パソコンをネットに繋ぐためのケーブル(LANケーブル)基礎講座

パソコンをネットに繋ぐためのケーブル(LANケーブル)基礎講座

「良い回線のはずなのになんだか遅い気がする」
「LANケーブルはいろいろあるけど違いがわからない」
「LANケーブルの違いがインターネット接続の速度に関係あるの?」

この記事は、このような疑問や不明点を持ったあなたに向けた記事です。

この記事の中でLANケーブルに関する用語から、通信速度に影響するLANケーブルの種類、用途別のLANケーブルの選び方を紹介します。

読み終わると、LANケーブルに関する知識が付き、あなたの目的に合わせてどのようなLANケーブルを選べばよいのかがわかります。

覚えておきたいLANケーブルに関する用語

LANケーブルについてお話しする前に、覚えておきたいLANケーブルに関する用語を紹介します。LANケーブルのパッケージによく書いてある用語で、それぞれがどのようなことを指すのか理解できれば、選択の基準にすることができますよ。

「Gbps」や「Mbps」とは?

秒間あたりの転送量の事を表していて、数字が大きいほど通信速度が早くなります。
Gbpsとは「Gigabit Per Second」のことを指し、Mbpsは「Megabit Per Second」となります。
GigaはMegaの1,000倍の数値を表し、1Gigaは1,000Megaと同じです。

単位はByteではなくbitであることに注意してください。
例えば、1Gbpsは「1秒間に1ギガバイト(GigaByte)の通信速度」と思いがちですが、正しくは「1秒間に1ギガビット(Gigabit)の通信速度」となります。

1Byte=8bitとなり、バイト(Byte)で表すのであれば、1Gbpsは「1秒間に128メガバイト(MByte)の通信速度」となります。

「Cat」や「カテゴリ」とは?

LANケーブルの規格のことで、LANケーブルが対応している通信速度を表します。
Cat6やCat8などと表示され、数字が大きくなるほど対応する通信速度が早くなります。こちらの詳細については後述します。

100Base-TX」や「10GBase-T」とは?

コンピュータネットワーク規格の一つである「イーサネット規格」で、インターネットに接続するときの通信速度の決まり事だと思ってもらえれば良いです。
LANケーブルと接続する機器の双方で対応していなければいけませんが、下位互換があるため、例えば1000Base-Tに対応していれば10Base-Tや100Base-TXにも対応できます。

10Base-T

対応通信速度は10Mbpsです。
現在ではほとんど見られない規格ですが、100Base-TXと合わせて「10/100Base-TX」などと記載されていることがあります。

100Base-TX

対応通信速度は100Mbpsです。
一昔前の主流規格で古い機器を使用している場合は、この規格までしか対応していない可能性があります。

1000Base-T

対応通信速度は1,000Mbpsです。
現在の主流規格で1,000Mbps=1Gbpsと考えて良いです。最近購入した機器であれば、ほとんどが対応している規格になります。

10GBase-T

対応通信速度は10Gbpsです。
次世代の規格で一般家庭で使用する機器ではほとんど見られない規格ですが、ネットワークの大容量化は進み続けるため、近い将来に主流になる規格ですね。
1000Base-Tも10年ほど前は一般家庭ではほとんど使われていなかった事を考えると、10GBase-Tも今後10年以内に主流になることが予想できます。

「ストレートケーブル」と「クロスケーブル」とは?

LANケーブルの中の配線がストレートなのかクロスしているのかということを表しています。
一般家庭で使用する場合は、ストレートケーブルを選択しておけば間違いありません。
もし、パソコン同士をつなげて通信を行おうと思っているのであれば、クロスケーブルを選択してください。

パソコンとルータなどのネットワーク機器では、LANケーブルを接続するポートの通信を処理する構造が異なります。その前提のもとに作られているのがストレートケーブルであるため、基本的にはこちらを選択しておけば間違いありません。

パソコン同士を繋げる場合は先程の前提が崩れてしまうため、通信を処理する構造をクロスケーブルを使用することで実現させます。

通信速度に大きく影響するLANケーブルの種類とは?

インターネットの通信速度に影響するLANケーブルの種類は、「Cat」「カテゴリ」と表示される項目で決まります。
LANケーブルのカテゴリと合わせて、さまざまなLANケーブルの種類について紹介します。

カテゴリ(Cat)による通信速度の違い

先程も説明したとおり、カテゴリ(Cat)はLANケーブルの規格のことで、対応している通信速度の違いを表す指標です。
どのようなカテゴリがあり、通信速度がどのように違うのか以下にまとめました。

カテゴリー 通信速度 伝送帯域(周波数)
Cat5 100Mbps 100MHz
Cat5e 1Gbps 100MHz
Cat6 1Gbps 250MHz
Cat6e 10Gbps 500MHz
Cat6A 10Gbps 500MHz
Cat7 10Gbps 600MHz
Cat7A 10Gbps 1,000MHz
Cat8 40Gbps 2,000MHz

カテゴリの数字が大きくなるほど通信速度や伝送帯域が大きくなっていますね。
伝送帯域は大きいほど単位時間あたりに伝達できる情報量が多くなり、伝送帯域が小さいとノイズの影響を受けやすく、通信速度の低下や不安定な通信状態になりやすくなります。

通信速度と伝送帯域の関係は車と道路に例えることができます。
通信速度が車で伝送帯域を道路のようなものです。
伝送帯域が大きいと道路の車線が多く、通信速度が大きいと通行する車の数が増えるため、一度に多くの車が通行できることができる、というようなイメージになります。

Cat6eとCat6Aは通信速度と伝送帯域が同じですが、違いは規格を制定した会社の違いだけです。LANケーブルメーカーの独自規格がCat6eであり、アメリカの工業会の規格がCat6Aとなります。

ケーブル形状や素材の違い

LANケーブルにはいくつか形状の違いがあり、それぞれの特徴について紹介します。

【形状】

UTPケーブル(スタンダードケーブル)

一般的なLANケーブルの形状で、あなたが普段目にするLANケーブルはほとんどがUTPケーブルになります。
柔らかく取り回しがしやすい特徴があります。

フラットケーブル

薄くて平らなケーブルです。
UTPケーブルよりも柔らかく取り回しがしやすいケーブルで、薄くて平らであるため踏みつけたりしても断線が起こりづらいという特徴があります。
壁やカーペットの下を這わせる事を想定して作られています。

スリムケーブル

UTPケーブルの半分ほどの細さのケーブルです。
数多くのLANケーブルを接続する場面では、ケーブル同士が干渉して絡み合ってしまうことがありますが、スリムケーブルを使うことでそのような状況を回避できます。
一般家庭でもケーブル周りをすっきりさせたい時に使うと良いでしょう。
LANケーブルの素材にも違いによって特徴があります。

【素材】

STP(ScTP)ケーブル

見た目はUTPケーブルと変わりませんが、ケーブルの中にシールドが含まれていてノイズに強いという特徴があります。
ケーブルの中にシールドが含まれているため、ケーブル自体が固く取り回しづらいことが欠点です。

二重シールドケーブル

STPケーブルよりもさらにノイズに強いという特徴があります。
ケーブル内全体をシールドで保護しつつ、8本の線を2本ずつにシールドで保護しているため、高速通信時に発生するケーブル内部のノイズにも対応しています。

LANケーブルの中の「単線」と「より線」とは?

LANケーブルの中には8本の線があり、それをまとめて1本のLANケーブルにしていますが、その中の線をどのように扱っているかによっても特徴があります。

単線

8本の太い線が1本のLANケーブルの中に入っている方式で、高速通信に対応していて安定感があることが特徴です。ケーブル自体が固くなるので取り回しづらくなることが欠点です。

より線

細い銅線をより合わせて1本とした8本の線が1本のLANケーブルの中に入っている方式で、ケーブル自体が柔らかく取り回しやすいことが特徴です。単線に比べると通信の安定感が劣る欠点があります。

これで解決!用途別のLANケーブルの選び方

ここまで紹介したLANケーブルの特徴を踏まえて、あなたの用途別におすすめのLANケーブルを紹介します。

とりあえずインターネット接続ができればいい

とにかくインターネットに接続できればいいのであれば、おすすめはCat6のLANケーブルです。
Cat6のケーブルは安価で取り回しもしやすく、面倒くさいことは考えたくない人はCat6のLANケーブルを選べば間違いありません。Cat6のLANケーブルの価格は形状にもよりますが、1mあたり200円程度です。

あとは、実際にLANケーブルをどのように配線するかを考え、どのくらいの長さがあればよいのか、どの形状のケーブルを選ぶかを考えましょう。

テレビやPCでもっと快適にネットを利用したい

ある程度の通信速度が欲しい人は、Cat6AかCat6eのLANケーブルがおすすめです。
比較的安価でありながら伝送帯域はCat6の2倍なので、満足できる通信速度を確保できます。
Cat6A、Cat6eのLANケーブルの価格は形状にもよりますが、1mあたり500円程度です。

Cat6に比べるとケーブルが固めなので、複雑な配線を考えているのであれば、フラットケーブルを選択しましょう。

オンラインゲームやPS4などで通信速度にこだわりたい

オンラインゲームを快適にプレイするために、通信速度にこだわりたい人は多いものです。そのため、LANケーブルはCat7、Cat7Aをおすすめします。

Cat7はCat6・Cat6A・Cat6eと違ってSTPケーブルになるため、ノイズの影響を受けにくく通信速度の低下や不安定になるリスクを軽減できます。
さらにCat7Aともなると、伝送帯域はCat6A・Cat6eの2倍、Cat6の4倍にもなります。

LANケーブル自体が安価になってきているとはいえ、Cat7・Cat7AはそれまでのLANケーブルと比べて高価であり、STPケーブルであるためケーブル自体が硬く、取り回しづらいという欠点があることは覚えておかなければいけません。

Cat7、Cat7AのLANケーブルの価格は形状にもよりますが、1mあたり800円~1,200円程度です。

Cat8を使えばもっと通信速度が早くなるのでは?

ここまで読んだあなたにはこんな疑問が浮かんだかもしれません。
確かにCat8はCat7Aと比べても、通信速度は4倍で伝送帯域は2倍なので「今までの2~4倍は早くなるのでは!?」とも思っているかもしれませんね。

しかし、通信速度に関してはイーサネット規格の現在の主流が1,000Base-Tであり、上限が1Gbpsであることを思い出してください。さらにインターネットに接続するサービス(au光やフレッツ光など)も、通信速度の上限は10Gbpsとなっています。

LANケーブルが40Gbpsの通信速度に対応していても、通信を処理する機器やインターネット接続サービスが対応していなければ、本来の力は出すことができません。

伝送帯域が大きいため多少の通信速度の向上は望めますが、Cat8のケーブルは1mあたり2,000円程度と比較的高価であり、今までのLANケーブルと比べて取り回しづらいケーブルになっています。
現在の一般家庭におけるインターネット接続環境では、オーバースペックすぎるケーブルになっています。

用途別に必要なLANケーブルを選択しよう!

LANケーブルの知っておきたい基礎知識から、あなたの用途別にどのLANケーブルを選べばよいか紹介しました。
LANケーブルを選ぶ際には、どのような用途で使用するのかを考えることで、あなたに必要なLANケーブルを選択することができます。

現在は無線接続でのインターネット接続が多くなってきていますが、有線接続はなくなることはないでしょう。
あなたの今後のインターネット生活を快適に過ごすためにも、この記事を活用して最適なLANケーブルを選択してください。

※記事内の商品価格は弊社にて確認した時点の価格を表記しております。金額や内容の詳細は公式サイトをご確認ください。

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