不要になったパソコンを無料で廃棄する5つの方法
新しいパソコンに買い替えたときに困るのが、今まで使っていたパソコンの廃棄ですよね。まさか、そのまま粗大ごみとしてパソコンを廃棄すればいいと思っていませんか？
実は、平成15年10月に施行された資源有効利用促進法によりパソコンは粗大ごみとして廃棄することができなくなっています。もし、捨ててしまったら、法律違反として罰せられることも…。
では、不要なパソコンはどのように処分すればいいのでしょうか？今回は、不要になったパソコンを無料で廃棄する方法や廃棄する際の注意点についてご紹介します。
1.不要なパソコンはゴミステーションに捨てると法律違反
平成15年10月に施行された資源有効利用促進法により、自治体でパソコンの引き取りはできなくなっています。
この法律は簡単に言うと、パソコンはそのまま廃棄するのではなく、調整をして改めて再使用（リユース）したり、使える部品を取り出してそのまま再利用（リサイクル）したりすることでゴミの削減（リデュース）に努めましょうというもの。3Rという言葉を聞いたことがある人も多いでしょう。
そのため、パソコンを粗大ごみとして自治体に捨てることは法律違反になります。今は、家電量販店で新しいパソコンを購入する際に、古いパソコンを下取りしてくれるサービスを大々的に広告しているので、不要になったパソコンを廃棄することはそんなに難しくはありません。
ですが、機種によっては下取りできなかったり、パソコンの下取りを知らなかったりして、自宅に古いパソコンが眠っている人も少なくはないでしょう。家の貴重なスペースにいつまでも不要なパソコンを置いておくのはもったいないですよね。
2.不要なパソコンを無料で廃棄する5つの方法
不要なパソコンを無料で廃棄する方法は以下の5つになります。
1. 買取業者に売却
2. 無料回収サービスで廃棄
3. パソコンメーカーによる回収
4. 家電量販店またはパソコン販売店にて下取り
5. 友人・知人に譲る
ここでは、それぞれの廃棄方法について詳しく見ていきます。
1.買取業者に売却する
新しいパソコンに買い替える時に、古いパソコンがまだ使える状態であるかつ5年以内に購入したパソコンであれば、買取業者に売却しましょう。無料でパソコンを廃棄できるだけでなく、お金も得ることができます。
パソコンの買取方法も充実しており、
● すぐにお金を手に入れることができる【店頭買取】
● 近くに店舗がなくても宅配業者によって売却できる【宅配買取】
● 売却したいパソコンが複数台ある場合も手間なく売却できる【出張買取】
など、私たちのニーズや用途に合わせて選ぶことができます。いずれも査定は無料なので、廃棄処分してしまう前に一度査定を依頼するのも良いでしょう。
ちなみにパソコンの買取価格を決める時には、買取業者ごとにそれぞれ細かい基準があります。パソコンの状態やスペック、製造年によって買取価格は変動しますが、3年以上使用しているパソコンの場合、購入した金額の約1～3割の価格と考えていいでしょう。
なぜなら、パソコンの耐用年数は国税庁の「減価償却資産の耐用年数等に関する省令の別表」（※）によるとサーバーで使用している場合は5年、それ以外で使用している場合は4年と決まっているからです。
つまり、5年以上経ったパソコンにはほとんど価値はありません。そのため、購入してからたった3年しか経っていないパソコンでも価値はぐっと下がってしまうのです。
（※参照URL：https://www.keisan.nta.go.jp/survey/publish/34255/faq/34311/faq_34358.php)
パソコンを売却する際の注意点
パソコンを買取業者に売却する際には、個人情報などのデータ漏洩を防ぎ、少しでも高値で売却できるよう以下の点に注意しましょう。
1.データのバックアップを行う
不要になったパソコンのデータ消去した後に、大切な情報が入っていることを思い出してもデータを戻すことはできません。古いパソコンのデータは念のため外付けハードディスクなどにデータをバックアップしておきましょう。
2.データを消去する
パソコン内に入っている個人情報のデータ漏洩を防ぐためにもデータ消去は必ず行いましょう。データ消去の方法については後ほど詳しく説明しますが、売却する予定のパソコンのデータを消去するには以下の2つの方法があります。
● データ消去ソフトを使う
● 業者に依頼する
3.パソコンを初期化する
パソコンを初期化するとパソコンを購入時の状態に戻すことができます。パソコンを購入時の状態に戻すと、以下のメリットがあります。
● パソコンの動作が速くなる
● パソコンのOSが安定する
● ウイルスに感染している場合、ウイルスが消える
4.キーボードやデスクトップなどを綺麗にしておく
中古のパソコンを購入する際、使い古しの汚いパソコンよりも少しでも綺麗なパソコンを購入したいと思いますよね。パソコンの買取業者もできるだけ綺麗なパソコンを手に入れたいと思っているはずです。買取価格が少しでも上がるよう、キーボードやデスクトップなどは綺麗に拭いておきましょう。
2.無料回収サービスで廃棄
故障したパソコンを処分したい、5年以上経った古いパソコンを処分したい、買取業者に査定するのが面倒、という方におすすめなのがパソコンリユース企業による無料回収サービス。
どんなパソコンも無料で回収してくれます。宅配回収や出張回収に対応している企業もあるため、わざわざ企業に持っていく手間もかかりません。さらに、データ漏洩防止についてもきちんと対応しており、依頼すればパソコン内のデータを全て消去してくれます。
3.パソコンメーカーによる回収
資源有効利用促進法では、パソコンは製造したメーカーが回収・処分する義務があります。そのため、パソコンにPCリサイクルマークが貼られている場合、不要なパソコンはメーカーに依頼して廃棄することができます。
出典： http://www.pc3r.jp/home/pcrecycle_mark.html
少々面倒なのが、製造メーカー以外のパソコンは回収してくれないこと、デスクトップの場合はモニターとパソコンを別々に申し込みをしなければならないことです。また、申し込みから回収まで1～2週間要することもあります。そのため、早く回収して欲しい方やメーカー回収の手続きが面倒な方は無料回収サービスで依頼した方がいいかもしれません。
4.家電量販店またはパソコン販売店にて下取り
家電量販店またはパソコン販売店の中には、新しいパソコンを購入する代わりに不要になったパソコンを下取りしてくれるところもあります。下取りしてもらうことで、新しいパソコンの購入費が値引きされお得に購入することができますよ。
家電量販店やパソコン販売店の下取りの場合、買取業者のように厳しい査定基準はなく、ある一定の条件（電源が付く、過去5年以内に購入などメーカーやキャンペーンによって異なる）を満たせば一律5,000円～20,000円の価格で下取りをしてくれます。下取り価格はそのままパソコン購入の割引料金として反映されます。
ただ、故障したパソコンや古いパソコンは下取りできない可能性もありますので、ご注意ください。また、機種やスペックによっては、買取業者に売却した方が高くなる可能性もあります。下取りを検討している場合は、一度買取業者に査定を依頼してみても良いでしょう。
また、パソコン内のデータ消去については、対応している店舗としていない店舗がありますので、下取り前に確認しておきましょう。
5.友人・知人に譲る
不要になったパソコンが故障しておらず、比較的新しい機種の場合、友人・知人に譲るのも良いかもしれません。そうすれば、友人・知人はパソコンが手に入りますし、私たちも不要になったパソコンを廃棄することができます。さらにパソコンを再使用することで、環境にも優しいのでまさに一石二鳥ですよね。
ですが、友人・知人に譲る際は、パソコン内のデータを消去するのを忘れないようにしましょう。
3.パソコン内のデータを消去する方法
不要なパソコンを信頼できる買取会社や無料回収センターへ持っていき、データ消去を依頼するのであれば問題ありません。ですが、パソコンを家電量販店などで下取りするまたは友人・知人に譲る場合はデータ漏洩を防ぐためにパソコン内のデータを消去する必要があります。
「不要になったパソコンに重要なデータなんて入っていないよ」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。ですが、インターネットで一度でも買い物をした場合、パソコン内には住所・名前・クレジットカードなどの個人情報が保存されます。この情報は例え、初期化されたとしてもデータ復元ソフトによってデータ漏洩してしまうこともあるのです。
そうなると、クレジットカードが不正利用されたり個人情報がネット上にさらされたりしてしまう危険があります。そんなトラブルを避けるためにも、パソコンを廃棄する前には必ずパソコン内のデータを消去しましょう。
パソコン内のデータを消去する方法は、以下の3つになります。
1. データ消去ソフトを使う
2. ハードディスクを壊すまたは取り出す
3. 業者に依頼する
1.データ消去ソフトを使う
不要になったパソコンが起動し、問題なく使える場合はデータ消去ソフトを使ってパソコン内のデータを消去しましょう。データ消去用ソフトは、パソコン購入時に付いていることもあります。
付いていない場合は、2,000円～5,000円程度で購入することができます。無料のものもありますが、できれば有料で【標準】もしくは【推奨】と記載されているものを選びましょう。
2.ハードディスクを壊すまたは取り出す
故障しているパソコンの場合、データ消去ソフトを使うことができないので、ハードディスクを取り出しましょう。ただ、ハードディスクの取り出し方法は一般的にどのメーカーも公開されておらず、取り出すのが難しいことも。また、ハードディスクを壊す場合、外側を叩き壊しても中のデータ部分は無傷のままということも多々あります。素人ではハードディスクを壊す作業は、難しいので業者に任せることをお勧めします。
3.業者に依頼する
パソコンのハードディスクを取り出すにもどこにあるのかさっぱり分からない、データ消去ソフトを買うのも面倒だと言う方におすすめなのが業者に依頼する方法です。パソコン販売店やパソコン修理店などでは有料でデータ消去サービスを行っています。
ですが、データを完全に消去せずにお客様のデータを悪用しようとする業者も中にはいますので、信頼できる業者に依頼するようにしましょう。信頼できる業者を選ぶポイントは以下の3つになります。
● セキュリティーがしっかりしている
● データ消去がどのように行われているか説明している
● 事前に見積もりやデータ消去の料金が分かっている
これら3つのポイントを満たしている業者にデータ消去を依頼するようにしましょう。なお、データ消去にかかる料金は1,000円～3,000円程度になります。
まとめ
不要になったパソコンを無料で廃棄する方法は、
1. 買取業者に売却
2. 無料回収サービスで廃棄
3. パソコンメーカーによる回収
4. 家電量販店またはパソコン販売店にて下取り
5. 友人・知人に譲る
の5つになります。どの方法を選ぶのかはパソコンの状態にもよりますが、パソコンの廃棄に慣れていない方は、「買取業者に売却」もしくは「無料回収サービスで廃棄」を選ぶと間違いないでしょう。この2つの方法を選ぶと、データ消去は確実に行ってもらえますし、何よりも短期間で不要なパソコンを手放すことができます。
これらの方法で特に注意が必要なのが、友人・知人に譲る方法。譲る際にデータ消去を確実に行わないと個人情報などがデータ漏洩してしまう可能性があります。そうなると、不要なパソコンのせいでトラブルに巻き込まれてしまうことも。そうならないためにも、データ消去は確実に行いましょう。
不要になったパソコンのデータ消去方法は、以下の3つです。
● データ消去ソフトを使う
● ハードディスクを壊すまたは取り出す
● 業者に依頼する
最も安全な方法は、信頼できる業者に依頼することです。信頼できる業者は以下の3つのポイントを押さえています。
● セキュリティーがしっかりしている
● データ消去がどのように行われているか説明している
● 事前に見積もりやデータ消去の料金が分かっている
これらをチェックしながら、データ消去を依頼する業者を選ぶようにしましょう。これを機に家で眠っているパソコンを廃棄してみてはいかがでしょうか。
