デスクトップパソコンに容量はどれぐらい必要?
デスクトップパソコンを購入する際には、チェックしなければならないポイントがいくつもあります。
・処理速度に関わるCPU
・処理効率に関わるメモリ
・グラフィック描画に関わるグラフィックボード
上記のようなことが重要です。
それと同じくもう1つ重要なポイントとなるのが、デスクトップパソコンの容量です。
パソコンの容量というのは、どれだけのデータを保存しておくことができるかを意味しています。
基本的にデータの容量はバイトという単位で示されていて、何バイトまでデータを保持できるのかが重要になります。
ただし、CPUやメモリの性能と同様に、デスクトップパソコンの容量もどれだけ必要なのかは使用目的によって変わります。
ここから先では、デスクトップパソコンの容量がどの程度必要なのかについていくつかの視点から紹介していきます。
最初に紹介するのは「どんなファイルを使うかで必要な容量が変わる」ことについてです。
パソコン上で使用されるデータには多くの種類があり、それぞれどの程度の容量を持っているものなのかには違いがあります。
使用するデータの種類から、1つあたりどの程度の容量が必要になるのかについて紹介します。
次に紹介するのは、「ゲームをする場合に必要な容量」についてです。
デスクトップパソコンはゲーミングパソコンと呼ばれるゲーム用のものがあるほど、ゲーム機としても使用されます。
パソコンでゲームをプレイしたい場合にはどの程度の容量があると安心できるのかを、いくつかのゲームの必要容量から紹介します。
3つ目に紹介するのは「動画保存は多くの容量が必要」ということについてです。
動画の編集や保存を行おうとする場合、必要となる容量はかなり大きなものとなります。
具体的にどの程度の容量が必要となるのかについて紹介します。
最後に紹介するのは「画像や文章ならあまり容量はいらない」ことについてです。
画像や文章といったデータファイルは、上記のゲームや動画などに比べると容量が小さいものです。
そのため、それほど大きな容量が保存のために必要とはならないことを紹介します。
どんなファイルを使うかで必要な容量は変わる
デスクトップパソコンで使用されるファイルには多くの種類があります。
この種類によって、どの程度の容量となるのかが違っているため、まずは自分がどのような目的のためにパソコンを使用したいのかを考えることが重要です。
ここでは、パソコンでよく行われる作業から以下の4つをピックアップし、その際に使用されるファイルの種類を紹介します。
1.ゲーム
2.動画編集
3.画像編集
4.文章作成
1.ゲーム
ゲームをプレイする場合に使用されるファイルとしては、ゲームのプログラムファイルがあ
ります。
ゲームにはグラフィックや動画、プログラムなどが複合的に含まれているため、プレイするゲームによってその容量は大きく左右されます。
ゲームをする場合に必要な容量の項目の中でより具体的に紹介しますが、3Dのゲームなら必要容量は大きくなります。
これが2Dのゲームとなると容量は小さくなり、デスクトップパソコンとして必要な容量もやはり小さくなります。
2.動画編集
動画編集を行う場合には、動画ファイルが使用されます。
動画の形式には様々なものがありますが、よく使われるものにはaviファイルやmp4ファイルなどがあります。
aviファイルはWindowsの標準対応の動画ファイルですが、圧縮率が低いため容量は大きめです。
mp4ファイルは広く普及しているため多くの機器に対応しているのが強みです。容量としてもそれほど大きくありません。
具体的な容量比については、動画保存は多くの容量が必要、の中で紹介します。
3.画像編集
画像編集を行う場合には、画像ファイルが使用されます。
画像ファイルとしてはjpgファイルやpngファイル、gifファイルなどが代表的です。
jpgファイルは圧縮率が高いために容量を小さく抑えることに適しています。その代わり画質は低下します。
pngファイルは背景を透過させる設定などを行える画像ファイルです。
画質を落とさず圧縮できるものの、圧縮率はjpgに比べると低いため容量は大きくなりがちです。
gifファイルは画像でアニメーションを作ることができるファイルです。容量はjpgよりは大き効く、pngよりは小さくなります。
具体的な容量比は、画像や文章ならあまり容量はいらない、の中で紹介します。
4.文章作成
文章作成を行う場合、使用されるのはテキストファイルやドキュメントファイルです。
Windowsで標準使用できるテキストエディターを使用する場合にはテキストファイルとなります。
この場合、データ容量として必要となるのは文字の容量だけあるため、非常に軽量です。
また、文書作成のためのソフトウェア、microsoft officeのwordを使用して作られるドキュメントファイルもそれほど大きなサイズとはなりません。
フォントサイズやページ設定などが保存される分テキストファイルよりは大きなサイズとなりますが、それでも大きな容量ではありません。
具体的にどの程度の容量が必要になるのかは、画像や文章ならあまり容量はいらない、の中で紹介します。
ゲームをする場合に必要な容量
それでは、ゲームをプレイする場合にどれ位の容量が必要となるのかについて、2D、3Dゲームをピックアップして紹介します。
今回ピックアップするゲームは、パソコン向けゲームの販売プラットフォームであるSteamの人気ランキングの中にあるものです。(2019年4月現在)
このように、同じ時期に販売されているゲームでもグラフィックによって必要容量は大きく違っています。
主に3Dのゲームをプレイしたいなら、必要容量はどうしても大きくなります。
逆に2Dのゲームしか興味がないのなら、必要容量はかなり小さくて済みます。
これらのサイズを元に、何本ぐらいのゲームを同時にパソコンに入れておきたいのかから、購入するパソコンの容量を考えましょう。
動画保存は多くの容量が必要
動画ファイルは容量が大きいものです。
映像の映っていない、音声だけのmp4ファイルでも、1時間あたり1ギガバイトほどの容量となります。
aviファイルはmp4ファイルよりも少しサイズが大きくなります。
参考のために、3時間20分の音声のみの動画を撮影し、mp4からaviに変換してみたところ、以下のような容量変化となりました。
ただし、このmp4やaviという動画ファイルは、いずれも圧縮されている形式です。
動画編集を行う場合には、非圧縮状態のファイルを保存する必要があるため、必要となる容量は大幅に大きなものとなります。
動画のファイルサイズは、以下の計算式から算出できます。
ファイルサイズ[MB] = (映像ビットレート[kbps] + 音声ビットレート[kbps] ) × 再生時間[秒] ÷ 8 ÷ 1024
http://aviutl.info/bittore-to-keisann/
AviUtlの易しい使い方から引用
ビットレートというのは、1秒間にどれだけの情報が含まれているのかを意味する言葉です。
地上波デジタル放送では映像ビットレートは最大で17mbps(17000kbps)です。
もし音声がCD音質並の128kbpsだった場合、10分間でファイルサイズは1.25GBとなる計算です。
最終的には圧縮するため容量は小さくできますが、編集作業中は非圧縮状態で行うため、必要容量は非常に大きくなります。
どの程度の長さの動画を編集、保存したいのかによってデスクトップパソコンの容量を考えるのがよいでしょう。
画像や文章ならあまり容量はいらない
画像や文章の保存が主な目的なら、容量はそれほど大きなものは必要ありません。
参考として、画像ファイルのサイズと文章ファイルのサイズがどの程度になるのかを紹介します。
画像ファイルのサイズ
画像ファイルのサイズは、形式によって異なります。
先程紹介したとおり、最も軽くなるのはjpgファイルで、ついでgifファイル、pngファイルと重くなっていきます。
画像ファイルのサイズは、画像サイズ、色表現に必要なビット数の2つから算出されます。
画像サイズは、四角形の面積を求める要領で高さと幅のピクセル数を掛け合わせることで算出できます。
例えばワイドサイズのディスプレイのサイズである1920×1080で計算をすると、画像サイズは2,073,600ピクセルとなります。
次に、色段階をどの程度で表現するのかを計算します。
トゥルーカラーと呼ばれる色段階では、三原色にそれぞれ256段階を割り当てます。
256はビット数にすると8です。(2の8乗のため)
これに3色分の3を掛けると、色段階は24ビットということがわかります。
あとは、サイズとビット数を掛け合わせることで、データ量を算出できます。
2,073,600×24=49,766,400ビットがファイルサイズとなります。
これはバイト単位に変換すると6,220バイトで、約6.2メガバイトということになります。
つまり、画面いっぱいのような大きな画像ファイルであっても、1枚あたり6メガバイト程度しか容量は必要としません。
よほど大量の画像を保存しておきたいという場合でなければ、パソコン自体の容量もそこまで必要はないでしょう。
文章ファイルのサイズ
文章のファイルサイズは、さらに小さいです。
基本的に文字によって使用される容量は、半角文字で1文字1バイト、全角文字で1文字2バイトです。
そのため、例えば1万文字の全角文字を入力したとしても、20,00バイト(20キロバイト)にしかなりません。
テキストファイルの場合はほぼこのサイズがそのまま使用容量となるため、デスクトップパソコンの容量は気にする必要がないでしょう。
Wordなどの文書作成ソフトを使用してドキュメントファイルとして保存した場合でも、10キロバイト程度しか容量は増えません。
そのため、やはり文章作成のためにパソコンを購入するなら、容量を気にする必要はありません。
デスクトップパソコンの容量のまとめ
このように、デスクトップパソコンに必要となる容量は、何をしたいのかによって大きく変化します。
もちろんパソコンは1つの目的のために使用するのでなく、複数の目的に使用することもあります。
その場合にはそれぞれの作業でどのぐらいのファイルを保存するのかを考えつつ、容量を考えましょう。
幸い、ストレージ容量は比較的後になって増設がしやすいものなので、見積もりが多少ずれていてもリカバリーは可能です。