古いパソコンはどうやって処分する? 正しいパソコンの捨て方

古いパソコンはどうやって処分する?正しいパソコンの捨て方

パソコンの寿命は5年程度といわれていますから、長年使用していると故障が起きやすくなってしまいます。

「そろそろ買い替えの時期かな……」と思ったとき、困ってしまうのが古いパソコンの処分です。

パソコンは個人情報の宝庫と言っても過言ではありません。
正しいパソコンの捨て方を知っておくことで、情報漏えいのリスクを回避しましょう。

ここでは、古いパソコンの処分方法についてご説明していきます。

パソコンはゴミとして捨てられない

パソコンは家電製品の一種で、冷蔵庫や洗濯機、電子レンジと同じ扱いとなります。通常の不燃ごみや粗大ごみとして捨てることはできません。

ゴミ袋に入れて不燃ごみとして集積所に出すなんていうのはもってのほか!
所有者の個人情報が保存されている点において、一般的な家電以上に処分方法に注意しなければならないのです。

法律で定められたルールに従い、適切な手続きを経て処分する必要があります。

資源有効利用促進法の施行、PCリサイクルマーク

平成13年4月、資源の有効な利用の促進に関する法律(資源有効利用促進法)が施行されました。
これは平成3年に制定された再生資源の利用の促進に関する法律を一部改訂してできた法律です。
10の業種および69の品目を対象にされており、3R(リデュース・リユース・リサイクル)への取り組みを推進していくことが目的です。

対象になるのはどのパソコン?

パソコンは同法律において「指定省資源化製品」「指定再利用促進製品」「指定再資源化製品」の3つの製品に該当します。
従って、法令に則った処分をおこなわなければ、不法投棄となり罰則が科せられる可能性があるのです。

ノートブックパソコンおよびデスクトップ本体、ディスプレイ(ブラウン管、液晶)、液晶ディスプレイ一体型パソコンが対象となります。
マウスやキーボード、プリンター、ワープロなどの周辺機器は対象外です。

PCリサイクルマークと回収までの流れ

平成15年10月以降に販売された家庭用パソコンには「PCリサイクルマーク」が貼付けられています。
このマークが付いているパソコンであれば、パソコンメーカーで無料にて廃棄してもらうことが可能です。
ただし、平成15年9月末までに販売されたものに関してはマークが付いていないため、回収時に消費者が費用を負担しなければなりません。
また、事業所で使用しているパソコンに関しては、PCリサイクルマークの有無に関係なく原則有料での処分とされています。
パソコンは家電リサイクル対象機器ではないため、販売店で引き取ってもらうことはできません。

メーカーにパソコンを回収してもらうまでの流れは以下になります。
1.メーカーに申し込む。自作パソコンや回収するメーカーがない場合、一般社団法人パソコン3R推進協会に依頼する。
2.メーカーリサイクルセンターから「エコゆうパック伝票」が送付される。
3.パソコンを梱包し伝票を貼付したものを郵便局に持ち込む、集荷依頼する。

有料となる場合のリサイクル費用は以下の通りです。
・ノートブックパソコンおよびデスクトップ本体、液晶ディスプレイ、液晶ディスプレイ一体型パソコン→3,300円(1台)
・ブラウン管ディスプレイ、ブラウン管ディスプレイ一体型→4,400円(1台)

3Rの意味とは?誰に義務付けられている?

リデュースは製品を廃棄物とした形での利用を少なくすることで資源の利用効率を高めることを指します。
リユースは製品の再使用、もしくは可能な限り再使用できる部品を利用することを指しています。
最後に、リサイクルは再資源化を意味し、回収した副産物を原材料やゴミ焼却時の熱量として利用することを指します。

資源有効利用促進法が義務付けられているのは、国や地方公共団体、事業者、そして消費者です。
消費者はパソコンを長期にわたり使用すること、3Rの促進に努めること、国や地方公共団体、事業者がおこなう取り組みに沿う義務が課せられています。

環境省:資源有効利用促進法の概要
経済産業省:資源有効利用促進法
一般社団法人パソコン3R推進協会:PCリサイクルマークについて
東京都環境局:家庭系パソコンのリサイクル

処分方法1:中古ショップへ売却

古いパソコンの処分方法の一つが、中古ショップへの売却です。
最近は買取方法も多様化しており、買取業者によっては店頭への持ち込みだけではなく郵送での宅配買取、自宅にスタッフが訪問する出張買取などさまざまな方法から選択可能です。
パソコン本体だけでなく、付属品や周辺機器も買取の対象となります。

発売されてから間もないパソコンやOS、CPU、メモリなどハイスペックなパソコンなどは高値で買い取ってもらえることがあります。
業者によっては、故障していなければ10年以上経過していても買取可能なところもありますが、一般的には販売から5年以上経過したパソコンは値段がつきにくい傾向です。

パソコンが現金に換えられる可能性もあるため、他の方法で処分してしまう前に、一度無料査定してもらうことをおすすめします。

処分方法2:メーカー下取り

中古ショップに査定に出しても値段がつかない、無料での引取りになってしまう場合、メーカーの下取りに出すという選択肢もあります。
古いパソコンを処分すると同時に新しいパソコンを購入すれば、値引きされるというシステムです。

ヤマダ電機やビックカメラ、ヨドバシカメラなどの大手家電量販店、NECや富士通などのメーカーではECサイトの買い物で利用できるポイントに変換してもらうことができます。

ただし、起動しないパソコンやブラウン管など古いパソコンは下取りの対象にならないことがあります。

処分方法3:知人への譲渡

パソコンを必要としている知人がいれば、その人に直接譲ってあげるのも良いでしょう。
売却や下取りのような手続きがなく、時間も手間も省けます。
とはいえ、有料で譲渡する場合には注意しておきたいことがいくつかあります。

まず、価格を付けるときは中古ショップでの販売価格ではなく、買取価格を参考にするのが望ましいです。
パソコンの販売価格は買取価格にショップ側の利益がプラスされているものと考えられます。
購入者側に不満を抱かせないよう、買取価格を提示しておきましょう。

後のトラブルを避けるために、譲渡の際に以下の点を相互確認しておくと良いです。
・メーカーやスペック、仕様、年式は問題ないか
・購入者側の使用用途とパソコンの機能が合致するか
・メーカーや量販店の保証の有無、保証期限はあるか
・譲渡後に不良が生じた場合の対応(返品期間)はどうするか
・譲渡時に不具合箇所があれば伝えておく

また、相手の希望に応じて領収書の発行をおこないます。
パソコンを業務で使用する場合、確定申告で経費として計上することが可能なのです。

処分方法4:廃棄

パソコンを廃棄処分するには、メーカー回収以外にも二つの方法があります。

一つは自治体に回収してもらう方法です。
平成25年から使用済み小型家電のリサイクルがはじまり、各市町村の公共施設に「小型家電回収ボックス」が設置されるようになりました。
回収ボックスの設置場所は小型家電リサイクル回収ポータルサイトで確認できます。

小型家電回収ボックスに入らないパソコンの場合、ゴミ処理施設にて無料で回収をおこなっている自治体もります。
不要になったパソコンを直接持ち込むことで廃棄してもらえます。
回収には住所が確認できる身分証明証の提示が必要です。

ただし、自治体によっては回収ボックス自体の設置がなく、収集をおこなっていないところもあります。
その場合、市町村と提携している民間の事業者に回収してもらうことでも廃棄処分が可能です。

二つめは廃棄処分を専門としている業者に依頼する方法です。
自治体での廃棄は地域によっては対応していない場合がありますが、専門業者であれば年式やメーカー、リサイクルマークの有無に関わらず廃棄してもらえます。

処分前にすること

仕事のデータやプライベートな画像など、パソコンの中には大切な情報が詰まっています。
パソコンを処分、廃棄する前にはそれらのデータの扱いに気を付ける必要があるでしょう。
「移行」と「消去」、二つの手順に分けてご説明していきます。

データのバックアップをとる

古いパソコンを処分する前に、パソコン本体に保存したデータのバックアップを取ることを忘れてはなりません。

データには主にマイクロソフト関連ドキュメント(ワード、エクセル、パワーポイントなど)
、画像、音楽、動画、メールメールアカウント、アドレス帳。WEBブラウザのブックマークなどが挙げられます。
データのバックアップや移行の方法にはいくつかの選択肢があります。

まずは、USBフラッシュドライブやSDカード、外付けハードディスクなどを用いて自分でデータを移動させるという方法です。
無料でできる、新しいパソコンがなくても実行できるのがメリットですが、ソフトウェアやパスワード、ネットワークの設定を移行することができないのがデメリットです。
また、作業に時間や手間がかかるため、データの量によっては現実的ではありません。
その場合、専門業者のデータ引越しサービスを利用するのも良いでしょう。

新しいパソコンが手元にあれば、データをまるごと移行してしまうのも一つの手です。
「Windows転送ツール」を用いれば、無料でデータを移すことができます。
古いパソコンと外付けHDDがあれば可能です。
ただし、この場合もソフトウェアやパスワード、ネットワークの設定は移行することができません。
有料のパソコン引越し専用ソフトウェアを使えば、それらのデータも移行できます。
けれども、この方法には新旧パソコンが必要です。

データの消去をおこなう

データをUSBなどに移動させても、パソコンのデータが消えたわけではありません。 クレジットカード情報や暗証番号などの個人情報が残ったままになっていると、場合によっては悪用されたり犯罪に巻き込まれたりする可能性があります。

そのため、パソコンを処分する前には必ずデータを消去しなければなりません。 特に、知人に譲渡する場合などは自分で消去をおこなっておかないと思わぬトラブルに発展することがあるため注意が必要です。

一般的なデータ消去の仕方には「ごみ箱」に捨ててごみ箱を空にする、パソコンをリカバリーして工場出荷状態に戻すなどが挙げられます。 しかしながら、この方法ではパソコンのハードディスク内からデータを完全に消去することができません。 復元ソフトを用いることで、第三者にデータを取り出されてしまう恐れがあるのです。

では、ハードディスク内のデータを完全に消去するにはどうすればよいのでしょうか。

一つは、ハードディスクを物理的に破壊するという方法です。
一見簡単なようですが、怪我の原因になったり処分できなくなったりする可能性があるため、業者に依頼した方が良いでしょう。
専用装置の強磁気によって磁気信号を破壊する方法もありますが、数万円〜数十万円と価格が高めです。

二つめは、専用のソフトウェアを用いて消去する方法です。
市販やダウンロード版のハードディスク完全消去ソフトや、ランダムにデータを上書きするプログラムなどが有効です。

三つめは、専門業者に依頼する方法です。
パソコンの処分と同時にデータ消去サービスをおこなっている業者があるため検討してみましょう。
より安心、安全に処分するためにも、「データ消去・物理的破壊作業完了証明書」の発行をおこなっている業者を選ぶことをおすすめします。

まとめ

以上が古いパソコンの処分方法になります。
不要になったとしても、簡単にぽいっと捨てられないのがパソコンです。
それは、個人情報や画像、文書など、他の家電製品では記録できないデータが詰まっているから。
パソコンを処分するときは、データの移行や消去を忘れず慎重に行いたいものです。
ご自身のパソコンにとって適切な処分方法はどれか、この記事を参考に考えてみてください。

※記事内の商品価格は弊社にて確認した時点の価格を表記しております。金額や内容の詳細は公式サイトをご確認ください。

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