットプリンターはサイズが小さいとは言え、机の上に置くと意外と場所を取ります。そのため、ついプリンターの上に物を置きがちです。ですが、プリンターの上は意外と薄く、ちょっと重いものを置くとプリンターの上カバーだけでなく、下のガラスの原稿台を破損してしまうこともあります。
また、プリンターはパソコンと同じく精密機械なので、少しのゴミやほこり、そして少量の水が内部に入るだけで故障してしまいます。プリンターの設置場所は、ゴミやほこりが舞いやすい床ではなく机に、そして結露がプリンター内部にたまらないよう、温度や湿度の変化の少ない場所に設置するようにしましょう。
使用後は電源をOFFにする
プリンターの使用後は必ず電源をOFFにしましょう。電源をOFFにすると、インクを吹き出す部分であるヘッドが自動で定位置に戻り、キャップが被せられます。このキャップは、インクの乾燥を防ぐのはもちろんのこと、ホコリやゴミからヘッドを守ります。
プリンターの劣化の原因はヘッドの不具合によるものが多く、モデルによっては、ヘッドの交換ができるので、寿命もある程度伸びます。ですが、初心者の方には交換が難しいため、あまりいい方法ではありません。
備え付けられたヘッドをできるだけいい状態で長持ちさせるよう、プリンター使用後は必ず電源をOFFにしましょう。
純正インクカートリッジもしくは良質な非純正インクカートリッジを使用
プリンターのインクカートリッジは「純正インク」と「非純正インク」の2種類あります。
純正インクとは、プリンター製造メーカー各社が独自で開発・製造を行っているインクカートリッジで、高品質で高価なのが特徴です。
プリンターに合わせて作られているカートリッジなので、目詰まりやにじみなどがすくなく、プリンターへの負荷も軽減されるので純正インクを使うとプリンターは長持ちします。ただ、純正インクは高価なため、インクカートリッジを頻繁に交換するとあっという間にインクカートリッジの費用が本体価格を上回ってしまいます。
非純正インクとは、プリンター製造メーカー以外の会社が製造・販売しているインクで、値段が純正インクの半分以下であることが大きな特徴です。非純正インクは以下の3種類があります。
●互換インク
●リサイクルインク
●詰め替えインク
それぞれのインクの特徴は以下の通りです。
互換インク
カートリッジ本体、カートリッジ内のインク、ICチップを互換会社が独自に開発・製造・販売しているオリジナルのカートリッジのことを言います。ICチップとは、インクカートリッジ内のインク容量を測る電子部品のことで、互換インクによっては付属していないものもあります。
インクの品質が会社ごとに違うので、粗悪品を使ってしまうとプリンターが故障してしまう恐れもあるので注意が必要です。良質な互換インクを購入する場合は、プリンター保証や品質向上に力を入れているメーカーを選びましょう。
リサイクルインク
カートリッジの本体、ICチップは純正品を再利用し、カートリッジ内のインクの成分が純正品と違うインクカートリッジをリサイクルインクと言います。
使用済み純正品カートリッジを回収し、生産していることから環境にやさしい【エコ】カートリッジです。こちらも中のインクが粗悪だとプリンターが故障する恐れがあるので、多少値段が高くても良質なカートリッジを選びましょう。
詰め替えインク
カートリッジの中には、インクを自分で補充できるタイプのものがあり、それらは「詰め替えインク」と呼ばれます。自分でインクを入れる手間はありますが、純正品のインクは低価格で購入でき、純正のカートリッジをそのまま使うことができるので、エコでお得です。
ただ、手が汚れたりインクが漏れたりすることがあるのでインクの補充には細心の注意が必要になります。
プリンターを長持ちさせるには純正インクカートリッジを使うのが一番ですが、費用が高いのが難点です。できるだけ費用を抑えてプリンターを長持ちさせたいのであれば、良質な非純正インクの使用をおすすめします。
4.まとめ
初めて家庭用プリンターを購入する人が失敗しない選び方のポイントを以下にまとめました。
●在宅ワーク用に使う、大量に印刷する予定があるなどの特別な理由がなければインクジェットプリンターを選ぶ
●インクカートリッジ代を節約したいならば独立型のカートリッジ対応のプリンターを選ぶ
●インクジェットプリンターはカートリッジ代が高いので、写真にこだわりがなければ節約のため4色インク対応のプリンターを選ぶ
●Wi-Fi接続ができればOK
●スペックを確認する時は、給紙トレイ・解像度・印刷速度を確認する
これをあらかじめ知っておけば、自分に合った家庭用プリンターを購入することができるでしょう。
キーボードは毎日使うツールの1つなので、自分で購入しておいて損はありません。また、清潔に長く使うためにも、購入したら定期的な掃除や毎日の手入れを忘れないようにしてくださいね。
資料の印刷だけでなく、写真や年賀状の印刷やスキャンなど様々な機能を持つ家庭用プリンターは、一家に1台購入しておいて損はありません。また、長く使うためにも、購入したら日頃のメンテナンスや良質なカートリッジの交換に努めましょう。