中古で買ったパソコンを長く使うための延命方法

中古で買ったパソコンを長く使うための延命方法

「中古で買ったパソコンを使ってきたけれど、最近動きが重かったり途中で固まって動かなくなってしまって困っている……。まだまだこのパソコンを使いたいと思っているんだけど……。」この記事ではそんな方に、中古のパソコンでも長く使うための「延命方法」をお伝えします。

中古パソコンは安価に購入できますが、購入時点である程度劣化が進んでいるため新品での購入と比べてトラブルが起きやすいというデメリットがあります。さらに、メーカー保証は付いておらず、販売店保証も3か月から1年といった短い期間のところが多いです。そのため、不具合が生じてしまった時にどこに問い合わせや修理のお願いをしたらいいかがわからない方も大勢いらっしゃると思います。 とは言え、新しいパソコンを買うにはお金もかかりますし、また始めから面倒な設定やデータ移行をしなくてはいけないといった手間もかかります。出来れば今の使い慣れたパソコンを使い続けたいですよね。

一般的にパソコンの寿命はノートパソコンで5年程度、デスクトップパソコンで10年弱だと言われます。デスクトップパソコンはノートパソコンのように持ち歩くことがなく物理的な故障が少ないので、年数は長めです。パソコンは使用頻度や使い方にもよりますが、基本的に精密機械なので物理的な衝撃に弱く、パーツの経年劣化による故障も避けることは出来ません。

メモリ、バッテリー、プロセッサーなど様々なパーツがパソコンの寿命にかかわりますが、その中でも故障の可能性がもっとも高いパーツがハードディスク(HDD)です。HDDが故障した時がパソコンの寿命と言われることも多いです。そのHDDに関してはバックアップサービスの「BACKBLAZE社」が調査を行った結果、4年でHDDの20%が故障し5年目以降はさらに増加するとみています。

(出典:https://www.backblaze.com/blog/how-long-do-disk-drives-last/ より)

HDD以外のパーツでも故障が起きる時期が購入から平均して5年目以降に多く、そうしたことがパソコンの寿命を測る指標となっています。新品購入でのメーカー保証も最大5年のところが多いということからも、購入後5年がパソコンの使用可能年数の1つの目安だと言えます。

しかし、正しい使い方やメンテナンスをすることで長い期間使うこともできます。いわゆるパソコンの「延命方法」は数多く存在します。現在、パソコンの不具合が気になっていらっしゃる方は一度パソコンの延命方法を取ってみてください。不具合の回復だけでなく動作速度が上がったりバッテリーの持ちが良くなったりと、今よりもっと快適に使うことが出来るようになるはずです。

そのパソコン寿命かも?こんな故障の前兆が出ていませんか?

パソコンの寿命は大きく分けて2つあります。 1つは物理的な故障によるものです。キーボードが押せなくなったり画面が割れたりといったものです。特にノートパソコンは普段持ち歩くなかで衝撃がかりやすいのでこうした問題も少なくありません。

そしてもう1つは、性能面の低下によるものです。経年劣化により機械の性能が落ちると、使っている途中で画面が固まってしまったり、急に電源が落ちるといった症状が出始めます。他にもファイルやアプリケーションを開くのに時間がかかったり、充電の減りが早いと感じたり、無線LANが非常に遅いといった問題も起こります。 こうした症状が出るようになったら、パソコンの寿命が近づいている前兆だと思っていた方がいいでしょう。

寿命が近いパソコンは危険な問題がいっぱいです。

性能の低下した古いパソコンを使うことは、非常に危険が多いと認識しておいてください。 最も大きな問題は、現在お使いのパソコンに入っているデータが全て消えてしまう可能性があることです。仕事上の重要な資料や思い出の写真、PCの基本的な設定といったデータは、HDDなどの記憶装置の中に入っています。パソコンに内蔵されている記憶装置にはHDDとSSDといった種類があります。HDDは物理的にディスクを回転させてデータの読み書きをするのに対し、SSDは電子的な働きでデータを読み書きします。HDDがCDやDVDのようなもので、SSDがUSBメモリのようなものだとイメージしていただければわかりやすいかもしれません。

最近のパソコンではSSDを搭載しているものが多くなりましたが、中古のパソコンの場合はまだまだHDD搭載のものが多いです。この記事を見ていらっしゃる方のお持ちのパソコンの多くは、HDDにデータの保存をしているかと思います。HDDは物理的にディスクを回転させてデータの読み書きをすると前述しました。1秒間に何十回転という高速回転をするHDDは、読み書きをする中でどうしても消耗していってしまうのです。 また、衝撃にも弱いので万が一落としてしまった場合にはディスクに傷がつく可能性もあります。そうすると保存容量が低下してしまったり、データが読み込めなくなってしまうのです。

HDDはパソコンの中でもデータ保存領域として重要な役割を持つパーツでありますが、もっとも経年劣化が進みやすいパーツの一つと言えます。そして劣化が進むと、全てのデータを失ってしまうとい非常に大きなリスクを持っているので十分注意が必要です。

他にも、バッテリーやメモリといったパーツも年数を経るごとに劣化していきます。HDDほどのリスクはなくとも、バッテリーの劣化は利便性を大きく損ないますし、メモリの劣化はパソコンの動作を重くしたり強制終了を引き起こして大きなストレスになります。寿命の近いパソコンを使い続けることは、こうした大切なデータの損傷や利便性の低下といった危険性をはらんでいるのです。

寿命の問題からは若干逸れてしまいますが、古いOSを使い続けることもパソコンに問題を引き起こします。windowsなどのOSは年々進化を続けており、アップデートをすることで最新のOSを使うことが出来ます。そして古いOSはサポートを終了していきます。サポートを終了したOSは脆弱性が見つかっても改良されないという状態になりますので、ウイルスによるシステム攻撃や不正アクセスの危険が高くなります。つまり古いOSを使っていることで、結果的にパソコンが壊れてしまう可能性が高くなるのです。中古で買ったパソコンの場合、最新ではないOSを使っている場合も少なくありません。アップデートをせずに使い続け、サポートを終了したOSを今でも使い続けている方は非常に危険な状態にあると言えます。

調子の悪い中古パソコンを延命させる方法

調子の悪くなったパソコンを使い続けることは快適さを失うだけでなく、多くのリスクがあることをわかっていただけたかと思います。ある日パソコンを立ち上げようとしたら全く反応せず、修理に出したところで「データは全て消えちゃってますね……。」なんて言われてしまったときのことを想像してみてください。ショックは相当大きいはずです。現在すでに調子の悪いパソコンを使っているという自覚をお持ちであれば、早めの対処をすることをおすすめします。

ではどうすればパソコンの延命処置ができるのか? やるべきことは劣化したパーツの換装です。経年劣化で消耗してしまったパーツを交換することで、より安全により快適に使えるようになります。機能が低下したからといって必ずしも買い替えなければいけないわけではありません。新しいパーツに変えてあげることでまだまだ使えるようになるのです。

パソコンのパーツ交換による延命処置は、車で考えてみるとわかりやすいかと思います。車は、4,5年で買い替える人もいれば10年20年と気に入った車に乗り続ける人もいますよね。長く乗っていればもちろんトラブルも増えてきます。ですがメンテナンス次第で乗り続けることは出来ます。パソコンには車検のような定期的な検査がありませんので、自ら定期的に消耗や劣化したパーツを交換してあげることが重要です。そうしたメンテナンスにより、パソコンも車と同じように長く使うことが出来ます。

それでは具体的にどのような問題のときにどのパーツを交換すればいいかをお伝えします。パソコンを長く使っていると、画面が固まりやすくなったり処理に長い時間がかかってしまうような性能面での劣化を感じるときがやってきます。そうした場合は、主にHDDとメモリの2つのパーツ換装をすることで状況を改善して延命することできます。 HDDの故障はデータを失うことを意味します。文書や写真などのデータだけでなくシステム自体の情報も失ってしまうと、もうパソコンとしては機能しません。もしすでにディスクが異音を出しているような場合は、早急に交換しないとデータが壊れ復旧が出来なくなる可能性もありますので注意してください。

また、もし現在HDDをお使いの場合は、新しいHDDに交換するよりも機能面で優れたSSDに交換することをおすすめします。HDDはディスクを回転させてデータの読み書きをするというのは前述しましたが、衝撃にも弱く、消費電力も大きいといったデメリットがあります。SSDはHDDと比べて物理的な消耗も少なく衝撃にも強い。さらに、消費電力も少なく重量も軽いというメリットがあります。少し前までは容量の小ささや価格の高さがネックでしたが、今は改善されていて今後はSSDが主体になっていきます。これからHDDの換装をされるのであればSSDにしておくべきでしょう。

次にメモリの延命について説明します。メモリの劣化はパソコンの動作の重さに大きく影響します。作業をしていて動きが重くなったり画面が固まって動かないことが多くなると、「パソコンの寿命かな?」と考える人もいますが、それらはメモリを増設することで改善される場合が多いです。例えば4GBのサイズのメモリでも、使用していく中で実は少しずつその容量は減っていっています。容量が減るとその分同時にできる作業は減りますので、それが重くなる要因の1つです。仕事に使うことも多いのがパソコンですから、作業速度や仕事の効率を上げるためにも余裕を持って大きめのメモリを入れておくことをおすすめします。

中古パソコンを購入した場合、見た目はきれいでも中の性能が低下していることはよくあることです。HDDやメモリの他にも、消耗が激しいパーツとしてバッテリーがあります。バッテリーが著しく劣化すると、常にアダプタを繋いでいないと電源が入らない状態になってしまいます。100%の充電をしてもバッテリーの減りが激しく不便に感じていらっしゃる方は、バッテリーの交換をすることでその悩みは大きく改善されます。

パソコンを延命させるおもな方法は、以上のようなHDDとメモリとバッテリーを変えたり増設してみることです。それによりパフォーマンスを取り戻すことが出来ますので、まだまだ長く使い続けることができます。そして普段の使い方にも気をつけることが大切です。特にノートパソコンの場合は持ち歩くことも多いので、衝撃を与えないようケースに入れたり、高温になる車内に放置しないよう心がけるべきです。また、液体で濡らさないよう近くにドリンクを置かないようにしたり、磁気の強いものの近く置かない、定期的に内部のほこりを取ってあげるなどの基本的なメンテナンスをすることも重要です。性能面での経年劣化だけでなく、コーヒーをこぼしてキーボードが使えなくなったり、バッグの中で圧力がかかってディスプレイが割れたりといったことで使えなくなることも実際には多いのでそうした基本的なことにも気を付けましょう。

中古パソコンの修理・延命治療はどこで出来る?

中古パソコンのパーツ換装や修理をする方法は大きく分けて3つあります。 1つ目は「メーカーや家電量販店に修理を依頼する」こと。 2つ目は「自分でパーツを買って直す」こと。 3つ目は「パソコン修理専門店に相談して修理してもらう」こと。

メーカーでの修理は間違いないことですが、返ってくるまでに時間がかかり料金も他の2つに比べて高くなります。家電量販店に持ち込むことも結局はメーカーとの間に入ってくれるだけなのでメーカー修理と変わりません。中古で購入したパソコンの場合、メーカー保証に入っていないことに加えて、なかには改造をしているパソコンの可能性もあります。そうした場合、メーカーでの修理も受けてくれない場合もありますので注意が必要です。

2つ目の方法として、個人でパーツを取り寄せてネットで調べながら換装や増設をすることもできます。ですが、精密機械であるゆえに何か間違えると余計に事態を悪化させることがあったり、搭載できる容量の限界やパーツの互換性の問題もあります。パーツだけ購入しても交換のためにはほかのアクセサリも買わなければならないこともあり、パソコンに詳しくない方が自分で修理するのは難易度が高いと言えます。

3つ目の方法としてパソコンの修理専門店に依頼する方法があります。近くにそうしたお店が見当たらなくても、ネットで検索すると全国対応しているお店も出てきます。修理専門店のメリットは、金額がメーカー修理よりも安いところ、状況を伝えてどのような改善を施すか相談できるところ、そして自宅に来て直してくれるところもあるので時間がかからないところです。中古で購入したパソコンはメーカーの保証書がなかったりして、直接メーカーに修理依頼をしにくい部分もありますよね。そういう方は修理専門店に相談するという選択肢を考えてみてもいいかもしれません。

古いパソコンでもパーツ換装すればまだまだ長持ちします。

古いパソコンを使っていると、動作が重かったり音がうるさいなと感じる場面も増えてきます。パソコンのパーツは日々多くの働きをしてくれていますので、どうしても経年劣化は避けられません。しかしそうした問題だけで寿命だと考えるのは早計です。ここで紹介したようなメモリ、HDD、バッテリーなどの交換をすればまだまだ満足に使えるようになります。

性能が低下した古いパソコンを使い続けるのであれば、新しいパソコンに変えるのも1つの手です。ですが、新たに設定をしなおすのが大変だったり、使い慣れなくて逆にストレスになってしまうのはイヤですよね。「まだまだ今のパソコンを使いたいけれど、データが消えるリスクや使いづらいのは何とかしたい」。そんな方は、ここで紹介したパーツの換装や増設をぜひ検討してみてください。

※記事内の商品価格は弊社にて確認した時点の価格を表記しております。金額や内容の詳細は公式サイトをご確認ください。

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