パソコンがフリーズ!? その原因と対処法
パソコンで作業していて、突然、画面が動かなくなり、マウスを動かしても、キーボードのキーを押しても、何も反応しなくなったことはありませんか?
仕事などで急いでいるときにパソコンが動かなくなってしまうと、とても困ってしまいますよね。
パソコンがまるで凍りついてしまったかのように固まってしまう現象。
それがフリーズです。
フリーズしたと思ったら、すぐに電源ボタンを押してしまう人もいるようですが、その行為はデータを破損させたり、パソコンの故障の原因になったりするので、できるだけ避けたい対処法です。
フリーズそのものは故障ではなく、パソコンにはつきものの現象です。
では、フリーズしたとき、どのように復活させればいいのでしょうか?
また、頻繁にフリーズする場合は、どうすればいいのでしょうか?
ここでは厄介なフリーズの原因と対処法についてご紹介していきます。
パソコンのフリーズってどういう状態?
パソコンが固まってしまい、何も操作ができない状態を「フリーズ」といいます。
パソコンがフリーズしてしまったときは、まずは落ち着いて、慌てずに対処しましょう。
というのも、「パソコンが固まった」と思っても、それはフリーズしたわけではなく、単にプログラムの処理に時間がかかっているだけかもしれません。
特に大きなファイルを開こうとしていたり、動画編集など負荷のかかる作業を行っているときは、処理に思いのほか時間がかかることがあります。
パソコンの機種にもよりますが、画面上でワーキングカーソル(青い小さなサークルや、虹色の小さな円)がくるくる回り続けていたら、処理中の合図。パソコンによっては、アクセスランプと呼ばれるLEDランプが付いていて(円柱マークが目印)、それが点滅していると、HDD(ハードディスクドライブ)とやりとりしている状態、つまり処理中の合図です。
こうした場合は、そのまま数分間待ってみましょう。
プログラム処理が終わり次第、フリーズ状態が解除され、普通に使えるようになるかもしれません。
しかし、いつまで経ってもワーキングカーソルが回り続けているだけで何も変化がない。あるいは、ワーキングカーソルも出て来ず、マウスを操作してもカーソルが反応しないという場合は、完全にフリーズしてしまっている状態で、何らかの対処が必要になります。
フリーズしてしまった場合の対処法については、後段でまとめてご紹介します。
なぜフリーズするの? フリーズの主な原因
パソコンがフリーズする原因はさまざま。精密機器のパソコンはデリケートで、ちょっとしたことで不具合が起きてしまいます。
フリーズの原因として考えられるものをいくつかご紹介しましょう。
【ソフトウェアのコンフリクト】
マウスを操作すればカーソルは動くものの、画面は固まったまま動かないケースのフリーズ原因として多いのが、ソフトウェアのコンフリクトです。
これは複数のソフトウェアを同時に起ち上げている際、ソフトウェア同士が同じ資源(メモリ領域や特定機能など)を利用しようとして競合状態になり、お互いが一歩も譲らず、その
結果、フリーズしてしまうというものです。
ちなみに「コンフリクト」は、日本語では「競合」「干渉」「機能衝突」などと表現されます。
【メモリの不足】
パソコンに搭載されているメモリの容量が、プログラム処理に必要なメモリ容量を下回ってしまうと、フリーズしてしまうケースがあります。
メモリとは、パソコン作業中に一時的にデータ等を保存しておくためのもので、一度にあまりにも大量のデータを処理しなければならないと、メモリが容量オーバーになって動かなくなってしまいます。
メモリはしばしば作業用のデスクの上にたとえられ、メモリ容量はデスクの広さに該当します。
つまり、メモリ不足は、大量の資料や書類でデスクがいっぱいの状態で作業しているようなもの。これでは効率的な作業はできませんよね。
無理に作業を続けていると、必要な資料がどこにいったかわからなくなったり、積み上げた書類がひっくりかえったりして作業の手が止まってしまう。そんな状況がフリーズ状態です。
【熱暴走】
パソコン内部が高温状態になり、正常な動作ができなくなってフリーズすることがあります。それが「熱暴走」です。
プログラム処理中は、パソコンの頭脳にあたるCPUやHDDから熱が発生します。通常はパソコン内部に搭載されているファンがはたらいて熱を外部に逃がすのですが、ホコリなどに
よってファンが正常に動かなかったり、パソコンが直射日光に長時間さらされたりしていると、温度を下げることができなくなり、その結果、フリーズしてしまいます。
また、熱暴走を繰り返すと、フリーズするだけに留まらず、パソコンの故障にもつながることがあるため、注意が必要です。
【ハードウェア・ソフトウェアの不具合】
ハードウェアやソフトウェアの故障等の不具合によって、フリーズしてしまう場合があります。
たとえば、寿命があるとされるHDDが経年劣化等によって損傷してしまうと、パソコンが正常な動作ができなくなり、フリーズすることがあります。また、保存しているデータ容量が増え、HDD容量の上限に近づいたときもフリーズすることがあります。
このほか、ソフトウェアやハードウェアを動かすためのドライバのバージョンが古く、OSに適応していない場合もフリーズしやすくなります。
フリーズしてしまったときの対処方法
前述したように「あれっ、フリーズしたかも」と思っても、パソコンがプログラム処理中で固まっているように見えるだけのケースがあるので、まずはそのまま放置しましょう。
数分間待っても状況が変わらなければ、それはフリーズしていることになります。
では、フリーズしてしまったときの対処法をご紹介しましょう。
マウスやキーボードの操作が可能な場合は、以下の順番で試すことで、パソコンへの負担を減らすことができます。
なお、マウスもキーボードも固まってしまって反応しない場合は、(3)をご参照ください。
(1)ソフトウェアの終了
マウスやキーボードが操作できる場合は、フリーズの原因となっていると思われるソフトウェアを終了させることで、フリーズ状態を解除できることがあります。
まずは通常の方法で、起動中のソフトウェアを終了させてみてください。恐らくフリーズ中は終了の操作を行っても反応しないことがほとんどです。
その場合は、タスクマネージャーを起動させてソフトウェアを終了させます。操作手順は以下の通りです。
◎Windows(8.1以降)の場合
[スタート] ボタンもしくはタスクバーを右クリックし、 [タスクマネージャー] を選択します。あるいは、キーボードの[Control(Ctrl)]+[Alt]を同時に押した状態で、[Delete(Del)]キーを押すと、タスクマネージャーが起動します。
起動中のソフトウェアが一覧表示されるので、直近で使用しないものから順番に終了させてていきます。なお、CPU使用率の高いソフトウェアがフリーズの原因になっていることが多いので、それを終了させると効果的です。
終了方法はソフトウェア名をクリックして選択し、右下の[タスクの終了] をクリックします。
◎Macの場合
[アプリケーション] フォルダ内にある [ユーティリティ]をクリックし、 [アクティビティモニタ] をクリックします。起動中のソフトウェアが一覧表示されるので、Windows同様に不要なソフトウェアやCPUの使用率が高いソフトウェアを終了させます。
終了方法はソフトウェア名をダブルクリックして出てきたウィンドウの[終了]をクリックします。
また、Macの場合、キーボードの[Command]+[option]を同時に押した状態で、[escape(esc)]キーを押すと、「アプリケーションの強制終了」のウィンドウが起ち上がり、そこからソフトウェアの終了を行うこともできます。
フリーズの原因と思われるソフトウェアは、赤字で「応答なし」と書かれていることがあり、それを強制終了すると、フリーズが解除できるかもしれません。
(2)パソコンの再起動
ソフトウェアの終了でも状況が変わらない場合は、パソコンの再起動を試みてみましょう。
再起動の方法は周知と思いますので、操作手順については割愛します。
(3)パソコンの強制終了
再起動が行えない場合、またはマウスもキーボードも使えない場合は、最後の手段としてパソコン自体を強制終了します。
強制終了の方法は、本体の電源ボタンの長押しです。電源ボタンを押して、画面が消えたら、ボタンから手を放します。
もし電源ボタンでも終了できない場合には、電源ケーブルをコンセントから抜いてください。ノートパソコンの場合は、コンセントを抜いても内蔵バッテリーで動き続けるので、バッテリーも外してください。
できれば、このまましばらく放置して、パソコン内部の熱が冷めるのを待ってから、再度電源コンセントや電源ボタンを入れるようにしてください。
フリーズをできるだけ起こさないために
パソコンが頻繁にフリーズする場合は、以下を行うと、フリーズの頻度が減るかもしれません。
【ソフトウェアの更新】
特定のソフトウェアを使っているときに頻繁にフリーズするようなら、そのソフトウェアに問題があるかもしれません。
まずはソフトウェアが搭載されているOSに適合しているかを確認してみましょう。
問題がなければ、ソフトウェアのホームページから最新のバージョンにアップデートしましょう。
それでもフリーズするようであれば、そのソフトウェアをいったん削除して、再インストールしてみてください。
また、周辺機器のドライバソフトも最新のものにアップデートしておきましょう。
【メモリの増設】
複数のソフトウェアを同時に使用したり、動画編集等の負荷の大きい作業が多い場合は、メモリの増設をしたほうがいいかもしれません。
前述したタスクマネージャー(Macの場合はアクティビティモニター)で、メモリの使用状況を確認することができますので、作業が最もピークのときのメモリの使用状況を見て、使用率が80%を超えているようであれば、メモリの増設をおすすめします。
そのほか、作業を行う際、使用しないソフトウェアは起ち上げたままにしておかず、こまめに終了させる。大量のファイルを同時に開いたままにしない。ブラウザもたくさんのタブやウインドウを同時に開いたままにしないようにするなどといった、日頃のパソコンの使い方でもフリーズの頻発を避けられることがあります。
しかし、こうした対処法を行っても、依然として頻繁にフリーズを起こす場合は、プロの修理業者に相談されることをおすすめします。
弊社でも対応させて頂きます。気軽にお問い合わせくださいませ。