中古のパソコンを選ぶのはあり? 中古のメリット・デメリットを解説
新しくパソコンを購入するならば、新品と中古品どちらを選びますか?
もしかすれば「新品を選ぶ」という声が多く上がるかもしれません。やはり、中古のパソコンとなると欠陥品が多いのではないかなどと不安になりますよね?
しかし、近年では中古のパソコンでも質の良いものも出回っており、選び方さえ間違えなければ大いに得することもあるのです。
今回は、中古のパソコンを選ぶメリット・デメリットや注意点について解説します。
この記事を読んでいただくことで、中古のパソコンの失敗しない選び方を知ることができます。
ぜひ最後までご覧ください。
中古のパソコンを選ぶメリット
中古のパソコンと言うと、「傷がある」「壊れやすい」などのイメージを持つ方が多いと思います。。
もちろん実際に上記のようなものも存在し、多くのデメリットがあるのも事実です。
しかし一方で、メリットとなる部分が存在することも確かです。では具体的には、どのようなメリットがあるのでしょうか?
ここでは、中古のパソコンを選ぶメリットについて見ていきましょう。
価格が安い
中古のパソコンの一番のメリットは、やはり価格が安いという点です。
例えば、2018年6月に発売されたLenovoの「ThinkPad E585」で見てみましょう。
上記のモデルは、新品の場合メーカーのWebサイトにておよそ6万5,000円で販売されています。
しかし、中古品であれば以下のようにおよそ5万円ほどで販売されている場合もあるのです。
また上記のパソコン以外にも機種や性能、状態などにこだわらなければ格安で購入できるものもあります。
例えば通販情報サイト「価格.com」で見てみると、以下のように最も価格が安いものであれば1万円以内で購入することができます。
(以上の価格は全て2019年6月現在のものになります。)
このように中古のパソコンは基本的に新品よりも価格が安くなり、さらには格安で購入できるものも存在するのです。
古いOSが選べる
古いOSが選べるのも、中古のパソコンならではのメリットです。
一見すれば、古いOSを選ぶ理由は見つからないかもしれません。
しかし、特定のOSでしか動作できないソフトを使用したい場合には、古いOSを選ぶのも一つの手段となり得るのです。
ただし、サポート期限がきれたOSを使用する場合は注意が必要になります。
サポート期限がきれたOSではセキュリティ対策が行われず、セキュリティに問題が発生しても改善されません。そのため、インターネットに接続するのは大変危険な行為になります。
また、古いOSでは最新の周辺機器に対応していない場合もあるので注意が必要です。
ちなみに、Windowsの各OSのサポート期限は以下のようになります。
OS | メインサポート期限 | 延長サポート期限 |
---|---|---|
Windows XP | 終了 | 終了 |
Windows Vista | 終了 | 終了 |
Windows 7 | 終了 | 2020/1/14 |
Windows 8、8.1 | 終了 | 2023/1/10 |
Windows 10 | 2020/10/13 | 2025/10/14 |
延長サポートまでが終了すると、それ以降のアップデートは行われなくなり完全にサポートされない状態となります。
コストパフォーマンスに優れたものもある
中古のパソコンと言っても、性能が低いものばかりではありません。
ある程度機種は古くなりますが、中には価格が安くて性能も申し分ないという優れたパソコンも存在します。
実際に、先ほどと同様に「価格.com」で見てみると以下のような中古のパソコンがあります。
製品名 | 東芝 Dynabook R741/C |
---|---|
OS | Windows10 Home 64ビット |
CPU | Core i5-2520M |
メモリ | 8GB |
内蔵ストレージ | SSD 1TB |
ディスプレイ | 14インチ |
価格(税込) | 5万9,980円 |
では、上記と同じような性能を持つ新品のパソコンを見てみましょう。
製品名 | 東芝 Dynabook AZ45/G |
---|---|
OS | Windows10 Home 64ビット |
CPU | Core i5-8250U |
メモリ | 8GB |
内蔵ストレージ | SSD 1TB |
ディスプレイ | 15.6インチ |
価格(税込) | 11万6,600円 |
引用:東芝 Dynabook 公式サイト:Dynabook AZ45/G
(上記のものは全て2019年6月現在の価格になります。)
以上の中古パソコンと新品パソコンの比較は一例にすぎませんが、中古であればおよそ4万円ものコストを抑えられることになります。
このように、中古のパソコンでもコストパフォーマンスに優れたものは存在するのです。
当然、機種が古かったり使い古されていたりはしますが、価格を抑えたいという方であれば中古のパソコンを選ぶのは決して悪い判断ではないでしょう。
中古のパソコンを選ぶデメリット
中古のパソコンのメリットをご紹介しましたが、やはりデメリットとなる部分も存在します。
事前にデメリットを把握せずに中古のパソコンを購入すれば、思いもよらない結果になってしまうかもしれません。
ここでは、中古のパソコンを選ぶデメリットについて見ていきましょう。
本体などに傷や汚れが付いている場合がある
中古となれば当然すでに使用されたものなので、パソコンの本体や付属品などに傷や汚れが付いている場合がほとんどです。
中には目立つ傷があったり、タバコのヤニや匂いが付いているものもあるかもしれません。
このようなパソコンはやはり選べませんよね?
もちろん、傷や汚れの度合いはものによって異なるので、気になる方はできるだけ状態が綺麗なものを選べば問題はありません。
ただ、見た目だけで選ぶのは危険な場合もあります。
というのも販売しているお店によっては、パソコン内部のクリーニングを行わないところもあるからです。
内部にほこりがたまっていれば、各パーツの故障にも繋がってしまいます。
よって、中古のパソコンは見た目の綺麗さだけでなく、内部のクリーニングもしっかり行われていることを確認した上で選ぶ方が良いでしょう。
壊れやすくなっている場合がある
中古のパソコンは、内部のパーツを含めて当時使用されていたままの状態であることがほとんどです。
つまり、内部の各パーツが劣化して壊れやすくなっていたり、すでにキーボードなどが壊れているという場合もあるのです。
特に、ノートパソコンであればバッテリーが劣化している場合が多く、充電の減りが速かったりそもそも充電ができないということも起こり得ます。
とはいえ、こればっかりは実際に使用してみなければ分かりません。
中古のパソコン全てが壊れやすいとは限りませんが、あまりにも古い機種のパソコンは避けるのが無難かもしれません。
また、中古のパソコンでも販売店独自で保証期間を設けている場合があります。どうしても不安であれば、この保証期間ができるだけ長いものを選ぶのも手です。
付属品が欠品している場合がある
中古のパソコンでは、付属品が欠品していることもあります。
具体的に言えば、本来付属されているはずのパソコンの周辺機器やコード類、説明書などがない場合があるのです。
もちろん、この場合には周辺機器やコードを自身で用意する必要があり、本体の費用に加えてそれらの費用も負担することになります。
また、電源コードやACアダプターはどれでも良いわけではなく、パソコンの出力に見合うものを選ばなければいけないので多少手間もかかります。
手間や費用をかけたくなければ、できるだけ付属品が揃っているものを選ぶ方が良いでしょう。
メーカーによる保証はない
一般的に、新品のパソコンであれば1年間のメーカー保証期間が設けられます。
しかし、中古のパソコンはメーカーの保証期間がすでに切れているため、何らかのトラブルが発生しても保証を受けることはできません。
ただ前記の通り、販売店によっては独自に保証期間を設けている場合もあります。
例えば、アイコンショップ秋葉原というお店では、中古パソコンにおいて以下のような保証期間を設定しています。
【保証期間について】
保証期間に関しましては、各商品に掲載の期間となります。
但、各商品ページにて保証期間の明記がない場合は、下記のお取り扱いとなります。
<新品商品>
メーカー保証書が添付されている商品は、保証書内の規定・期間に準じます。
メーカー保証書がない商品につきましては、商品到着後30日以内の初期不良対応となります。
<中古パソコン・モニター>
中古パソコンにつきましては、当店規定の保証に準じます。
当店販売の中古商品の保証期間は、商品到着後30日間以内の初期不良対応となります。
<パソコン・モニターを除く中古品>
パソコン・モニターを除く中古品につきましては、当店規定の保証に準じます。
当店販売の中古商品の保証期間は、商品到着後7日間以内の初期不良対応となります。
<バルク品>
正規のパッケージにて梱包されていない商品をバルク商品として裸売りしています。簡易な梱包にて販売されいる場合がほとんどです。
保証期間は商品到着後、7日以内の初期不良対応となります。
原則として商品本体は新品商品と同様ですが、付属品が新品商品と比べて簡素になります。また、パーツ類の場合についてはソフトウェアCD-ROMや取り付けネジ、取扱説明書が付属されない場合もあります。
商品によって異なる場合もございますので、その都度、内容をご確認ください。
<ジャンク品>
基本的に当店にて動作確認を行っておりません(全く動かないといったケースも有り得ます)
原則として付属品はありません。
また、動作保証およびお使いの環境での動作保証もありません。ご購入およびご利用には、その分野の十分な知識が必要になる場合もございますので、その点を十分検討の上で、お求め下さい。
保証期間はお店やその商品によっても異なりますが、多くの場合1ヶ月程しか設けられません。とはいえ保証があるものとそうでないものとでは、やはり信頼性は全く異なるでしょう。
また、パソコンの状態が良いからこそ保証期間を設けている場合もあるかもしれません。
そのため中古のパソコン選びで失敗しないためには、この保証期間に注目することも重要と言えるでしょう。
ただし保証期間が設けられていても、バッテリーなど特定のパーツは保証の対象外となっている場合もあるので注意は必要です。
中古のパソコンを選ぶときの注意点
これまで、中古のパソコンのメリット・デメリットについてご紹介してきました。
ただ実際に中古のパソコンを選ぶときには、具体的な注意点を把握していなければ戸惑ってしまうでしょう。
ここでは、いざというときに困らないよう、中古のパソコンを選ぶ際の注意点およびチェックすべきポイントを簡潔にまとめています。
チェックすべきポイント
以下が、中古のパソコン選びの際に主にチェックすべきポイントになります。
● パソコンの基礎情報(機種・スペック・価格・OSなど)
● パソコンの傷や汚れ具合
● 内部までクリーニングされているか
● キーボードのすり減り、反応しないキーがないか
● 欠陥の有無(ディスプレイや各パーツの故障がないか)
● 付属品が付いているか
● 保証の有無とその期間の長さ
これらのポイントにさえ注意すれば、中古のパソコン選びで失敗してしまうことなどほとんどないでしょう。
そして、特に注目すべき点はやはりパソコンの保証期間です。保証が設けられていなかったり保証期間が短すぎるものは、故障のリスクが高い可能性があります。
保証がしっかり設けられ、かつ保証期間がより長いものを選びましょう。
またショップによっては全ての中古パソコンに、長期間の保証を設けているところもあります。そういったショップを基準にして、中古のパソコンを選んでみるのも良い手段かもしれません。
中古のパソコンはどこで買うべき?
中古のパソコンの選び方をご紹介しましたが、次に気になるのはどこで買えば良いのかという点だと思います。
大きく分ければ、中古のパソコンは実店舗もしくはネットで購入することができます。当然、双方にはメリットもあればデメリットも存在します。
ではそれらを比較すると、実店舗とネットどちらで購入する方がより良いのでしょうか?
ここでは、それぞれで中古のパソコンを購入するメリット・デメリットを挙げ、実店舗とネットの違いについて解説します。
実店舗で買う場合
まずは、実店舗で中古のパソコンを購入する場合のメリット・デメリットを見ていきましょう。
メリット
● 自分の目で実物をしっかりチェックできる
● お店の方に気になる箇所などの相談ができる
● 購入してすぐにパソコンを利用することができる
デメリット
● 実際に足を運ばなければならない
● お店側の売りたい商品をすすめてくる場合がある
● ネットに比べて価格が高い
● 商品のバリエーションが少ない
● 返品や交換ができなかったり保証期間が短いなど、サポート面が不十分な場合がある
実店舗では実際にパソコンの状態が確認できたり、お店の方に相談しながら判断できることがメリットに挙げられます。
ただ、その一方で好みでない商品をすすめられたり、そもそも気になっていた商品が扱われていないという場合もあります。
そのため、機種やスペックをすでに決めている方であれば、実店舗での購入はあまり向かないかもしれません。
ネットで買う場合
続いては、ネットで中古のパソコンを購入する場合のメリット・デメリットになります。
メリット
● 足を運ばずとも簡単に購入できる
● 自分の好みのパソコンを選べる
● 実店舗に比べて価格が安い
● 商品のバリエーションが豊富
● 返品や交換にも対応していたり保証期間が長いなど、サポート面が充実しているところもある
デメリット
● 実物を見ることができない
● 記載されている情報のみで判断して選ばなければならない
● パソコンが手元に届くまで時間がかかる
ネットの場合では実際にパソコンの状態を見ることはできませんが、ほとんどの場合必要な情報はしっかり記載されています。
そのため、むしろネットの方が一目でパソコンの状態を明確に確認することができます。
実店舗よりもメリットは多いため、それらの情報を的確に吟味することさえできれば心配することは何もないでしょう。
また、サポート面がより充実しているネットショップを選ぶことも、中古のパソコン選びで失敗しないための鍵となります。
中古のパソコンを選ぶのもあり
今回は中古のパソコンを選ぶことについて解説して参りましたが、いかがだったでしょうか?
もしかすれば、まだ中古のパソコンを選ぶのは不安に思う方もいるかもしれません。
しかし今回ご紹介したように、最近では中古のパソコンであっても性能が高く良質なものは多く出回っています。
ネットであれば種類が多く好みのものが選べるほか、保証などのサービスも充実していたり安心できる部分も多くあります。
これらのことから、中古のパソコンを選ぶことは決して悪い選択ではありません。
新品のパソコンにも新品ならではの良い部分もありますが、やはり価格で尻込みしてしまう人は多いでしょう。
中古のパソコンを選ぶのは、単に費用を抑えたいという理由でも良いと思います。
現在パソコンの購入を検討している方、あるいはその上で費用を抑えたいと考えている方は、ぜひ中古のパソコンも視野に入れてみてはいかがでしょうか。
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