ウイルス対策は万全ですか? 初心者のためのアンチウイルス
お使いのパソコン、コンピューターウイルスの対策は万全ですか?
コンピューターウイルスはパソコンやスマートフォンなど、インターネットつながるコンピューターをお使いであれば、誰にでも感染するリスクが潜んでいます。
もしもウイルスに感染してしまうと、パソコンが使えなくなったり、個人情報が流出したり、さまざまなトラブルに見舞われてしまいます。
また、自分自身だけでなく、メールアドレスを登録している友人知人などにウイルス付きのメールを自動送信することもあります。
ここでは、コンピューターウイルスの基礎知識と、それに対抗するための手段について、わかりやすくご説明していきます。
コンピューターウイルスとは
コンピューターウイルスとは、コンピューターに何らかの不具合を与えるプログラムの一種です。
単体では存在できず、既存のデータファイルなどに寄生して、他のコンピューターに感染する点が、病原体のウイルスに似ていることから、コンピューターウイルスと呼ばれています。
一般的に電子メールの添付ファイルやWebサイトのダウンロードファイルに潜んでおり、そのファイルを開くことで、パソコンに感染してしまうケースが多く見られます。
また、最近は特定のWebサイトを閲覧しただけで感染するウイルスも登場しています。
コンピューターウイルスもさまざまな種類があり、その症状もさまざまです。
たとえば、パソコンに大きな負荷がかかり、何もしていないのに勝手に再起動したり、電源が落ちてしまう。保存していたファイルが勝手に書き換えられ、関係ない画像に置き換わってしまうなどが挙げられます。
また、ウイルスの種類にもよりますが、一度感染すると次々に増殖して、ネットワークでつながっている他のパソコンのファイルに感染したり、電子メールのアドレス帳や送受信履歴から友人知人のメールアドレスにウイルスが仕込まれた添付ファイルを自動的にメール送信するものもあります。
そして、そのメールを受け取った人がファイルを開いてしまうと、その人のパソコンも感染してしまうというわけです。
ちなみに、コンピューターに不正な動作を行わせるプログラムはコンピューターウイルスだけでなく、ワームやトロイの木馬、スパイウェア、ランサムウェアなどの種類があります。こうしたプログラムを総称して「マルウェア(悪意あるソフトウェア)」と呼んでいます。
コンピューターウイルス(マルウェア)の種類
コンピューターウイルスと同様にパソコンに侵入して悪事をはたらく、主なマルウェアについてもご紹介しておきましょう。
◎ボット(ボットネット)
インターネット経由で侵入し、パソコンの機能の一部を乗っ取って、外部から遠隔操作できるようにするウイルスの一種です。
感染してしまうと、攻撃者(ハッカー)の指示に従って、そのパソコンから迷惑メールを大量に発信したり、特定のサーバーに攻撃を仕掛けたり、他人のIDやパスワードなどを盗み取ろうとします。
つまり、本来はウイルスの被害者であるはずなのに、いつのまにか加害者になっているという恐ろしさがあります。
◎ワーム
インターネットなどを通じてパソコンに入り込み、急速に自己増殖して、メモリ容量を使えなくしたり、保存されているファイルを改ざん・漏えい・破壊したりします。
症状は一般的なコンピューターウイルスに似ていますが、コンピューターウイルスがソフトウェアやデータファイルに寄生しないと存在できないのに対し、ワームは単体で活動できるところに違いがあります。
◎トロイの木馬
有用なソフトウェアに装い、騙されたユーザーがダウンロードしてインストールすることで、パソコンに侵入するマルウェアです。
表面的にはそのソフトウェアが動作しているように見せながら、その裏でデータやパスワードの流出などの有害な活動を行います。
単体で機能するものの、自立的に他のパソコンに感染したり、自己増殖することはありません。
◎スパイウェア
トロイの木馬同様に、ソフトウェアのインストールなどによって侵入するマルウェアです。
ユーザーが気付かないうちに、パソコンから個人情報や操作履歴などを収集し、インターネットを通じてそれらの情報をスパイウェアの開発元などに自動送信します。収集されたデータは不正アクセスや広告配信などに利用されるケースが多く見られます。
◎ランサムウェア
「身代金要求型ウイルス」とも呼ばれ、パソコンそのものや特定のソフトウェアをロックして使えないようにし、ロックを解除するためのパスワードと交換で、身代金を要求するというものです。
近年増えているマルウェアで、「パソコンが使えないと仕事にならないから」などの理由から支払いを行ってしまうユーザーが多く見られます。ただし、支払いを行ってパスワードを入力したとしても、必ずしもパソコンが使えるようになったり、マルウェアが消滅するという保証はありません。
上記のほか、ウイルスタイプではありませんが、ネット通販や金融機関のホームページにそっくりの偽サイトをつくり、個人情報やクレジットカード番号などを入力させる「フィッシング詐欺」や、フィッシング詐欺やウイルス感染に誘導する「スパムメール(迷惑メール)」など、パソコンユーザーはさまざまな脅威に取り巻かれています。
コンピューターウイルス(マルウェア)の対策方法
コンピューターウイルスに感染しないためにはどうすれば良いのでしょうか。予防方法をまとめてみました。
■アンチウイルス(ウイルス対策ソフト/セキュリティソフト)を導入する
ウイルス対策の基本が、アンチウイルス用のソフトウェアを導入することです。
このソフトを入れておけば、お使いのパソコンにウイルスが侵入しそうになったら、検知して駆除してくれます。特に既知のウイルス(過去に発生したウイルス)の予防には高い効果を発揮します。
有料のものや無料のものなど、さまざまなウイルス対策ソフトが出ていますが、ソフトによってはウイルス以外のマルウェアに有効なものや、これからつくられるウイルスを予測して予防してくれるものもあります。
■不審なメールに注意する
知らない相手からの不審なメールは、迷惑メールである可能性が高いので注意しましょう。また、近年は取引先や利用しているショッピングサイトなどに巧妙になりすまして、スパムメールが送られてくることもあります。
メールソフトやプロバイダのフィルタリング機能で、怪しいメールは迷惑メールフォルダに振り分けられるようになっていますが、それでも網をかいくぐって手元に届いてしまう迷惑メールも少なくありません。
怪しいと感じたメールはできるだけ開かないようにし、もしメールを開いてしまった場合も、文面に書かれたリンク(Webサイトのアドレス)はクリックしない、添付ファイルは開かないことを徹底しましょう。
■怪しいWebサイトは閲覧しない
迷惑メールに記載されているリンク先や怪しい掲示板やSNSに貼られたリンク先のWebサイトには、マルウェアが仕掛けられているものがあります。
また、一見すると通販サイトや金融機関の公式ホームページに見えても、実は巧妙につくられた偽サイトであるというケースもあります。
そうしたWebサイトを訪問すると、閲覧しているだけでウイルスに感染してしまったり、マルウェアが仕込まれたファイルが自動的にダウンロードされたりすることがあるので、注意が必要です。
少しでも怪しいと感じたWebサイトにはできるだけ訪問しないようにしましょう。
■使い回しのUSBメモリに注意する
他人とのデータの受け渡しに便利なUSBメモリですが、誰かのパソコンがウイルスに感染していると、USBメモリを媒介にして感染が広がってしまうことがあります。
不特定多数が使用しているUSBメモリや、誰のものかわからないUSBメモリを使用する際は注意が必要です。
■OSやソフトウェアはつねに最新バージョンに
コンピューターウイルスなどのマルウェアは、パソコンのOSやソフトウェアのぜい弱性につけこんで感染します。そのため、パソコンメーカーやソフトメーカーはぜい弱性を発見すると、それに対応した新しいプログラムを用意します。
OSやソフトウェアはつねに最新バージョンにアップデートしておくことで、ウイルス感染のリスクの高いぜい弱性を減らすことができます。
コンピューターウイルス(マルウェア)に感染してしまったら
コンピューターウイルスに感染しても、表面上ではほとんど変化がないため、自分ではなかなか気づかないケースがほとんどです。
しかし、不審なWebサイトを閲覧したり、怪しいメールの添付ファイルを開いた後から、パソコンの動作が重く感じる、頻繁にフリーズするなど、挙動がおかしくなった場合は、ウイルスに侵されている可能性があります。
また、メールアドレスを登録している知り合いから「そちらから何だか変なメールが届いた」などという報告があった場合も、ウイルスに感染している疑いがあります。
そんな時、まず行ってほしいのが、ネットワークからの切り離しです。インターネットに接続するためのケーブルを抜いたり、Wi-Fi設定や共有設定をOFFにするなどして、他のパソコンに感染を広げないようにしましょう。
その後はウィルス対策ソフトを使って、パソコン内に侵入したウイルスを検知し、駆除しましょう。
ウイルス対策ソフトには無料のものもありますが、さまざまなマルウェアや未知のウイルスなどの幅広いリスクに対応した有料のソフトの購入されることをおすすめします。
ポピュラーなウイルス対策ソフト(有料)としては、「ノートン」「マカフィー」「ウイルスバスター」「カスペルスキー」などがあります。
なお、もしもウイルス対策ソフトでも駆除できないような場合は、弊社をはじめ、プロの専門業者にご相談ください。迅速な対応させて頂きます。